1. 【はたけしめじ】とは?
山や森に自生しているきのこの種類は非常に多く、分類するだけでも大変だ。多くのきのこは「科」で分類される。はたけしめじは、キシメジ科に分類される。同じグループに分類されるきのことしては、ぶなしめじやほんしめじなどの「しめじ」と名前がついたきのこは当然だが、意外にも松茸や椎茸も含まれる。一般的に、しめじと聞くとぶなしめじが有名であるため同じような形のきのこを連想してしまうが、はたけしめじはカサが平たいため一見しただけではしめじの仲間だと分かりづらい。
はたけしめじの生息地と特徴
名前からも分かるように、はたけしめじは畑の周辺に生えていることが多いきのこだ。また、道端や公園といった身近な場所で自生していることもある。見た目の特徴としては、カサの大きさは3~5cmほどで平たく、薄灰色~褐色をしていることが挙げられる。中にはカサの大きさが10cmになるものもある。ヒダ(カサの裏側)と柄はどちらも白い。ぶなしめじのように軸の部分は繋がって生えている。歯触りのよい食感が楽しめる。
人口栽培されているものは名前が違う
えのきやぶなしめじのように、はたけしめじも食用きのことして人工栽培されている。しかし、店頭ではたけしめじの名を見る機会は少ない。なぜなら、違う名前で店頭に並んでいる可能性があるからだ。はたけしめじは品種名であり、市場に出回るときには人工栽培している企業によってブランド名がつけられることがある。はたけしめじのブランド名として有名なのは、京都で人工栽培されている「丹波しめじ」である。
2. はたけしめじの旬と選び方
秋の食べ物というイメージがあるきのこ。畑や道端、公園で自生していることもあるはたけしめじも例外ではない。秋になると、ほかのきのこと同じように自生しているのを見つけることができる。しかし、人工栽培されているはたけしめじには旬というものがない。温度や湿度を管理することで、はたけしめじが生育できる環境を維持できるからだ。そのため、丹波しめじのように人工栽培されているはたけしめじは、えのきやぶなしめじと同様に一年を通して市場に出回っている。天然物のはたけしめじを食べたいときは秋を狙うとよいが、市場に出回る量は少ない。
はたけしめじを選ぶときの注意点とポイント
きのこは一見しただけでは鮮度や品質を見分けることができないため、選ぶのは非常に難しい。とくに天然物であれば、きちんと管理されているわけではないため見た目も大きく異なり判断が難しい。また、天然物のはたけしめじを自分で収穫する場合は、いわゆる毒きのこと間違えていないかよく確認しなくてはならない。そのため、天然物のはたけしめじを手に入れたい場合は、店頭に並んでいるものを購入するか、きのこに詳しい人と一緒に収穫するかのどちらかが安全だ。人工栽培されているはたけしめじを選ぶときは品質をチェックしよう。チェック方法としては触って確認するのがよい。はたけしめじは食感を楽しめるきのこであるため、ほどよい弾力があるかがポイントだ。
3. はたけしめじの食べ方

日本には多くのきのこが自生している。そのため、きのこ料理の種類も多く、焼く、煮る、蒸すといったすべての調理法で美味しく食べることができる。きのこによっては合わない調理法もあるが、はたけしめじはクセがないため、さまざまな料理で活躍する。和食できのこ料理といったら、きのこごはんが人気だ。はたけしめじ以外のきのこも加えて炊くと、きのこの旨みが混じり合い、ごはんだけでも立派なごちそうとなる。また、秋は脂ののった魚が美味しい季節でもある。魚とはたけしめじを一緒にホイルで包んでホイル焼きにしたり、魚にきのこソースをかけてみたりすれば、秋の味覚が凝縮された一品ができる。
ホイル焼きの作り方
魚は塩・こしょうで下味をつけておく。はたけしめじを含むきのこは食べやすい大きさに切る。アルミホイルに魚ときのこをのせ、塩、料理酒をふりかけ、バターをのせたら、旨みが逃げ出さないようにしっかりと包む。折り込むように包むとアルミホイルが破れず、きれいに包むことができる。そのままフライパンに入れ、蒸し焼きにする。魚に火が通ったら完成だ。食べるときに好みで醤油をたらす。魚ときのこの旨みの両方を味わえるホイル焼きだが、はたけしめじを含むきのこだけで作っても美味しくできあがる。きのこを買いすぎたときにもおすすめだ。
結論
はたけしめじは畑や道端など、私たちの生活範囲にも自生しているきのこだ。歯触りがよく、どのきのこ料理でも美味しく食べることができる。人工栽培されているはたけしめじは丹波しめじというブランド名で販売されていることもあるため、はたけしめじを食べたいときは丹波しめじを探してみよう。
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