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【ふきのとう】ってどんな山菜?正しい食べ方や下処理方法を解説

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2019年10月24日

まだ寒さ厳しき1月、いち早く春を告げるために登場する「ふきのとう」。春爛漫の桜とはまた別の意味で、私たち日本人に春の喜びを伝えてくれる風物詩として知られている。みずみずしい緑色やほのかな苦みは、長い冬の憂鬱を吹き飛ばしてくれるような独特の風合いがある。日本の食文化に深く根づくふきのとうについて、詳細を見ていこう。

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1. 七十二候にも登場するふきのとう

寒気厳しい季節に登場し、春の訪れを告げてくれるふきのとう。春の野菜の中でも、色や姿が美しい格調高き食材である。ふきのとうは、暦を表す言葉にも登場する、日本の文化に深く根づいてきた植物なのである。

日本原産のふき、その花の部分を食べる!

技術が向上し、あらゆる野菜が年中口にできる現代においても、ふきのとうは初春の専売特許として君臨し続けている。そもそも、ふきは日本原産の植物といわれ、茎や葉は煮物や佃煮などに調理されて日本人になじんできた。花の部分であるふきのとうは、さらに楽しめる期間が短く、それがゆえにより一層春の喜びを感じることができる稀有なる食材なのである。

その花が咲けば、春は遠くない

日本には、季節を表す「二十四節気」という言葉がある。これをさらに細分した「七十二候」という暦が存在する。まさに厳寒ともいえる1月20日を、「款冬華(ふきのとうはなさく)」と記す。この款冬こそが、ふきのとうを指すのである。まだ雪に埋もれた季節、ふきのとうは春の準備を始める。暖房器具もなかったその昔には、ふきのとうは春を待ちかねる人々に大きな喜びをもたらす花であったのである。言い伝えによれば、縄文時代には日本人はすでにふきのとうを食していたともいわれている。和食が世界中でもてはやされる昨今といえども、ふきのとうはまだメジャーな食材ではない。しかし、四季の趣向を重要視する和食にとって、ふきのとうはなくてはならない食材なのである。

2. ふきのとうの正しい食べ方は?

ふきのとうは、花であるのだから当然その味を楽しめる期間が短い。そのため、タイミングを逃すとせっかくの春の味覚を食べ逃してしまうことも多いのである。また、旬が短い分、調理をする機会にも恵まれない食材といえる。失敗しないためには、どんな選び方や保存法が適しているのであろうか。

ふきのとうは蕾を食べるべし!

ふきは、キク科の植物である。まず、花の部分が顔を出し、そののちに葉が成長する。俗にふきのとうと呼ばれているのは、蕾の部分である。花の部分は、開くと食べにくくなる。そのため、ふきのとうは蕾がきゅっと閉じているもののほうがみずみずしくて美味しい。また、ふきのとうを購入するときには、緑色がつややかでハリのあるものを選ぶのがコツである。生花と同様、しぼんだものは新鮮味に欠け風味も劣る。

ふきのとうの旬は?

ふきは、日本の津々浦々で育つ植物といわれてきた。しかし、桜と同様に地域ごとの気候や気温でふきのとうが登場する時期はずれる。早い時期では12月にお目見えするし、北国ともなると3月頃が旬となる。また、ふきのとうは花であるため保存はあまり効かない。その日のうちに消費しない場合は、水を含ませたキッチンペーパーなどでくるんでおくと2日ほどはもつ。

3. アクが強いふきのとう、処理をしたらすぐに調理が基本

ふきのとうは、西洋のアーティチョーク同様にとくにアクが強い。処理をしているその最中から、アクによって黒ずんでくる。また、独特の苦みは好きな人にはたまらないが、子どもたちには食べにくいクセとなる。

南欧では、アーティチョークを処理しながらレモン水に漬ける風習がある。しかし、レモンが高価な日本では、ふきのとうは塩を加えたたっぷりの水でゆでるべし、と農林水産省のホームページでうたっている。

おひとりさまが多くなった近年、調理も次々と簡略化され、容器やレンジを使って食す人が増えてきた。しかし、アクの強い古来の食材はやはり、昔ながらの調理法を順守したほうが美味であることは間違いないようである。

結論

春を待ち焦がれる人々の思いそのままに、みずみずしい色合いとほのかな苦みが魅力的なふきのとう。ふきのとうの天ぷらは、まさに初春の王道料理といってよいだろう。自生したものでも栽培したものでも、純なる日本の味であるふきのとうは、なぜか懐かしい味わいがある。縄文の昔から日本人の舌を喜ばせてきたふきのとうには、万葉集のうたにも似た和の精神が宿っているのかもしれない。
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