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イチジクの一種【蓬莱柿】とは?おすすめの食べ方も紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年10月23日

蓬莱柿といわれても知らない人はまずイメージし難いだろう。柿という文字が入っているとどうしても柿の仲間を想像するかもしれないが、イチジクの品種である。主に西日本で生産され、輸送に向かないためいままでは地元で消費されることがメインであったが、現在輸送技術がよくなり、少しずつではあるが全国で食べられるようになってきた。蓬莱柿について紹介する。

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1. 蓬莱柿とは

蓬莱柿とは、日本で古くから食べられているイチジクの種類で、「ほうらいし」と読む。古くから食べられているが、関東より東にはほとんど出回ることはない品種だった。現在では輸送技術が向上し、インターネットなどを通じて販売および購入ができるため、フレッシュなものを各地で食べることが可能になったが、非常に傷みが早く生産量も少ない。流通にあまり向かない果物の1つである。
傷みが早い理由の1つに、皮がとても柔らかいことが挙げられる。蓬莱柿の皮は非常に薄く柔らかい。皮が柔らかいため、まるごと食べることができるのだ。蓬莱柿は何十種類もあるとされるイチジクの種類の中でも、濃厚な甘さを持つ。イチジクには夏採りと秋採りがあるが、蓬莱柿は主に夏採りで、8月頃に旬を迎える。地域や栽培方法によって秋採りにもなるが、それでも夏の暑いころに、むせ返るような甘い香りを放つのだ。
果実は60~80gとやや小ぶり。果皮は色づきが淡いので、白イチジクと呼ばれることもある。まるごとかぶりつくのも、また調理するにも適した大きさだ。木についたまま完熟させるのが一番甘く、尻の部分(下頂部)が裂けはじめたころが食べごろだ。
手で裂いてみると、みずみずしい真っ赤な果肉が顔を出す。皮下の白い部分が薄めなので、赤色がとても際立つ。ねっとりとした食感と濃厚な甘さだが、決してべったりとしたしつこさがないのは、酸味との絶妙なバランスのおかげか、上品な甘さだ。種のプチプチした食感がまた楽しく、独特である。
保存には向かないので、手に入れたら早めに食べてしまうことをおすすめする。

2. 蓬莱柿の広まり

蓬莱柿は、日本で最初に渡ってきたイチジクといわれている。
海外から渡ってきたものだが、日本で長く食べられてきた歴史の中で馴染み、日本イチジクとも呼ばれる在来種になっている。
これは明治に日本にやってきて、現在国産イチジクの8割のシェアをもつ「桝井ドーフィン」という種類のイチジクと区別するためだったともいわれている。
蓬莱柿は「南蛮柿」「唐柿」と呼ばれ、江戸時代にはすでに食べられていた記録が残っている。伝播したのは中国経由説と、宣教師等によってヨーロッパからもたらされた説と、所説あるようだ。
また、漢方薬としても重宝されていた。果実は乾燥させて生薬に、葉も刻んで布袋にいれ、入浴剤として使うとよく身体が温まり、多種の薬になるとされていた。
経済栽培が始まったのは大正に入ってからのことで、それまでは野山に自生するものや自宅の庭先で栽培し楽しむのが普通であった。西日本ではごく一般的な、身近な果物だったのだ。
現在、蓬莱柿の生産量トップは広島県尾道とされている。そのほかにも愛媛県や福岡県、中国地方など、西日本で広く栽培されている。
島根県出雲市多伎町も蓬莱柿の産地で、ここで栽培される「多伎イチジク」は特産物として名高い蓬莱柿だ。

3. 蓬莱柿の展開

イチジクは、足は速いが、香りのいい果物なので、ジャムやワインなどの加工品にするのにも適している。中でも人気の高いものは、煮て瓶に詰めたものだ。
名称はソース、ジャム、コンフィチュール、姿煮など、味付けやどこまで蓬莱柿の姿を留めるかによって違ってくるが、甘い香りとプチプチとした独特の食感を持つイチジクは煮ても美味しい。姿煮などは小ぶりな蓬莱柿の果実ならでは、だ。じっくりまるごと煮込んであるものは、お菓子の材料としてもおもしろい。
また、冷凍の果実も販売されている。自宅でジャムやコンフィチュールを作ってみるのもいいだろう。

4. 蓬莱柿の美味しい食べ方いろいろ

イチジクは、洋風はもちろん、和風出汁にも意外と合う。買う時には、果実がふっくらしていて、硬すぎず、皮に弾力のあるものを選ぼう。基本的に下頂部まできちんと色付き、放射状に少し割れてきたころが食べごろのものだ。

生ハムサラダ

イチジクには生ハムを併せるのが定番のようだ。イチジクの甘さと食感が、塩辛い生ハムと口の中で絶妙なハーモニーを奏でる。彩りも美しいので、おもてなしにぴったりの前菜だ。
イチジクでつくるドレッシングもあるが、バルサミコ酢とオリーブオイルで食べるのがおすすめ。甘みと塩気、酸味がたまらない味わいを生み出す。またバルサミコ酢の香りとイチジクの香りのマリアージュも楽しんでもらいたい。
和風寄りで考えるなら、しょうがのドレッシングを試してみるのもおすすめだ。

イチジクの天ぷら

これはあまり熟していないイチジクを使うと美味しい。完熟したものを使うときは、皮ごと使うといいだろう。イチジクのヘタの部分を落として、粉をまぶしておいてから、天ぷらの衣をつけてカラリと揚げよう。
天ぷらにすると、ほっくりとした芋のような食感になる。加熱しすぎるとドロドロになってしまうので、注意が必要だ。大根おろしと醤油出汁、好みで塩でも美味しく食べることができる。

イチジクのゴマだれ

イチジクを食べやすい大きさに切る。練りゴマを、同量の出汁で伸ばして醤油少々を加えたものと、イチジクを和える。好みでわさびを添えるのもいい。
意外かもしれないが、ゴマとイチジクは相性がいい。醤油とわさびが味を引き締める。非常に簡単で、きちんとした和の味わいだ。出汁にしいたけや昆布などを使えば、精進料理にも相応しい逸品になる。

結論

「イチジクにんじんさんしょにしいたけ」と数え歌にも登場する、イチジク。日本で古くから食べられてきた果物なので、さまざまな食べ方がある。デザートやおやつにするだけではもったいない。ぜひいろいろな食べ方を試してもらいたい。
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