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【高山茶】は台湾茶の代名詞!高山茶の特徴と魅力をすべて紹介

【高山茶】は台湾茶の代名詞!高山茶の特徴と魅力をすべて紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2019年10月29日

台湾は、小さい国土ながら各地で茶葉が栽培されている。土地の起伏が激しいのが台湾の特徴でもあるが、その土地の特性をも活かして茶葉栽培が行われている。そのような茶葉で淹れたお茶を高山茶というのだが、ここでは高山茶の定義や特徴、人気の理由に迫る。

  

1. 【高山茶】は総称である

台湾ではさまざまな名称のお茶が売られている。お茶の名前には茶葉が栽培された地域が含まれていることが多く、名前からどのような風土で栽培されたお茶であるかをイメージすることもできる。高山茶はその名の通り高い山、つまり標高の高い地域で栽培されたお茶を指す。高山茶として認められるのは標高1,000m以上で栽培された茶葉なのだが、台湾国内でも複数の地域が該当するため、高山茶という名だけではどこで栽培された茶葉であるかを特定できない。高山茶に分類される有名なお茶には「杉林渓高山茶」、「梨山高山茶」、「阿里山高山茶」などがある。実際に店に売られるときには高山という言葉が省略されていることもあるが、高山茶と思って間違いない。

高山茶はほかのお茶と何が違うのか

台湾で栽培されている茶葉で淹れるお茶の多くは青茶に分類される。中国茶は種類が多いため、加工方法と淹れたお茶の色でグループ分けをすることが多い。日本でも馴染みのある青茶に分類される中国茶といえば烏龍茶だ。高山茶に分類されるお茶も青茶に分類されることが多い。しかし高山茶とほかの青茶の大きな違いが甘みだ。標高1,000mを超す地域は日照時間が短いため、激しい気温差にさらされる。このような環境で栽培されることで、高山茶は平地で栽培されたお茶よりも甘みが強くなる。栽培地域によって甘みや香りの雰囲気が変わるので、高山茶の飲み比べをしてみるのもおすすめだ。

2. 高山茶の種類と製法の特徴

  • 杉林渓高山茶
    杉林渓高山茶は、台湾南投県の標高1,800mの場所で栽培されている茶葉を指す。標高が高いため、1年中霧が発生しているうえに日照時間も短い場所である。飲み始めは苦みを感じるものの、次第に甘みを感じるのが特徴だ。後味もさっぱりとしており非常に飲みやすいお茶である。
  • 阿里山高山茶
    阿里山高山茶は、杉林渓高山茶の栽培地よりも低い場所で栽培されている。花のような甘い香りが印象的なお茶で、芳醇な甘みもともに味わうことができる。口に含んだあとも残り続ける香りと甘みを楽しむのが阿里山高山茶の楽しみ方だ。
  • 梨山高山茶
    台湾台中県に位置する梨山で栽培されている高山茶。数ある高山茶のなかでももっとも高い場所で栽培されており、その高さは標高2,000mにも及ぶ。ほかの高山茶よりも厳しい環境下で栽培されているため、とくに甘みが際立っている。

高山茶は発酵具合で味わいが変わる

高山茶を作る際にはいくつかの工程を経るのだが、なかでも重要とされているのが做青(さくせい)・揺青(ようせい)という工程だ。高山茶を含む青茶作りのみで行われる工程で、茶葉の酸化発酵を促すために湿らせた茶葉を乾燥させつつ揺らす作業を指す。高山茶はそれぞれ適した発酵度が異なるため、この工程で美味しい高山茶ができるかどうか決まるといっても過言ではない。

3. 美味しい高山茶を淹れる方法

台湾茶は中国茶の流れをくんでいるため、本格的に台湾茶を楽しみたいならば中国茶用の茶器を用意しておくとよいだろう。中国茶を飲むときにはさまざまな茶器が使われるが、メジャーといえる茶器といえば茶壺(ちゃふう)と蓋碗(がいわん)の2種類だろう。茶壺とは急須のような形をした茶器で、蓋碗とはふたのついた湯呑みだ。どちらか1つを持っておけば中国茶を本格的に飲むことができるのだが、台湾茶のように香りを楽しむお茶を飲むときは茶壺を持っておくのがおすすめだ。茶壺で抽出したお茶はそのままカップに入れて飲んでもよいが、高山茶の香りをしっかりと堪能したいなら一緒に聞香杯(香りを味わうための湯呑み)も持っておくとよい。

茶壺で高山茶を淹れる

まず茶壺で高山茶を淹れるときには、抽出以外にもお湯を使うため多めにお湯を用意しておこう。たっぷりのお湯を用意したら茶壺にお湯を入れて温める。十分に茶壺が温まったらお湯を捨て適量の茶葉を入れる。どのくらいの茶葉を入れるとよいかは購入の際に確認しておこう。抽出用のお湯は、茶壺からあふれそうになるぐらいたっぷり入れるようにしよう。その際に茶葉が流れ出てしまいそうであれば、茶壺のふたを使っておさえる。茶壺のふたが閉まったのを確認したら、抽出中に温度が下がるのを防ぐために茶壺にお湯をかける。そのまま1分ほど待ったら抽出は完了だ。このままカップに注いで飲んでもよいが、本格的に飲むなら茶壺からお茶を注ぐ用の急須である茶海(ちゃかい)にお茶をすべて移す。茶海聞香杯に注ぎ、聞香杯から茶杯に注ぎ移す。聞香杯では高山茶の香りを、茶杯では味を堪能するのが本格的な楽しみ方だ。

結論

高山茶とは標高の高い場所で栽培されるお茶を指すが、高い山が多い台湾ではそれぞれの土地でさまざまな高山茶が栽培されている。標高の高さが変わると気温差や日照時間、霧の発生状況が変わるため、どのくらいの高さで栽培されたかで味わいはまったく異なる。厳しい環境のなかで育った茶葉から感じる甘い香りは清々しい気持ちにさせてくれるだろう。
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  • 更新日:

    2019年10月29日

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