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【鹿ヶ谷かぼちゃ】の特徴を解説!京都特産のユニークな形のかぼちゃ?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 氏家晶子(うじいえあきこ)

2019年10月24日

京都市左京区、鹿ヶ谷にある安楽寺で行われる「鹿ヶ谷かぼちゃまつり」。この祭りで使われることで有名な、鹿ヶ谷かぼちゃについて紹介したい。京都伝統野菜のひとつであり、非常にユニークな見た目で、一見かぼちゃに見えないほどだ。一度見るときっと忘れないかぼちゃである。

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1. 鹿ヶ谷かぼちゃの特徴

何といっても、特徴的なのはその見た目だ。別名「ひょうたんなんきん」と呼ばれる通り、縦長に伸びてくびれがある。まるでひょうたんのようなフォルムだ。外皮はでこぼことして少しもなだらかではなく、くっきりと縦に刻まれたシワは深い。大ぶりで、平均2kgと、食べごたえのある品種である。はじめは緑色だが、熟してくると茶色く変化し白い粉をふく。ユニークな色形と、保存性のよさから観賞用としての価値も高い。栽培時に高節位(かぼちゃのつるの先端に近いほう)に実を付けたものは、くびれができにくく、外皮にほとんど瘤ができない。くびれてでこぼことしたものが美味しいといわれている。

来歴

この鹿ヶ谷かぼちゃ、京都に持ち込まれたときには一般的な菊型の日本かぼちゃだったというから驚きだ。それが京都で数世代栽培を繰り返すと、このような外皮がでこぼことしたくびれのあるかぼちゃへと変化したのだ。もともとは津軽から京都へと持ち込まれたかぼちゃだった。1790年頃、山城国粟田村(現在の京都市東区粟田口)に住んでいた農夫、玉屋藤四郎が、旅先から持ち帰ったかぼちゃの種を、鹿ヶ谷の農家に譲ったことから始まる。鹿ヶ谷で栽培すると、突然変異してひょうたん型になったといわれている。
京都の伝統野菜は外来種が多い。鹿ヶ谷かぼちゃも伝統野菜に登録されているが、青み大根やえびいもなど、京都で数世代にわたって栽培されるうちに、元の姿かたちとは違うものに変化するものもあり興味深い。

2. 鹿ヶ谷かぼちゃ供養

京都では「おかぼ」と呼ばれて親しまれ、昔から食べられてきた。現在主流である「みやこ」「えびす」のような西洋かぼちゃが流通する前は、京都付近で食べられているかぼちゃのほとんどが、鹿ヶ谷かぼちゃだったといわれている。
「いもたこなんきん」は女性の好むものとして有名だ。ちなみになんきんとは西日本におけるかぼちゃの呼び名である。中国の南京から伝わった瓜という意味の「南京瓜」が短くなったものだ。ほかにも唐茄子、ボウフラなどの呼び名がある。
実は一時期、鹿ヶ谷かぼちゃは絶滅寸前であった。栽培が比較的容易で栗のように甘い西洋かぼちゃに、みんな夢中になってしまったのだ。鹿ヶ谷かぼちゃは栽培に手間がかかり、西洋かぼちゃに押され、作っていた戸数はほんの数件にまで減ってしまった。しかし、完全に消えてしまわなかったのは「鹿ヶ谷かぼちゃまつり」のお陰である。
江戸時代、安楽寺・真空上人が「夏土用にかぼちゃを食べると中風にならない」と夢でお告げを受けたことから始まったとされる、鹿ヶ谷かぼちゃ供養。現在でも毎年夏に行われ、お寺で鹿ヶ谷かぼちゃがふるまわれる。鹿ケ谷かぼちゃは固定種で、いわゆるF1種とよばれる、種の取れない種類のかぼちゃと違い栄養価が高い。とくにリノレン酸とミネラル成分リンなどが多く含まれている。

3. おすすめ調理法

果肉はオレンジから柿色。粘質で、西洋かぼちゃのようなほくほくとした感じも甘みもないが、独特のさらりとした食感がある。煮崩れしにくく淡泊な味わいなので、出汁とよくあう。

含め煮

下のほうに種があるので、切るときはくびれから包丁を入れて、上下に半分に切ると作業しやすい。上下に切ったものをさらに半分にし、スプーンなどで種を取る。食べやすい大きさにカットする。かぼちゃの面取りをするときはここで面取りをする。かぼちゃをひたひたの水にさらし、アクを抜く。アクが抜けたら、かぼちゃは水から煮る。塩を入れて、竹串が楽に通るほどの柔らかさになったら火からおろし、ざるにあけ冷ます。鍋に戻し、出汁を入れて煮立てる。煮立ったら、酒、みりん、砂糖、醤油で、味をつけ再び煮立てる。再び煮立ったら、味をしみ込ませるために冷ます。そして食べる前にもう一度温めよう。このままでも美味しいが、柚子皮で香りをつけたり、肉そぼろあんかけにしても美味しい。

ようかん

さらりとした食感はようかんにもぴったりである。煮込んで(レンジでも可)潰して裏ごしをし、寒天を煮込んだものに砂糖を加えたものと合わせる。ジューサーなどにかけて滑らかにし、型に流し、冷蔵庫で冷やす。寒天を加えずに、牛乳や出汁で伸ばして、スープにしても滑らかだ。簡単なのでかぼちゃが余ったらぜひ作って欲しい一品だ。

肉詰め

形が面白いので、ぜひその形を生かすものもおすすめしたい。かぼちゃを縦半分に切り、種を取る。種のあった穴に、小麦粉を少しふり、ひき肉を卵白と合わせたものを詰め、ラップをして電子レンジで加熱する。鍋に出汁、醤油、砂糖で味を調えた調味液を入れ、火が通ったかぼちゃを入れ煮て、味をしみこませる。

結論

鹿ヶ谷かぼちゃは、現在は鹿ヶ谷だけではなく、京都全域でつくられている。しかし一般にはなかなか出回らず、京都の一部の青果店や、高級料亭でしか食べることができなくなっている。京都に行ったときに手に入れるか、種の販売はしているので自分で育ててみるのも一興だ。または安楽寺の鹿ヶ谷かぼちゃまつりに参加してみるのも面白い。
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