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とにかく甘い!【ゆめのコーン】ってどんなとうもころし?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 氏家晶子(うじいえあきこ)

2019年10月14日

とうもろこしの色は何色かときかれて、黄色と答える人が多いだろう。昔は黒や紫、赤などさまざまなカラーがあったが、いまは黄色が主流だ。そのほか、白や、バイカラーと呼ばれる黄色と白が混じったものもよく見る品種である。なぜバイカラーは黄色と白が混じっているのか、不思議に思う人もいるだろう。バイカラーの中でも、比較的新しい品種、ゆめのコーンについて紹介する。

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1. ゆめのコーンとは

ゆめのコーンは、比較的新しい品種だ。神奈川県にある大手種苗会社から販売されている、スィートコーンである。全国的にとうもろこしは栽培されているが、やはり寒暖の差が大きいと甘いとうもろこしをつくると言われており、北海道が一大産地である。夏の北海道のあちこちで販売されており、バイカラー種であるゆめのコーンは目をひく存在だ。生でも食べられるゆめのコーンは、甘みが強く、皮が柔らかく食味に優れている。素直に美味しい。一時期大変流行した、ピーターコーンの流れをくむバイカラー種である。
ゆめのコーンを手に入れたら、とにかくまずはかじってみることが推奨されている。フルーツコーンと呼ばれるゆめのコーンは、それこそフルーツ感覚で、もぎたてを味わってみてほしい品種だ。生ならではのしゃりしゃりとした歯ごたえと、穀物らしい酸味のない純粋な甘さと旨みを堪能できる。
もちろん加熱しても美味しい。北海道では有名観光地で焼きとうきびとしても販売されているが、家庭で楽しむなら、茹でるか蒸すか、電子レンジが手軽でいいだろう。中でも電子レンジは、ラップにしっかりくるめば甘みが逃げていきにくいことが利点となっている。暑くて、お湯を沸かしたくない夏にぴったりである。
昨今のスィートコーンは全体的に甘く、皮が柔らかくできており、昔ほど時間をかけて加熱しなくとも柔らかいのもありがたい。昔のとうもろこしは、含まれるでんぶんを糖化して、甘みを引き出すためにもじっくりと加熱することが推奨されていたからだ。とうもろこしの品種改良には目を見張るものがあり、消費者としてはありがたい限りだ。保存するなら、加熱してから実をほぐし、冷凍しておくといつでも簡単に使うことができるのでおすすめだ。

2. バイカラー種とは

ゆめのコーンはバイカラー種である。スィートコーンは、カラー別に3つに分けられる。ひとつはゴールデンコーンとよばれる黄粒種で、すべての粒が黄色いタイプだ。ゴールドラッシュや恵味などがそうだ。シルバーコーンと呼ばれる白粒種は、ピュアホワイトなど全部の粒が白からクリーム色をした、真珠のような美しい粒をもっている。そして、その2つの粒を併せもった、バイカラー種だ。バイカラー種とは、黄色の粒と白の粒が3対1の割合で混合している実をもっている。では、何故このような配色になるのか。
とうもろこしは一本の茎に、雄しべと雌しべが存在するが、自分の花粉同士では上手く受粉しない。同じ種類のとうもろこし同士をかけ合わせてできた実は純系と呼び、当然親と同じ実ができる。では黄色い粒の純系と、白い粒の純系をかけあわせたら、クリーム色の実ができるのかといいうとそうではない。
すべて黄色い粒をもったとうもろこしができあがるのだ。とうもろこしでは、黄色の粒が遺伝子上の優勢、白い粒は劣勢になる。黄色の純系と白い純系を合わせると、その子どもは黄色しか生まれないが、白い粒をつくる遺伝子は隠されているが消えたわけではなく、保持している。よって、さらにその子ども(純系の孫)に、白い粒が現れる。これはメンデルに代表される遺伝の法則で、3対1になるように決まっているのだ。ゆめのコーンの黄色い粒と白い粒の配置の妙は、遺伝子の作用の面白さに由来するのである。

3. とうもろこしの歴史

とうもろこしは実は日本では古くから食べられていた。1579年にはポルトガル人が長崎に持ち込んだ記録が残っている。しかしそれは「なんばんきび」「もちきび」と呼ばれ、雑穀の扱いであった。いまのとうもろこしとはほど遠く、甘みのない硬い穀物だったのだ。それもそのはず、当時の日本で作られていたのは「硬粒種」または「もち種」という、現在のスィートコーンである「甘味種」とは違う種類もの。人間も食べるが、主に加工してでんぷんをとったり、飼料として使われたりするものだったからだ
しかし、やせた土地や寒い土地、米の育たない土地でもよく育ち、貴重な食糧でもあった。その当時、とうもろこしはいまよりいろいろな色があった。白、黄色はもちろん、赤、紫、黒、橙色などさまざまな色があり、いまの日本でも古代種として栽培している農家もある。
明治時代になり、甘味種であるスィートコーンが輸入され、あっという間に日本中を虜にした。いままであった黒や紫などのいろいろなカラーのとうもろこしから、黄色いとうもろこしが主流になったのだ。そのころのスィートコーンは、もちきび、なんばんきびよりは美味しかったとはいえ、まだまだ問題点も多かった。たとえば糖度の失せが早いため、輸送に向かない、皮が硬くて歯にひっかかりやすくて口に残るなどだ。
それを少しずつ品種改良し、皮が柔く甘くするという難題をクリアしていったのは、黄色と白の粒が混ざった、ピーターコーンというバイカラー種だった。黄色一辺倒だったとうもろこしの中で、白い粒が一定の割合でまざったピーターコーンは目立ち、かわいらしく覚えやすい名前とともに市場を席捲した。一時は本当に流行り、どこをみてもバイカラーの品種ばかりになったほどだ。ゆめのコーンも、このピーターコーンを受けついでいるのだ。黄色や白のとうもろこししかないと思われがちだが、この2色ばかりになったのは、意外に最近のできごとであった。

結論

現在、黄粒種の品種もまた人気を盛り返し、いろいろな品種が販売されている。通信販売でも黄粒種、白粒種、そしてバイカラー種を揃えて販売しているところもある。意外に農業は理系思考と相性がいい。ぜひ食べ比べて、そして遺伝子の面白さにも注目してみてもらいたい。
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