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山形の日本酒【初孫】の特徴を解説!力強い味わいの秘密とは?

山形の日本酒【初孫】の特徴を解説!力強い味わいの秘密とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2019年11月 6日

記念日に飲まれることも多い日本酒だが、ここでは、とある記念日には絶対に飲みたくなる日本酒を紹介する。その記念日というのが、初孫の誕生記念だ。初孫誕生は家族にとって非常にめでたく、祝いの席を設けることもあるだろう。そのときにぴったりの日本酒が、ずばり「初孫」だ。初孫の産地や味わいについて紹介していく。

  

1. 【初孫】ができるまで

初孫は、山形県酒田市にある東北銘醸株式会社で造られている。東北銘醸株式会社は、創業1893年と歴史ある酒蔵で、もともとは回船問屋を営んでいたのだが、初代佐藤久吉が酒造りを始めたのがきっかけで酒造業を営むようになったとされている。酒田という土地は水に恵まれた日本酒造りには最適の土地であったため、後にさまざまな日本酒がここで誕生することになる。
東北銘醸株式会社が最初に売り出したのは「金久(きんきゅう)」という銘柄であった。しかし昭和初期に当主の長男が誕生すると、「みんなに愛され喜ばれるような酒にしたい」という思いが湧きあがるようになる。その思いを込めて金久から初孫に銘柄を改め、現在に至る。
東北銘醸株式会社は、いまでは珍しい生酛造りを変わらず続けている希少な酒蔵だ。酵母を加えることで米に含まれるデンプンが発酵し日本酒ができあがるのだが、酵母がしっかり働ける環境を作らなくては十分に発酵することはできない。その環境を整えるのに必要なのが酒母だ。酒母の造り方は大きく分けて2つあり、それぞれ速醸系と生酛系と呼ばれる。速醸系とは乳酸菌を添加する方法で、その名の通りできあがりが早く、2週間ほどで酒母ができあがるため9割の酒蔵はこちらの方法を採用している。一方、初孫でも使われている生酛系の場合は天然の乳酸菌を生育させるため、酒母造りに手間がかかるうえ、酒母の完成に1ヶ月も要する。伝統的な製法で丹念こめて造られているのがよく分かる。

2. 初孫の特徴

初孫には山形県産の米が使われていることが多い。原料の良し悪しが大きく影響する日本酒だが、米どころの1つである山形県の美味しい米と酒田の美味しい水という最高品質の原料を使って造られる初孫の美味しさはいうまでもない。また、初孫の味わいの決め手となるのが生酛造りによって生まれる風味だ。生酛で育った酵母は力強く、速醸系では出せないコクと深みのある味わいを生み出す。また、乳酸菌由来のヨーグルトのような酸味も併せて感じられる。しっかりとした酸味、コクと深みのある味わいを楽しめる初孫だが、雑味がないため後味はさっぱりとしている。
生初孫は、酛作りのため生産量はあまり多くないが、鑑評会では常に高い評価を得続けている。その品質の高さはアメリカで行われたコンテストでも認められるほどだ。また、生酛造りによる深い味わいは熱燗やぬる燗にしても失われないため、寒い時期にもおすすめだ。

3. 初孫の商品情報

初孫は純米酒から大吟醸酒まで幅広い。使用している酒米もバラエティーに富んでおり、さまざまな味わいを楽しめる。ここでは一部商品の紹介をする。

初孫 生酛純米酒

特定名称:純米酒
原料米:山形県産米
精米歩合:60%
アルコール度数:15.3度
内容量:720mlと1.8Lの2種類

初孫 純米本辛口魔斬(まきり)

特定名称:純米酒
原料米:美山錦
精米歩合:55%
アルコール度数:15.5度
内容量:180ml・300ml・720ml・1.8Lの4種類

初孫 純米大吟醸 祥瑞

特定名称:純米大吟醸酒
原料米:山田錦
精米歩合:40%
アルコール度数:16.5度
内容量:720mlと1.8Lの2種類

結論

長く愛される酒であってほしいという願いから初孫と名付けられた日本酒だが、蔵元では伝統的な生酛造りで手間暇かけて造られており、蔵元からの愛がたっぷり詰め込まれている。現在では失われつつある技術によって作られる力強い味わいは一度飲んだらクセになる味わいだ。
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  • 更新日:

    2019年11月 6日

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