1. とり天の特徴
とり天といえば鶏の天ぷらと想像する人もいるかもしれないが、大分県民にいわせれば天ぷらとは違った食べ物らしい。なぜなら、天ぷらには下味をつけないがとり天には下味がついているからだ。食べごたえのある独特な衣をまとったとり天は、天ぷらでも唐揚げでもない特徴を持つのである。
■使う部位はさまざま
とり天に使う鶏肉は、モモ肉・胸肉・ささみなど店舗や家庭によって違った部位が選ばれる。衣をつけて油で揚げる料理のため、皮は取り除いてあることがほとんどだ。
■味付けは唐揚げに似ている
下味のつけ方も各店舗・家庭によって異なるが、一般的には醤油・みりん・ニンニク・生姜などで味付けすることが多い。下味は唐揚げに似ているといえるだろう。
■フリッターのような衣
しかし唐揚げとは決定的に違う特徴が、衣だ。とり天の衣は小麦粉(片栗粉を混ぜる場合もある)を卵液で溶いて作られる。唐揚げというよりはフリッターのような衣で、外側はカリッと中はふんわりした独特の食感になるのだ。
■たれが添えられている
天ぷらは天つゆや塩などにつけて食べるが、とり天には天つゆではなくたれが添えられている。大分名産のかぼすなどで作られたポン酢や酢醤油など、あっさりとしたものが主流だ。
2. とり天の切り方
とり天は、あらかじめ食べやすい大きさにカットした鶏肉で作られることがほとんどである。そのため、食べる段階では切り方に迷うことはあまりないかもしれない。もし自宅で大きめのとり天を作った場合は、チキンカツやロースカツのような切り方がおすすめだ。また、弁当に入れる場合は一般的なとり天でも半分にカットすると使いやすくなる。とり天の大きさや切り方には厳密な決まりはない。基本的にはそのままかぶりつけばよいのだが、小さい子どもなど食べにくい場合はその場で食べやすいサイズにカットすればよいだろう。
3. とり天の美味しいリメイク法
とり天はたれにつけて食べる料理のため、下味は唐揚げよりも薄めにつけられていることがほとんどだ。そのためさまざまな料理にリメイクすることができる。美味しいリメイク法を知っていれば、とり天を作り過ぎても飽きずに楽しめる。
■チキン南蛮
とり天を南蛮酢にくぐらせてタルタルソースをかければチキン南蛮に。醬油やニンニクがベースの下味は、甘酸っぱい南蛮酢との相性がよく定番の美味しいリメイク法だ。甘酢あんかけなども同じ理由でおすすめである。
■とり天の卵とじ
衣がしっとりしてしまったとり天を卵とじにするのも簡単で美味しいリメイク法である。ごはんにのせればとり天の親子丼に。
■野菜炒めに加える
ごぼうやレンコンなどの根菜炒めや、中華野菜炒めにとり天を加えるとボリュームのある一品に仕上がる。野菜だけでは物足りない場合に使いたい美味しいリメイク法だ。
4. とり天の糖質制限中の人におすすめな食べ方
鶏肉自体は高たんぱく低糖質な食材だが、衣がついているためとり天の糖質はゼロではない。糖質制限中の人におすすめな食べ方をおさえつつ食べ過ぎには気を付けたい。
■丼ものやうどんはNG
とり天はうどんのトッピングやとり天丼として食べられることも多い。しかし、うどんやごはんと一緒に食べれば一気に糖質は高くなってしまうため、糖質制限中の人におすすめな食べ方とはいえない。
■葉野菜を合わせる
炭水化物を控えて野菜と一緒にとり天を食べれば、糖質をおさえつつ満腹感も得られる。ただし根菜類は糖質が高いため気を付けよう。おすすめなのはレタスやキャベツ、小松菜などの葉野菜だ。
■さっぱりとしたたれを少量つける
とり天自体の糖質は高くないが、たれにも糖質が含まれることを忘れてはならない。また、たれをつけすぎると味が濃くなりごはんが欲しくなってしまうかもしれない。ソースやケチャップは糖質が高いため、定番のポン酢や酢醤油を少量つけるのが糖質制限中の人におすすめの食べ方である。
結論
唐揚げとも天ぷらともちょっと違うとり天は、大分県民だけでなく誰からも愛される味である。糖質制限中の人は食べ方に気をつけつつ、とり天の魅力を楽しんでもらいたい。とり天は自宅でも作りやすい料理のため、たくさん作ってリメイクするのもおすすめだ。
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