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【九州麦みそ】の特徴とは?冷や汁やもつ鍋で食べよう!

【九州麦みそ】の特徴とは?冷や汁やもつ鍋で食べよう!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2020年1月23日

ふるさとの味といって思い浮かべる味は人それぞれだろう。しかし、なかには味噌汁の味わいを思い出す人もいるかもしれない。なぜなら、味噌は地域性の強い食品だからだ。流通が発達した現在でも地域色の強い味噌は地元の人に愛され続けている。ここでは九州地方の味噌、「九州麦みそ」について紹介する。

  

1. 九州麦みその産地

九州麦みそは、その名の通り九州で造られている味噌だ。地域によって好まれる味噌は少しずつ異なるのだが、東北地方や関東地方の味噌といえば辛口味噌(米味噌の一つで塩気が強い)、愛知県と中心とした地域の味噌といえば豆味噌(いわゆる八丁味噌)、関西地方の味噌といえば甘味噌(米味噌の一つで甘みが強い)といったように、地方単位で代表味噌を列挙することができる。

地方によって風土や農産物、食文化が異なるため、このような違いが出るのは当然なのだが、ここまで多種多様に変化している食品は珍しく、日本人と味噌との関係の深さを実感することができる。九州地方では麦を使って造る麦味噌が一般的で、それらを総称して九州麦みそと呼ぶ。麦味噌は九州地方以外では中国地方と四国の一部で主に造られている。

九州麦みそといっても地域ごとに特色がある

九州麦みそと一括りにしているが、実際には地域ごとに特色ある麦味噌が作られている。たとえば長崎県で造られている「長崎みそ」は赤褐色の麦味噌であるのに対し、鹿児島県で造られている「薩摩みそ」は淡色(白っぽい色)の麦味噌である。現在の日本では米味噌が主流となっているため、九州地方で生活している人にとっては麦味噌を食べること自体が新鮮だろう。麦味噌大国である九州に行ったら、ぜひ麦味噌の食べ比べにも挑戦してみてほしい。

2. 九州麦みその特徴

九州麦みそは甘口の麦味噌だ。そもそも麦味噌とは麦麹と大豆から造られる味噌を指し、麦独特の甘みと香りが特徴的だ。ちなみに、麦麹の代わりに米糀で造られた味噌を米味噌という。麦味噌も米味噌も、麹の使用量(割合)によって甘口や辛口に変化する。

地域によって味わいに多少の変化はあるものの総じて甘みが強いのが九州麦みその特徴だ。味噌は麹の使用量が多いほど甘みが強くなり、九州麦みその麦麹の使用量は大豆よりも多い。どのくらい多いかというと、米糀で造られる甘味噌(西京味噌など)と同じくらい多いのだ。そのため、九州麦みそは麦独特の甘さが際立っている。一方、麦麹の使用量が少ない辛口味噌は九州地方では珍しく、関東地方の一部地域で主に造られている。

九州麦みその色の違いは熟成期間の違い

また、地域によって九州麦みその色は赤褐色だったり淡色だったりするのだが、この違いは熟成期間の違いによるものだ。味噌は発酵食品であるため熟成期間が必要となる。熟成期間は味噌によって異なり、長く熟成させたものは旨みが強くなるとともに色も赤褐色に近付く。

3. 九州麦みそのおすすめの食べ方

麦独特の甘みと香りをもつ九州麦みそだが、普段の味噌料理に使うことができる。甘みが強い味噌であるため同じく甘みがあるさつまいもなどと一緒に煮ると、味噌味の料理でありながらいつもとまったく異なる味わいが楽しめる。麦みそは麦の粒が残っていることが多いため、もし口当たりが気になるようであれば濾し器で味噌を溶くとよいだろう。

九州麦みそは冷や汁やもつ鍋で食べるのがおすすめ

九州には味噌を使った料理が多い。有名なものとしては「冷や汁」や「もつ鍋」が挙げられる。冷や汁は宮崎県の郷土料理で、暑い時期にはぴったりの汁物だ。その名の通り冷やした味噌汁で、具にはアジの干物やきゅうり、青じそ、みょうがなどさっぱりとしたものが使われる。米味噌で作っても十分に美味しく食べられるのだが、九州麦みそを使ったほうがより本場の味に近付く。

寒い時期におすすめなのが、もつ鍋だ。福岡県の郷土料理なのだが、いまや全国で食べられているほど人気の鍋料理だ。もつとにらがたっぷりと入っており一見クセの強そうな鍋だが、味噌とにんにくで味付けすることで全体がまとまり食べやすくなっている。こちらもせっかくなら九州麦みそを使って本格的な味を楽しみたい。

甘口が苦手な場合は他の味噌とブレンドしよう

九州地方の郷土料理を作る際にはぜひ活用したい九州麦みそだが、なかには麦味噌の風味を苦手に感じる人もいるだろう。その場合は、ほかの味噌とブレンドするのがおすすめだ。麦味噌の風味が抑えられる一方で旨みが増し、より美味しく食べることができる。

結論

九州地方では麦味噌が一般的で、九州麦みそは地元の人に親しまれている味噌だ。九州のなかでも地域ごとに風味や色合いが異なるため、スーパー等に行くと新しい発見があるだろう。麦独特の甘みと香りが強い九州麦みそは、冷や汁やもつ鍋など九州地方の郷土料理で味わってみるのがおすすめだ。
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  • 公開日:

    2019年12月21日

  • 更新日:

    2020年1月23日

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