1. 酢は腐らないのになぜ賞味期限があるの?

「酢は腐らない」という話は非常に有名だが、市販の酢を見てみると、必ず賞味期限が設定されている。「腐らないはずなのに、なぜわざわざ賞味期限が設定されているの?」と疑問に思う人もいるのではないだろうか。
酢は理論上は腐らないが、味は劣化する
結論からいうと、酢は理論上は腐ることはないが、時間の経過とともに味は劣化していく傾向にある。賞味期限を過ぎた酢は酸っぱさが薄まってしまう可能性があり、美味しく食べられなくなるため、賞味期限が設定されているのだ。
酢が腐らないと言われる理由
酢には酢酸という成分が含まれている。酢酸には強い殺菌作用があるため、食べ物が腐る原因となる菌も酢のなかでは生きていくことができないのだ。以上の理由から「酢は腐らない」といわれている。
2. 酢は種類によって賞味期限が異なる

酢にはリンゴ酢やバルサミコ酢、黒酢など、さまざまな種類の酢が存在するが、実は種類によって、賞味期限の長さが異なる。
酢は種類によって賞味期限が異なる
さきほど、酢は理論上腐らないと説明したが、ポン酢、もろみ酢に関しては、非常にデリケートで賞味期限過ぎたあとも長時間放置していると腐る可能性がある。そのため、賞味期限も1ヶ月以内に設定されていることが多い。
それ以外の酢に関しては、さらに賞味期限が長く設定されていることが多い。バルサミコ酢は3ヶ月、とうもろこしや米などを使った穀物酢などは1年、黒酢に関しては2年など、種類によって賞味期限の長さはバラバラだが、大慌てで消費する必要はないといえるだろう。
それ以外の酢に関しては、さらに賞味期限が長く設定されていることが多い。バルサミコ酢は3ヶ月、とうもろこしや米などを使った穀物酢などは1年、黒酢に関しては2年など、種類によって賞味期限の長さはバラバラだが、大慌てで消費する必要はないといえるだろう。
賞味期限が過ぎれば味や風味は劣化する
賞味期限がどんなに長く設定されている酢でも、期限を過ぎてしまうと味や風味がどんどん劣化してしまうため、必ず賞味期限は守るようにしよう。
3. 賞味期限がきれた酢の活用方法を紹介

先述したように、酢の種類によって賞味期限の長さは異なるため、うっかり期限を過ぎてしまったなんてことも起こりやすい。しかし、万が一賞味期限を過ぎてしまったとしても、慌てる必要はない。酢は掃除や臭い消しなど食用以外のことにも活用できるため、賞味期限を過ぎてしまった酢が発生した時は、ぜひ以下の活用方法を試してみてほしい。
掃除に活用する
賞味期限がきれた穀物酢やホワイトビネガーなどは、除菌や汚れ落としに向いているため、洗剤の代わりとして使うのがおすすめだ。
酢を水で薄めてスプレーに入れて、まな板や電子レンジ、シンク周りなどに吹きつければ、除菌することができるし、酢が混ざった水で窓掃除をすれば、汚れもきれいに落ちやすい。
におい消しをして活用する
酢には、においを消す効果も含まれている。そのため、生ゴミやペットの排泄物が入ったゴミ箱などの底に酢をたっぷりと吸わせた紙を敷いておけば、においを軽減することができる。
4. 酢をできるだけ質のよい状態で保存するには?

いくら賞味期限内とはいえ、酢を保存しておく環境が悪いと味が劣化するスピードも早まってしまう。酢をできるだけ劣化させずに保存しておきたいのであれば、キャップをしっかりと閉め、直射日光が当たらない暗くて涼しい場所で保管しておくことをおすすめする。
賞味期限が短いものは冷蔵庫で保管しよう
穀物酢や黒酢などは常温保存でも問題ないが、賞味期限が比較的短いポン酢、もろみ酢などは冷蔵庫に入れておいたほうがよい。とくに、砂糖や出汁などの調味料が混ざっている酢の場合、保管する環境が悪いと傷むスピードが早まってしまうため注意をしよう。
賞味期限内でも変に感じたら食べないように
もし、賞味期限内だったとしても、白い膜のようなものが浮いてきたり、酢を舐めてみて酸味が大幅に飛んでしまっていたりする時は、酢の味が劣化している可能性が高いため、食用として使用するのは避けることをおすすめする。
結論
「酢は腐らないものだから、長期に渡って使用しても大丈夫」と油断すると、いつの間にか味が劣化していたり、酢の種類によっては正しい保存方法をしていないと腐ることもあるため、注意が必要だ。酢を買った時は毎回必ず賞味期限をチェックしておき、できるだけ早いうちに消費することをおすすめする。
この記事もcheck!