1. 三浦大根の特徴や歴史

三浦大根は、昔から栽培されている由緒ある大根である。そんな三浦大根の特徴や歴史について、詳しく紹介しよう。
三浦が産地の白首大根の一種
三浦大根とは、神奈川県三浦半島で栽培される白首大根のことである。現在、大根の主流は根の上部が緑色の青首大根であるが、かつては三浦大根のような白首大根が多く栽培されていた。白首大根は、青首大根と比較して、辛みが強いのが特徴である。
ちなみに、白首大根には三浦大根のほかに、練馬大根、美濃早生大根、大蔵大根がある。
ちなみに、白首大根には三浦大根のほかに、練馬大根、美濃早生大根、大蔵大根がある。
三浦大根の特徴
三浦大根は、根の上部まで、青ではなく真っ白な色をしている。長さは60cm程度と一般的な青首大根よりも長く、重さは3kgから、大きいものは8kgにもなる。根の下部にかけて太くなる「中ぶくれ」の形が特徴だ。
肉質は緻密でやわらかく、煮崩れしにくいため煮物によく合う。また、ポリポリとした歯切れのよさから、なますの材料としても人気だ。
肉質は緻密でやわらかく、煮崩れしにくいため煮物によく合う。また、ポリポリとした歯切れのよさから、なますの材料としても人気だ。
三浦大根の歴史
三浦半島では江戸時代より大根の栽培がされており、1925 年に「三浦大根」と正式に命名された。三浦産の高円坊大根と東京都練馬区で作られている練馬大根を交配して誕生した大根である。関東を中心に冬大根として人気のあった三浦大根だが、1979 年にやってきた大型台風20号により大きな被害を受けた。これをきっかけに、甘くて収穫しやすい青首大根の栽培が盛んになり、三浦大根は衰退していってしまった。
しかし、栽培が減少したいまでもその人気は衰えず、年末になると三浦大根を求めて遠方から訪れる 人も多いという。
しかし、栽培が減少したいまでもその人気は衰えず、年末になると三浦大根を求めて遠方から訪れる 人も多いという。
2. 三浦大根の旬は冬

三浦大根の旬は12~3月上旬の冬だが、現在では年末に販売されることがほとんどだ。三浦大根の生産量は、三浦半島エリアにおける大根の総出荷量のおよそ1%だといわれている。三浦半島周辺の直売所や契約栽培農家では、三浦大根の旬である12~3月上旬まで販売している場合もあり、わざわざ足を運んで購入するファンも多い。
地元では、年末以外にも店頭に並ぶことがあるが、その数は少量でかなり限定されている。三浦大根は、クリスマスの時期に収穫して、年末にかけて正月用の食材として販売されていることが特徴だ。冬の限られた時期に、限られたエリアでしか出会えない、とても貴重な大根だといえるだろう。
3. 三浦大根の上手な選び方と保存方法

なかなか手に入りにくいなかなかお目にかかることのない三浦大根だが、地元の直売所や店で見かけた際には、次の点に注意して選ぶとよいだろう。見かけた際には次の点に注意して選ぶとよい。
三浦大根の選び方の4つのポイント
美味しい三浦大根を選ぶために注意したいポイントは以下の4つ。ぜひ参考にしてほしい。
- 茎がピンと張っており、葉が鮮やかな緑色で、生き生きとしているもの
- 皮部分がしなびておらず、根の部分にツヤとハリがあるもの
- ひげ根の穴が少なく、触ると表面が滑らかなもの
- 持ったときに重みがあり、水分をより多く含んでいるもの
三浦大根を保存するコツ
三浦大根は、我々になじみのある青首大根と比較して、重く大きいのが特徴だ。そのままの大きさで冷蔵庫に入れるのは難しいため、日の当たらない場所に置いて保存することをおすすめする。その際気をつけたいのは、大根の尻尾部分を切らないこと。水分量が多い大根は、乾燥しやすく、切断面からすぐに水分が飛んでいく可能性がある。やむなくカットする場合は、切った箇所をラップやキッチンペーパーで包んで、湿度を保って保存することを心がけよう。
4. 三浦大根の美味しい食べ方

みずみずしい味わいが魅力の三浦大根について、おすすめの食べ方を紹介しよう。ぜひ、三浦大根にあった調理法で、美味しいレシピを見つけていただきたい。
煮込みでも生食でも美味しい
味が濃くみずみずしさのある三浦大根は、煮込み料理でも生食でも、大根そのものの旨みを美味しく味わえるのがポイントだ。
肉質が緻密で煮崩れしにくい三浦大根は、煮物にぴったり。単品で煮るほか、冬の定番料理・おでんにしたり、鶏肉と一緒に煮たりしても美味しい。
また、三浦大根は身がギュッと詰まっているため、食感もよく生食にも向いている。主に年末に販売されている三浦大根は、おせち料理の定番であるなます用として購入する人も多い。シャキシャキの歯ごたえが堪らない一品となるだろう。
肉質が緻密で煮崩れしにくい三浦大根は、煮物にぴったり。単品で煮るほか、冬の定番料理・おでんにしたり、鶏肉と一緒に煮たりしても美味しい。
また、三浦大根は身がギュッと詰まっているため、食感もよく生食にも向いている。主に年末に販売されている三浦大根は、おせち料理の定番であるなます用として購入する人も多い。シャキシャキの歯ごたえが堪らない一品となるだろう。
米のとぎ汁で下茹でするのがおすすめ
大根は火が通りにくいので、米のとぎ汁で下茹でするとよい。なぜ下茹でが必要かというと、大根特有のアクやえぐみを和らげて味をしみ込みやすくするためである。少し面倒に感じるかもしれないが、このひと手間をかけるだけで、仕上がりが格段に美味しくなるのでおすすめだ。
大根の下茹でには、米のとぎ汁を使うことが多い。米のとぎ汁に含まれているでんぷん質には、大根に含まれている成分と反応して、苦味を抑えるからである。
三浦大根を美味しく食べるためには、丁寧な下準備を行って調理していただきたい。
大根の下茹でには、米のとぎ汁を使うことが多い。米のとぎ汁に含まれているでんぷん質には、大根に含まれている成分と反応して、苦味を抑えるからである。
三浦大根を美味しく食べるためには、丁寧な下準備を行って調理していただきたい。
5. 三浦大根の販売店や値段

三浦大根は、神奈川県の三浦半島エリアや三浦市近郊の販売店もしくは直売所で購入することができる。
通年出回っているわけではなく、年末の3日間に集中して出荷をおこなっていることが特徴だ。また、年末以外でも、12~3月上旬にかけて取り扱っている例もあるという。
三浦大根を求める人は、ぜひ、年末や冬場に、現地の直売所を訪れることをおすすめする。
通年出回っているわけではなく、年末の3日間に集中して出荷をおこなっていることが特徴だ。また、年末以外でも、12~3月上旬にかけて取り扱っている例もあるという。
三浦大根を求める人は、ぜひ、年末や冬場に、現地の直売所を訪れることをおすすめする。
三浦大根は通販でも購入可能
三浦大根を食べてみたいけれど、遠くて直接買いに行けないという人は、通販サイトを利用するという手もある。三浦大根は収穫される場所や時期が限られている野菜であるため、取り扱いのある通販サイトの数も少ない。
『三浦市農協オンラインショップ』では、さまざまな三浦産の野菜を販売しており、三浦大根まるまる1本を1,500円ほどの値段で販売していたこともある。また、有機野菜の宅配販売に定評がある『Oisix(オイシックス)』でも取り扱い実績がある。
ぜひ、冬が到来したら、チェックしていただきたい。
『三浦市農協オンラインショップ』では、さまざまな三浦産の野菜を販売しており、三浦大根まるまる1本を1,500円ほどの値段で販売していたこともある。また、有機野菜の宅配販売に定評がある『Oisix(オイシックス)』でも取り扱い実績がある。
ぜひ、冬が到来したら、チェックしていただきたい。
6. 三浦大根を種から栽培する方法

三浦大根を種から育てる場合、水はけが良好な畑に植えることが大切である。種まきは、寒冷地であれば8月頃、温暖な気候の場所であれば9月がおすすめだ。40cm間隔で種をまき、本葉は間引きをして1本立ちにする。
三浦大根は、種をまいて、80~100日かけて成長をする。収穫は、12~3月頃となるだろう。ネキリムシやコナガ、アブラムシといった害虫に注意が必要。早期発見が肝心だ。
三浦大根は、種をまいて、80~100日かけて成長をする。収穫は、12~3月頃となるだろう。ネキリムシやコナガ、アブラムシといった害虫に注意が必要。早期発見が肝心だ。
結論
神奈川県三浦半島の伝統野菜、三浦大根について紹介した。かつて関東地方では、大根といえば三浦大根というほど人気のあった三浦大根。現在ではなかなかお目にかかれないが、産地に出向いてでも買いたいという人がいるほど、根強い人気がある。長年愛される三浦の味をぜひ一度、試してみてはいかがだろうか。
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