1. 本場アメリカ大陸のタコスとミートの関係

日本ではタコスミートというと圧倒的にひき肉を使用することが多い。調理しやすいことや、食べやすいことがその理由であろう。ところが、本場のメキシコやアメリカではひき肉以外の肉がタコスの具としてのっていることが非常に多いのである。一体、どんな肉が使用されているのであろうか。
本場のタコスミートはインパクトあり
臓物もともに美味しく食べるタコス
欧米では、臓物部分をたいへん巧みに調理をし、美味しく食べることが多い。独特の臭みが抜けた臓物は、当然タコスの具材にもなりうる。クセのある臓物や脳の部分は、スパイスのきいたサルサと最高の相性となるのである。さらに、生産過程で呼称をはじめとする香辛料をふんだんに入れたチョリソ(腸詰め)も、南米らしい風味を醸し出してくれる。
メキシコやアメリカでタコスを食する場合、もっとも一般的な具として登場するのが「カルネアサーダ」という肉である。スペイン語で「焼いた肉」という意のカルネアサーダは、牛肉を小さなサイコロ状に切ったものである。カルネアサーダと双璧の人気を誇る「カルニータス」は細長く割いた豚肉と玉ねぎ、パクチーが具材となっている。移民によってもたらされた豚肉のケバブとパイナップルが具材となるのは「アル・パストール(羊飼い風)」と呼ばれている。いずれも本場では愛されているが、日本ではあまりなじみがない。
2. 日本人向きのタコスミートはひき肉

「本場メキシコの肉では少しくどい」と思ったら、淡白にタコスミートを楽しもう。日本でタコスミートと呼ばれるタイプは、ひき肉が主役になっている。身近な食材で作れるタコスミートとは、どのようなものがあるのだろうか。
冷蔵庫にある食材で十分に美味しくできるタコスミート
家でタコスを作る場合、まずは身近にある食材で始めよう。合い挽き肉と玉ねぎを炒めて、ケチャップ、ウスターソースを加える。ピリッと辛味をつけたい場合はチリパウダーで味付けする。手軽に作れるタコスミートは、ベースとなるトルティーヤ、ともに具材とする生野菜やトッピングするチーズとも相性がよい一品となるのである。
市販の野菜ジュースを使用する
味付けに市販の野菜ジュースを使用するという裏ワザもある。ひき肉、玉ねぎを炒め、とろみをつけるためにわずかに小麦粉を加えて、野菜ジュースで煮たものをタコスミートとして使用するのである。エスニックに仕上げたい場合にはチリパウダーやコリアンダー、クミンなどのスパイスを加えると極上の味わいとなる。野菜やチーズなどほかにのせる具の種類が多い場合には、本場のクセのあるミートよりも、こうしたシンプルなタコスミートのほうがよりたくさんの具材を混ぜられるというメリットもある。
3. タコスミートに合うチーズとは

タコスミートにマッチするチーズはどのような種類があるだろうか。もちろんスーパーで気軽に買えるとろけるチーズでも十分に美味しい。しかしチーズによって味に濃淡をつけたい場合には、スイスのエメンタルチーズ、英国のチェダーチーズ、イタリアのカチョッタチーズなどがおすすめである。さまざまなチーズを削ってミックスしても風味豊かなタコスとなる。チーズをとろとろにしてサルサのひとつにしたい場合には、生クリームとともに加熱するとアツアツのタコスを楽しめる。タコスミートも、チーズによってより美味しくなることまちがいない。
結論
本場のタコスの具となるミートは、かなりダイナミックなタイプが多い。日本のタコスミートは、われわれの胃袋に適応したひき肉タイプが人気である。タコスミートといっても、冷蔵庫にある食材で簡単に作れる。具材やトッピングとともに、手作りのタコスミートを楽しんでみてほしい。
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