1. 会津みその産地と歴史

味噌は日本全国で造られているのだが、地域によって味わいが異なる面白い食品だ。
味噌は平安時代にはすでに食べられていた
平安時代にはすでに食べられていたそうだが、当時は貴族のみが口にできる貴重品であった。しかし鎌倉時代になると味噌汁が庶民の間でも定着し、食べられるようになる。さらに戦国時代には兵糧として価値が認められ、各地の戦国大名がより品質の高い味噌造りを行うようになり、地域ごとに個性的な味噌が造られるようになる。
会津みそは300年以上の歴史をもつ
会津みそは福島県の会津地方で造られている味噌だが、いつから造られているかは明確になっていない。しかし、江戸時代に編纂された会津風土記に「甲賀町に味噌屋六軒」と記載されていたことから300年以上の歴史を持つとされる。
会津地方とは
ここで会津地方がどこを指すかを確認しておく。福島県は大きく3つのエリアに分けることができる。太平洋側に面した「浜通り」、県中央部を指す「中通り」、そして県西部に位置する会津地方の3つだ。会津地方は内陸の盆地地帯にあるのだが、夏は蒸し暑く、冬は厳しい寒さがもたらされる。そのため厳しい気象条件だったが、伝統的な味噌造りは現代まで継承されており、会津地方ならではの味噌の味わいをいまでも楽しむことができる。
2. 会津みその特徴

味噌は原料によって米味噌、麦味噌、豆味噌の3つに分類されるのだが、関東以北の地域では大豆と米糀から造られる米味噌が一般的だ。会津みそも例外ではなく米味噌に分類される。米味噌は豆味噌が造られている東海地方と麦味噌が造られている九州地方を除き、ほぼ全国で造られている味噌で、多くの日本人にとっては慣れ親しんだ味噌といってもよい。しかし同じ米味噌であっても、米糀の使用量や熟成期間の長さによって味わいは大きく異なる。そのため味噌は地域性の強い食品となり、地域の人々に愛される食品になったといっても過言ではない。
会津みそは辛口味噌
会津みその場合は米糀の使用量が少ないため辛口味噌に分類される。一般的に米糀の使用量が多いほど味噌は甘くなる。傾向として京都を中心とした近畿地方で米糀の多い甘味噌が、関東以北の地域で米糀の少ない辛口味噌が造られている。辛口味噌は塩分量が高く、およそ11~13%を占める。
会津みそを含めた東北地方の味噌の多くは辛口味噌だが、熟成させることで塩味がまろやかになり、食べやすい味わいとなっている。会津みその色は赤褐色なのだが、これは熟成期間が長いことを意味している。味噌は熟成させるほど赤褐色に近付き、濃い色の味噌ほど熟成期間が長いと判断できる。熟成期間はメーカーによっても異なるため厳密に決まっているわけではないが、会津みそは熟成を経ることで大豆の旨みが凝縮し、濃厚な味わいを楽しめるようになっている。
会津みそを含めた東北地方の味噌の多くは辛口味噌だが、熟成させることで塩味がまろやかになり、食べやすい味わいとなっている。会津みその色は赤褐色なのだが、これは熟成期間が長いことを意味している。味噌は熟成させるほど赤褐色に近付き、濃い色の味噌ほど熟成期間が長いと判断できる。熟成期間はメーカーによっても異なるため厳密に決まっているわけではないが、会津みそは熟成を経ることで大豆の旨みが凝縮し、濃厚な味わいを楽しめるようになっている。
3. 会津みそのおすすめの食べ方

会津みそは多くの米味噌と同様に、味噌汁や味噌漬け焼きなど味噌料理に使うことができる。塩分量が多い味噌であるため塩辛くならないように調整する必要はあるが、もしレシピ本などで「赤味噌」と書かれていたら会津みそを使って構わない。
会津みそで郷土料理「しんごろう」に挑戦してみよう
会津みそだからといって特別な味噌料理を作る必要はないが、会津地方の郷土料理に挑戦してみるのも面白い。
会津地方の郷土料理で味噌を使った料理に「しんごろう」という料理がある。イメージとしては田楽に近い料理だ。うるち米を餅のようにつぶして丸めたものを串に刺し、じゅうねん味噌(エゴマに味噌、酒、砂糖を加えて作ったもの)を塗って焼くだけのシンプルな料理だ。
名の由来は、この料理を作った新五郎という人物の名からきている。当時、もち米を購入できなかった新五郎が代わりにうるち米で団子を作り、そこにじゅうねん味噌を塗って囲炉裏で焼いて食べたことから生まれた料理なのだが、その美味しさが近隣の人々にも伝わり郷土料理になったとされる。会津地方のなかでも南会津の郷土料理として有名だ。じゅうねん味噌は田楽のように豆腐やこんにゃくに塗っても美味しく食べることができるため、もし作り過ぎてしまったらいろいろな食材と組み合わせて楽しむといいだろう。
会津地方の郷土料理で味噌を使った料理に「しんごろう」という料理がある。イメージとしては田楽に近い料理だ。うるち米を餅のようにつぶして丸めたものを串に刺し、じゅうねん味噌(エゴマに味噌、酒、砂糖を加えて作ったもの)を塗って焼くだけのシンプルな料理だ。
名の由来は、この料理を作った新五郎という人物の名からきている。当時、もち米を購入できなかった新五郎が代わりにうるち米で団子を作り、そこにじゅうねん味噌を塗って囲炉裏で焼いて食べたことから生まれた料理なのだが、その美味しさが近隣の人々にも伝わり郷土料理になったとされる。会津地方のなかでも南会津の郷土料理として有名だ。じゅうねん味噌は田楽のように豆腐やこんにゃくに塗っても美味しく食べることができるため、もし作り過ぎてしまったらいろいろな食材と組み合わせて楽しむといいだろう。
結論
大河ドラマでも注目を集めた福島県会津地方で造られている会津みそ。津軽みそや仙台みそと同じく米味噌で、赤色の辛口味噌である。塩分量が多いものの熟成によってまろやかな味わいになっているため、食べやすい味わいになっている。最近は減塩ブームに合わせてより塩分量の少ない会津みそも造られている。食べる機会があればぜひ味わってみてほしい。
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