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【管理栄養士監修】ビタミンKの働きと1日の摂取量|栄養図鑑

【管理栄養士監修】ビタミンKの働きと1日の摂取量|栄養図鑑

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2020年2月 3日

ビタミンKは「止血のビタミン」とも呼ばれ、血液の凝固に関わっている。それゆえに、特定の薬を飲んでいる場合は、ビタミンKの摂取に気を付けなければならないこともある。ここではビタミンKの主な働きや1日の推奨摂取量、不足した際の症状について解説する。

  

1. ビタミンKの主な働きと推奨摂取

ビタミンKは油に溶ける脂溶性のビタミンである。食品に含まれているだけでなく、ヒトの体内において腸内細菌や組織で作られているのだ。天然にあるビタミンKは2種類あり、フィロキノンとメナキノンに分けられる。フィロキノンは植物の葉緑体から生産され、メナキノンは微生物から生産される。

ビタミンKの主な働き

ビタミンKは骨にあるたんぱく質を活性化し、骨の形成を促進する。この働きがあるため骨粗しょう症の薬としても使われているのだ。 ほかにも、ビタミンKの働きには次のようなものがある。
  • 血液凝固の因子を活性化する
  • 血管の健康維持

ビタミンKの体内における吸収

ビタミンKは数種類あるが、もっとも重要視されているのはビタミンK2と呼ばれるメナキノンである。フィロキノンは組織内で酵素の働きによってメナキノン-4に変換されるが、その量は少ない。 食事から摂取したビタミンKは、胆汁酸や膵液と合わせられて小腸で吸収される。その後カイロミクロンに取り込まれてリンパ管を通り、肝臓に運ばれるのだ。肝臓にとり込まれてからは血液中をとおり、末梢組織へと運搬される。

ビタミンKの推奨摂取量

ビタミンKの成人男女における目安量は、150μgとなっている。これに対しビタミンKの平均摂取量は240μgとなっているので、男女とも充足しているといえるだろう。ビタミンKは食事からの摂取量も充足しやすく、体内でも作り出すことが可能なことから不足はしにくい栄養素だ。普通の食事ができていれば、不足に注意する必要はないといえる。

2. ビタミンKを含む食べ物や飲み物

ビタミンKは次のような食品に多く含まれる。ビタミンKの量は動物性食品よりも植物性食品に多く含まれる。
  • 植物性食品
    納豆、大葉、ブロッコリー、焼きのり、わかめなど
  • 動物性食品
    卵黄、チーズ、バター、アワビ、鶏肉など

薬との飲み合わせに注意

注意したいのが薬との飲み合わせだ。ビタミンKは抗凝血薬である「ワルファリンカリウム」との併用は禁忌とされているので注意しよう。

3. ビタミンK不足と感じたら?

日本人は普通の食事によって十分なビタミンKを摂取できているので、不足することはほとんどない。 ただし、ビタミンKの摂取が足りなかったときや、抗生物質などによって腸内細菌がビタミンKを作り出す量が減ったときにはビタミンKが不足するおそれがある。さらに、胆道閉塞症、脂肪吸収不全、肝臓病などによってビタミンKの欠乏症が引き起こされる場合がある。ビタミンKの欠乏症は以下の通りである。

ビタミンKの欠乏による症状

  • 鼻血
  • 胃腸からの出血
  • 月経過多
  • 血尿
  • 血が止まりにくい
  • 骨粗鬆症、骨折

ビタミンK不足を防ぐためには

ビタミンKは普通の食事をしていれば問題はない。しかし、極端に偏った食事をしていたり、食事量が少なかったりする場合はビタミンK不足になることもあるので注意しよう。

結論

ビタミンKは動物性食品にも植物性食品にも幅広く含まれている栄養素である。体内で作り出すことも可能であることから、普通の食事をしていれば不足は起こりにくい。ただし、ワルファリンカリウムを飲んでいる場合には、納豆などビタミンKの多く含まれる食品の摂取については医師に相談することが大切だ。
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  • 更新日:

    2020年2月 3日

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