1. ハブ酒とは

沖縄を中心に作られているハブ酒は、その名の通りハブを酒で漬けたものだ。瓶の中にヘビが入っているのを見て衝撃を受けた方も多いはずだ。まずは、ハブ酒がどんな酒なのかを学んでいこう。
ハブ酒の特徴
酒にはハブのエキスが染み出し、独特な味わいに仕上がっている。かつてハブ酒といえばクセのある酒であったが、最近は初心者でも飲みやすいよう工夫されたものも増えている。味は漬ける酒によって大きく変化する。沖縄では主にアルコール度数の高い泡盛が使われ、薬草やハーブなどと一緒に漬けることが多い。泡盛の香りとハーブの香り、さらにハブのエキスが加わって複雑な味わいに仕上がる。
ハブ酒に毒はない?
ハブは毒をもつヘビとして有名だが、ハブ酒には毒はない。「毒腺」と呼ばれる器官は取り除かぬまま酒に漬けるのだが、長期間漬けることで無毒化するため酒の中に溶け出すことはないという。心配な方は正規販売されているものを購入しよう。
2. ハブ酒のアルコール度数

ハブ酒のアルコール度数は商品によって異なるが、25~35度くらいのものが多いようだ。アルコール度数の高い酒に漬けることでハブのエキスがしっかりとしみ出し、美味しく仕上がるという。なお、中には40度など度数が高いものもあるので、購入する際は忘れずにチェックしておこう。
3. ハブ酒の美味しい飲み方

ストレートやロックで飲めばダイレクトにハブ酒の風味を感じることができる。好きな方はそうした飲み方がよいだろう。だが風味が苦手な方や、アルコール度数が高すぎると感じる方もいるだろう。そんなときは、次のような飲み方がおすすめだ。
コーラとレモンの「ガンガラー」
ハブ酒にコーラを混ぜて、レモン汁を加えた酒が「ガンガラー」だ。甘味と酸味がほどよくマッチして飲みやすくなるので、ぜひ試してみてほしい。
シークワーサーと砂糖の「ウージ畑」
ウージとはサトウキビのことだ。ハブ酒にシークワーサーを絞り、砂糖を溶かしたものが「ウージ畑」である。こちらもシークワーサーの酸味と砂糖の甘味が絶妙なので、機会があれば試してみよう。
好きなジュースで割る
上記のほかジンジャーエールなどで割ったり、フルーツ系のジュースで割ったりする飲み方もおすすめだ。ぜひ好きなジュースでいろいろな味を楽しんでみてほしい。
4. ハブ酒の作り方

ハブ酒はどうやって作られるのだろうか?酒造メーカーなどによってやや異なるが、たとえば次のような流れで作られる。
ハブ酒の作り方
まず生きたハブを捕獲する必要がある。酒造メーカーにもよるが、捕らえたハブは血抜きをして臭腺(においの分泌腺)と内臓を取り出すといった下処理をする。その後、タンクなどで度数60度前後の酒に半年から数年、長ければ10年など長期間漬け込んで熟成させる。熟成させたハブ酒を瓶に移す際、ハブは職人さんの手によって1匹ずつ瓶詰めされていく。
自宅でも作れる?
上述のやり方ができればハブ酒はご家庭でも作れる。ただし生きたハブを調達する必要があるため、ハードルとしてはかなり高いだろう。生きたハブには毒があるうえ、無毒化されたかどうかなど判断も素人では不安だ。リスクを考えると自家製はあまりおすすめできない。
5. おすすめのハブ酒3選

やはり正規販売されているハブ酒を購入するのがよいだろう。最後におすすめを3選紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
南都酒造所「ハブ入りハブ酒 35度800ml」
ベースは泡盛で、13種類のハーブと特殊な製法を用いることでハブの旨みを抽出したハブ酒だ。同社のラインナップには180cm以上という巨大なハブが入ったものもある。
HABURA「金のハブ酒 30度720ml」
奄美産のハブを3年間熟成させたハブ酒がこちら。ウコン抽出エキスも配合されている。炭酸で割ったハブハイボールといった飲み方がおすすめだ。
龍泉酒造「ハブ入りハブ酒 40度750ml」
龍泉酒造みずから「自信作」と謳うハブ酒である。ハブの見た目が苦手という方には、ハブ入りでないものもあるので、ぜひHPをチェックしてみよう。
結論
最近はハブを下処理して酒に漬けることで、クセを少なく仕上げたハブ酒も登場している。飲み方はストレートやロック、水割りやお湯割りなどが主流だが、ハブ酒を使ったカクテルも多く、炭酸で割ったハブハイボールも人気だ。ハブ酒を飲む機会に巡り合えたら、ぜひいろいろな味わいを試してみてほしい。
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