1. シュウマイとは

シュウマイは、餃子、春巻きと並んで日本でも広く愛されている中華点心のひとつ。その起源には諸説あるが、残り物を活用する技として生まれたという説も多い。本場の中国では、ご当地感が強いことでも知られるメニューだ。あひる肉や羊肉、シーフードなど、さまざまなシュウマイが存在する。
蒸すのになぜ焼?
シュウマイは漢字で書くと焼売。一般的には蒸して作られるが、焼くという漢字が使われている。「焼」の字は中国語では強い熱で火を通すことを意味するから、シュウマイの形状が麦を焼いた形に似ていたからなど、こちらも諸説あり、どれが本当であるとは言い難い。古い歴史があるということだけは、事実のようだ。
家庭料理としてのシュウマイ
日本でシュウマイが人気を博したのは、明治時代になってから。戦後になると家庭料理としても親しまれるようになった。日本で定番のシュウマイといえば、豚ひき肉と玉ねぎを使ったもの。ほんのり甘みをつけるのがポイントで、多くのレシピが存在する。
2. シュウマイにグリーンピースが乗っている理由

オリひと世代には、シュウマイ=グリーンピースという印象をお持ちの方も多いことであろう。シュウマイのトップにグリーンピースが乗せられるようになった理由の裏には、学校給食の存在がある。戦後の日本は壮絶な食糧難に見舞われていた。大人はもちろん食べることのできない子どもたちも多く、その現状は悲惨なものであった。そこでアメリカから配給された脱脂粉乳や缶詰などを使用した学校給食が都市部から徐々に再開されることになる。昭和29年に学校給食法が施行され、全国に広がった。
ショートケーキとシュウマイ
昔の給食は、今とは異なり、脱脂粉乳とトマトシチューなどメニューのバリエーションも少なく、あまり美味しいものではなかった。そこで給食のメニュー開発者たちは、より楽しく、美味しく食べてもらえるように工夫を重ねるようになった。
当時、子どもたちの心を掴んでいたのは甘いもの。無論、物資も資金も少なかったので給食メニューに登場することはなかったが、その見た目を真似よう!ということになり、白羽の矢がたったのがショートケーキである。ケーキのトップに乗せられたイチゴに着想を得て、シュウマイのトップにグリーンピースを飾ったというのである。これは当時、給食など団体用の冷凍食品開発を手がけていた帝国水産、現在のニチレイが起源だと言われている。
当時、子どもたちの心を掴んでいたのは甘いもの。無論、物資も資金も少なかったので給食メニューに登場することはなかったが、その見た目を真似よう!ということになり、白羽の矢がたったのがショートケーキである。ケーキのトップに乗せられたイチゴに着想を得て、シュウマイのトップにグリーンピースを飾ったというのである。これは当時、給食など団体用の冷凍食品開発を手がけていた帝国水産、現在のニチレイが起源だと言われている。
今では...?
実は近頃のシュウマイには、グリーンピースがトッピングされているものは少ない。実際、冷凍食品を調べてみてもグリーンピースが乗っているものを見つけるのは、至難の技。かろうじて、崎陽軒のシュウマイにはグリーンピースを見つけることができるが、これもトップに乗っているのではなく、混ぜ込まれている。徐々にシュウマイからグリーンピースがなくなっていった背景には、食の多様性や生活水準の向上などが考えられる。
3. シュウマイの最新事情

ゴロゴロ肉タイプ
近年、人気を集めているシュウマイは、肉や具材が大ぶりでゴロゴロと食感が楽しめるタイプ。家庭では、塊や厚切り肉を自分で粗めのひき肉状にして作るシュウマイのレシピが流行している。食べ応えがあって、確かに旨い。シュウマイは難しいという印象を持たれているが、餃子や春巻きよりはるかに簡単に作ることができるので、レシピを検索して作ってみるとよいだろう。
冷凍も人気
冷凍食品と侮るなかれ!各ブランド、本格的なシュウマイが続々とラインナップしている。トレンド同様、ゴロゴロ肉タイプはもちろん、有名店監修のものも多い。食べ比べしてみるのもおすすめだ。シュウマイといえば、辛子を思い浮かべる人が多いが、近年ではたれや調味料にこだわる人も。花椒やラー油などで味変するのもおすすめだ。
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結論
シュウマイにグリーンピースが乗っている理由は、ショートケーキに見立てたから。ルーツは学校給食にあることがわかった。諸説あるため、これが正解というわけではないが、ちょっとしたネタとしてとらえて欲しい。
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