1. ホワイトソースとは
フランス語で、ベシャメルソースとも呼ばれるホワイトソース。白く、まろやかなソースは、グラタンやホワイトシチューに欠かすことができない存在。一見、難しいと思われがちだが、実は複雑な工程があるわけでも、難しい材料を使うわけでもない。
ホワイトソースを使う料理
代表的な料理は、グラタンであろう。そのほか、ドリア、ホワイトシチュー、クリームコロッケなどが日本ではポピュラー。フランスでは、クロックマダムなどにも使われる。ほかにも、アイデア次第でパスタやホットサンドウィッチのソースなどにも使うことができる。
代表的な失敗例
ホワイトソースというとよくあるのが、ダマになるという失敗例。ホワイトソースは、小麦粉とバターと牛乳で作られるソース。この小麦粉が牛乳に溶けないことで、ダマが生まれる。このダマとの戦いこそ、ホワイトソースの明暗を分けるキーワード。ただ、きちんと手順を守り、丁寧に行えば、ダマになりにくいので、基礎を学ぶことが重要だ。
2. 基本のホワイトソース
基本の材料
ホワイトソースの材料は、とてもシンプル。小麦粉、バター、牛乳のみ。驚くことに、3つだけである。たった3つだからこそ、素材は厳選して選びたい。バターは有塩のものをチョイス。牛乳はきちんと生産地のわかるもの、さらに調整乳ではなく、生乳を選ぶこと。小麦粉は、薄力粉でも強力粉でも作ることは可能。薄力粉の方がなめらか、強力粉の方がやや固めに仕上がる。
基本の作り方
ポイントは、薄力粉をバターと一緒にしっかりと炒めること。フライパンにバターを入れ、弱火で溶かしたら、薄力粉を投入。木べらを持ち、弱火でじっくりと炒める。小麦粉を炒める作業は、普段行うことはあまりない。だからといって、焦りは禁物。ゆっくり丁寧に炒めると、だんだんバターと小麦粉が馴染み、サラサラとした状態になってくる。ここで一旦、手と火を止める。
仕上げが肝心
木べらを泡立て器に持ち替えたら、人肌に温めた牛乳を1/3投入して、しっかりと混ぜる。牛乳がバターと小麦粉のルーと一体化したら、ここで再び火をつけ、弱火でふつふつとしてきたら、また1/3の牛乳を入れ、よく混ぜ込む。これを繰り返し、その都度しっかりと混ぜ込んだら、あとはとろみがつくまで混ぜ、できあがり。もし調味する場合は、控えめが吉。ホワイトソースは、あくまでも優しい牛乳とバターの風味を生かすことが重要。牛乳を温める際、沸騰しないように注意したい。
3. ステップアップの秘策
焦らない
ダマになることを恐れて、焦って材料を加えるのは、失敗のもと。焦らず、弱火で全体を混ぜ、一体化させていくことが重要。初心者は、不安になったら、火からフライパンをおろしながら、行うといいだろう。
弱火がマスト
ホワイトソースは、その名の通り、白いソース。この白さをキープするには、焦げも禁物。少しでも焦げてしまうと茶色のソースになってしまう。焦がさないためには、弱火が基本。急いでいるからといって、火加減を強めるとみるみる茶色になってしまうので、注意したい。
結論
ホワイトソースは、丁寧に作れば、自宅でも十分作ることができるソース。いわば、ソースの基本とも言える存在だ。コツをしっかりと抑えて、何度も繰り返し作ってみよう。いつものグラタンやホワイトシチューが格段に美味しくなるはずだ。