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乾燥キノコは【お湯】ではなく【水】で戻すのがおすすめな理由。

乾燥キノコは【お湯】ではなく【水】で戻すのがおすすめな理由。

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2020年3月30日

乾燥キノコは便利である反面、水で戻すのが面倒な時もある。巷にはさまざまな情報が溢れ、湯を使って短時間でキノコを戻す方法などが紹介されている。しかしキノコを戻すのに湯を使うと、旨み成分が減ってしまうというデメリットもある。時間はかかるがこの一手間で、キノコの旨みを引き出すように戻せば、どんな料理も味わい深くなること間違いない。

  

1. キノコを戻すのに水を使いたい理由

日本人はキノコ好きである。生のキノコだけでなく乾燥シイタケなどの乾物もよく利用する。乾燥キノコは長期保存できるため、家にストックしておくと何かと便利である。その反面、少々面倒なのがキノコを水で戻す作業である。水で戻すと時間がかかるので、すぐに使いたいという時に困ってしまうのだ。

そこで短時間でキノコを戻せないかと検索してみると、巷にはいろいろな情報が溢れているもので、キノコは湯を使うと早く戻せることが分かる。しかし時間短縮ばかりがよいわけではないのだ。湯の使用にはデメリットがあることもぜひ知っておいてほしい。

キノコには旨み成分が含まれており、特にシイタケにはグアニル酸が豊富に含まれる。グアニル酸とは3大旨み成分の1つであり、ほかには鰹節などに含まれるイノシン酸、昆布などに含まれるグルタミン酸がある。乾燥シイタケを湯で戻すと、グアニル酸の量が大幅に減ってしまい、せっかくの旨みが失われてしまうのである。

2. 旨みを引き出す!キノコの戻し方

乾燥シイタケは水で戻すことによってグアニル酸が生成され増え始める。グアニル酸を多く引き出すためのポイントは水温にある。水温が5度程度の時に、グアニル酸の生成量が最も多くなるといわれているのだ。戻すのに湯を使ってしまうと、グアニル酸の生成量が少なるだけでなく、酵素が働いてグアニル酸が分解されてしまうので注意したい。乾燥シイタケの旨みを最大限に引き出す戻し方を説明しよう。

シイタケの戻し方

1.乾燥シイタケの埃やゴミを取り除く。布巾で軽く拭くだけでOKだが、洗う場合は流水でサッと洗い流す。しっかり洗うと食感が悪くなり、栄養も逃げてしまうので注意しよう。
2.きれいにしたシイタケをタッパーやジップロックに入れ、十分にシイタケが浸かるほどの水を入れる。この時に5度程度の冷水を使うのがポイント。
3.そのまま冷蔵庫へ入れて6〜12時間置いておく。
4.シイタケの水分をよく絞ってから料理に使う。

乾燥シイタケを水で戻す前に、少しの間日光に当ててみよう。シイタケに含まれるエルゴステロールの働きで、日光に当たるとシイタケのビタミンDが10~20倍にも増えるのだ。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるなどの働きがあり、我々に欠かせない栄養素である。時間のある時には太陽に10~20分間当ててから使ってみよう。

3. 戻し汁も捨てずに利用しよう

キノコは冷水で時間をかけて戻すと旨みが増え、12時間ほど時間をかけるのが理想とされる。大変なように思えるが、いつ使いたいのか前もって予定しておけばなんてことはない。朝食にキノコを使いたい場合は、前日の夕方・夜から戻し始める。夕食に使いたい場合は、朝起きてすぐに戻しておけば、夕食の準備に取り掛かる頃には、キノコがふっくらと美味しく戻っているだろう。

キノコを戻したら、ぜひ捨てずに利用したいのは戻し汁である。戻し汁には旨み成分グアニル酸のほかにも栄養素が含まれており、栄養価の高い出し汁として料理に最適なのだ。すぐに戻し汁を使わない場合は冷蔵庫に保存する、あるいは製氷皿に入れて冷凍しておけば長期保存も可能だ。

結論

キノコは何かと重宝する食材であり、食卓に登場する回数も多い。長期保存ができる乾燥キノコは便利であるが、水に戻すのが少々面倒である。乾燥キノコを美味しく戻すコツは、5度ほどの冷水を使って時間をかけて戻すことである。湯を使うと旨み成分の生成量が減り、味が落ちてしまう。乾燥シイタケの場合は、水で戻す前に日光に当てておくと、ビタミンDを増やせるのでおすすめである。

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  • 更新日:

    2020年3月30日

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