1. 中東とは

そもそも中東とは世界のどこを指すのか?世界的に中東というと西アジアから北アフリカのアラブ諸国のこと。具体的にあげるとアラブ首長国連邦、イラク、イラン、トルコ、パキスタン、シリア、ヨルダンなど、アフガニスタンを除く西アジアとアフリカ北東部を指すケースが多い。
ヨーロッパ生まれの言葉
中東という言葉はヨーロッパで生まれたとされている。時はイギリスの列強時代。当時イギリスで東といえばインドのことを指していた。このインドを基準に、東側をFar East=極東、バルカン半島などをNear East=近東、そして近東とインドの間の部分をMiddle East=中東と呼んでいた。それが今でもなお、引き継がれているのだ。
曖昧な中東
日本の外務省ではエジプトなどの北アフリカ部分は中東に含めていない。これは地理的条件で、大陸が異なることが理由とされている。世界各国でもその定義はまちまちで、これといった定義が存在するわけではない。政治的な局面でその範囲が変わることもあるので、厳密にこの国とこの国と挙げることはできない。
2. 中東料理の基礎知識

中東料理と一言に行っても、さまざまな国があるのでひとまとめにするのは難しい。ただ、多くの国でイスラム教が信仰されていることから、ハラールフードと呼ばれるイスラム法に則った食材が使われる。
決め手はスパイス使い
スパイスと聞くとインド料理を思い浮かべるが、中東料理も多彩なスパイス使いが特徴だ。クミンや唐辛子、コリアンダー、オレガノ、パプリカパウダーなど、多くのスパイスが使われる。さらに野菜がたっぷり食べられるのも大きな特徴。
世界三大料理のトルコ料理
中華料理、フランス料理と並び、世界三大料理に数えられるトルコ料理も中東料理のひとつ。旧アラブ諸国やローマ帝国の料理などがミックスされ、のちにオスマン帝国の宮廷料理として発展したのがこのトルコ料理で、香辛料やヨーグルトが多く使われるのが特徴。肉は羊肉がメイン。
3. よく知られる中東料理

フムスとファラフェル
フムスはひよこ豆にニンニクや練りゴマ、オリーブオイルなどを混ぜてペースト状にしたもの。中東の多くの地域で親しまれている。セレブから火がつき、日本でもかなりポピュラーになった中東料理の一つだ。ファラフェルはひよこ豆やソラマメを潰して、スパイスで味をつけ、コロッケのようにして揚げたもの。ピタパンに挟んで食べられることも多く、中東のファストフードとしても知られている。
ケバブ
ケバブはトルコ料理を代表するもの。ドネルケバブは薄切り肉を金棒に巻きつけて焼いたもの、シシカバブは串焼きにしたものと種類もさまざま。基本的に羊肉が使われている。日本でもドネルケバブの屋台は一般的になりつつある。
タジン
タジン鍋と呼ばれる特殊な鍋で作る煮込み料理も中東料理を代表するもの。煮込んだものをクスクスと呼ばれる世界最小のパスタにかけたり、パンにつけて食べるのが一般的だ。具材はさまざまだが、肉や野菜のほか、いちじくなどのフルーツが使われることもあり、女性からの人気も高い。
結論
野菜が多く使われ、肉は羊がオーソドックスいうとヘルシーな中東料理は、ブレイク必須。調べてみると中東料理を扱う店も意外と多く存在する。実際にレストランで食べてから気に入ったメニューに自宅でトライしてみよう。多彩なスパイス使いは、夏にぴったりなはず。