1. はじめの焼うどんはソース味だった?

いまや、焼きうどんはサッと作れるうえに、一皿で栄養も摂れて美味しい料理として家庭でもよく食べられている。家庭によってその味付けは多様ともいわれるが、そもそも焼きうどんが発祥した当初はソース味が当たり前だったのだ。
福岡県小倉発祥のソース焼きうどん
焼きうどんの発祥の地は、福岡県の北九州市・小倉だといわれている。1945年、終戦後に小倉の食堂街から誕生したようだ。以来、小倉が焼きうどん発祥の地として知られるようになり、町おこしの一環として小倉名物の焼きうどんが広まってきた。ちなみに、小倉焼きうどん研究所により、10月14日は「焼きうどんの日」と制定されている。
ソース味の焼きうどんは焼きそばの代わりだった?
焼きうどんが誕生したといわれる1945年頃は、戦後で食糧難が厳しい時代だった。当時焼きそばの麺が入手できないことから、乾燥うどんを茹でて代用したことが焼きうどん発祥のきっかけという。つまりソース味の焼きうどんは、焼きそばの代わりとして食べられていたことが由来となっていると考えられる。
2. ソース味の焼うどんに合う具材やトッピング

焼きそばのうどん版として生まれたという説をふまえると、焼きうどんがソースで味付けされるのも自然なことではないだろうか。では、ソース味の焼きうどんにはどのような具材を合わせればよいのだろうか。
豚バラ肉とキャベツが定番
焼きうどんに必ずといっていいほど入っている具といえば、豚肉とキャベツだ。安価で脂身がほどよく入っている豚バラ肉の薄切りとざく切りにしたキャベツが焼きうどんの定番具材である。ソース焼きそばにも同じく豚肉とキャベツが入っていることから、基本的には焼きそばの具を参考にすれば間違いないだろう。そのほか、人参やもやし、玉ねぎ、キノコ類もソース味の焼きうどんと相性がよい。
トッピングでもうひと味プラス
具材と麺を炒めて味付けしただけでも美味しい焼きうどんになるが、さらにトッピングを加えることで味に深みやアクセントが出る。ソース味に合うトッピングといえば、紅ショウガ、かつお節、青のり、青ネギ、揚げ玉などである。やはり焼きそばに合うものをそのまま焼きうどんに応用すればよいということだ。
3. 焼うどんを美味しく仕上げるソースの工夫

ソース味の焼きうどんになじみがない場合、どのようなソースを使えばよいのかわからないという人もいるのではないだろうか。そこで焼きうどんの味付けにおすすめのソースを紹介する。また、ソースに加えることでより焼きうどんを美味しくする調味料もおさえておこう。
ソースによって味が変わる
ソースと一言でいっても、中濃ソースやウスターソース、トンカツソース、オイスターソースなどさまざまある。どのソースを使っても美味しい焼きうどんができるが、ソースによって味わいが変わるため、好みの味のもので作るとよい。市販の焼きそばに添付されている粉ソースを使っても美味しくできる。また、ソースの街といわれる埼玉県鳩ケ谷市で生まれた焼きうどん専用のソースなるものもあるため、試してみるのもよいかもしれない。
ソースに調味料をプラスしてもっと美味しく
焼きうどんをソースで作る際に、ソースのみで味付けを済ませるよりもほかの調味料を加えることで味に深みが出る。おすすめなのは、みりん、しょうゆを少量加えること。また、鶏ガラスープの素や粉末出汁を加えることで風味がよくなる。
結論
焼きうどんはしょうゆ派!と思っていた人も、案外ソース味の焼きうどんを気に入るかもしれない。ソースの選び方はもちろん、ほかの調味料やトッピングで風味をプラスすることで、さまざまな味に変化させることができる。焼きそばやしょうゆ味の焼きうどんとはひと味違ったソース焼きうどんをぜひ試してみてほしい。