1. 炊き込みご飯の基礎

美味しさの秘密
炊き込みご飯は、家庭でもよく親しまれている米料理のひとつ。五目ご飯やかやくご飯などと呼ばれることもある。具材や調味料を一緒に炊き込むことで、その味わいを米が吸収し、より美味しく食べられる。米自体に味がつき、ボリュームも満点。これ一品と味噌汁、漬物があれば、献立が完成するところも嬉しい。
代表的な炊き込みご飯
人気のある炊き込みご飯は、タケノコ、松茸、山菜、サツマイモ、五目、牡蠣など。こうしてみると季節感の強いものが多い。
一説によると炊き込みご飯のルーツは、米の節約から生まれた料理だそう。昔は農業技術が今よりも進んでおらず、米が不作になる年も多かった。そこで、カサ増しするために具材を一緒に炊き込んだと言われている。江戸時代になると節約という意味合いは薄れ、上記のように季節感を楽しむ料理として確立していった。
一説によると炊き込みご飯のルーツは、米の節約から生まれた料理だそう。昔は農業技術が今よりも進んでおらず、米が不作になる年も多かった。そこで、カサ増しするために具材を一緒に炊き込んだと言われている。江戸時代になると節約という意味合いは薄れ、上記のように季節感を楽しむ料理として確立していった。
混ぜご飯との違い
炊き込みご飯は、文字どおりご飯と具材を一緒に炊き込むのが一般的。対して、混ぜご飯は炊き上がった米に具材を混ぜるもの。食材によっては、炊き込むのには向いてないものもあるので、その場合は混ぜご飯にするといいだろう。
2. 炊き込みご飯の極意

肝は水分量
具材を一緒に炊き込むので、具材の水分が出ることを計算。気持ち、水を少なめに設定するとべちゃっとした炊き上がりを防ぐことができる。さらに調味料を入れるので、その分の水分量を減らす必要がある。
メモリ付きの炊飯器や土鍋で炊く場合は、研いだ米を入れ、調味料から注ぎ、最後に水をメモリまで入れるのが正解。メモリなしで炊く場合は、総水分量から液体の調味料の分を引いた水を加えるようにしよう。
メモリ付きの炊飯器や土鍋で炊く場合は、研いだ米を入れ、調味料から注ぎ、最後に水をメモリまで入れるのが正解。メモリなしで炊く場合は、総水分量から液体の調味料の分を引いた水を加えるようにしよう。
炊き上がりの一手間
炊き込みご飯は具材も一緒に炊き込むので、通常の炊飯より対流がうまくいかないケースが。あまり欲張りすぎず炊くこと、さらに炊き上がりに天地をひっくり返すようにひと混ぜ。
その後、蓋をして蒸らすと全体が均一になり、ふっくらとした炊き上がりに。
その後、蓋をして蒸らすと全体が均一になり、ふっくらとした炊き上がりに。
保存のコツを知る
炊き込みご飯は様々な具材が混ざっていることもあり、保存性が低い。特に夏場は腐敗の心配があるので、一度に食べきれる分量で作るのがおすすめ。
もし残ってしまった場合は、粗熱が取れたら、ラップに包んで冷凍しよう。また、弁当などに詰める場合は、梅入りのものにするなど、工夫が必要だ。
もし残ってしまった場合は、粗熱が取れたら、ラップに包んで冷凍しよう。また、弁当などに詰める場合は、梅入りのものにするなど、工夫が必要だ。
3. おしゃれな炊き込みご飯

鮭の炊き込みご飯
シンプルなしゃけご飯も炊き込みにするとぐっと手の込んだ仕上がりに。
まずは鮭の表面をフライパンや魚焼き器などでこんがり焼く。炊飯器または鍋、土鍋などに研いだ米2合を入れ、酒、醤油を大さじ1ずつ加え、足りない分を水で補い、昆布、焼いた鮭、しめじなどのキノコを乗せ、炊き上げる。塩鮭を使用する場合は、醤油を入れなくてOK。出来上がりに、いくらを乗せて親子飯にしたり、ごま油であえた白髪ねぎを盛れば、酒の後の仕上げに最適。
まずは鮭の表面をフライパンや魚焼き器などでこんがり焼く。炊飯器または鍋、土鍋などに研いだ米2合を入れ、酒、醤油を大さじ1ずつ加え、足りない分を水で補い、昆布、焼いた鮭、しめじなどのキノコを乗せ、炊き上げる。塩鮭を使用する場合は、醤油を入れなくてOK。出来上がりに、いくらを乗せて親子飯にしたり、ごま油であえた白髪ねぎを盛れば、酒の後の仕上げに最適。
タコとセロリの洋風炊き込み
炊き込みご飯=和食と決めつけるのはもったいない!目先を変えて、洋風にするだけでぐっと新鮮さとおしゃれ感が出るので、ポットラック(持ち寄り)パーティーやホームパーティーにも最適。作り方は、簡単。炊飯器または鍋、土鍋などに研いだ米2合と水を入れ、1.5cmほどに刻んだ蛸の足、2~3mm幅にスライスしたセロリの茎部分、潰したニンニクをのせ、いつものように炊く。炊き上がったら、さっくりと混ぜ、刻んだセロリの葉をたっぷりと混ぜる。塩胡椒で味を整え、最後にオリーブオイルを軽くかけて、完成。
シンガポール風チキンライス
ケチャップ味のチキンライスではなく、こちらは東南アジアで愛されているチキンライスのこと。生の鶏肉を大胆に炊き込むことで、鶏の出汁をたっぷりと吸ったご飯に仕上がる。こちらも、作り方は至ってシンプル。炊飯器または鍋、土鍋などに研いだタイ米2合と水を入れ、鶏がらスープの素小さじ1、塩胡椒を強めに振った鶏肉2枚、皮付きのままスライスした生姜ひとかけ、ネギの青い部分を乗せて炊くだけ。炊き上がったら、チキンを取り出し、カットして、ライスと共に盛りつければ完成。ナンプラー、レモン汁、砂糖、刻んだ生姜、青唐辛子とネギを混ぜたアジアンソースも手作りすれば、より本格的に。パクチーとの相性も抜群だ。
結論
和風だけでなく、洋風にもアジア風にもアレンジの効く炊き込みご飯。上記以外にも、オリーブやアンチョビを使ったり、タイの切り身で鯛めしにしたり、とバリエーションは無限大。生肉や生の魚介類を使用する場合は、臭みが出ないよう酒を加えたり、あらかじめ焼いたり一工夫すると良い。炊く際に、火がしっかりと通るよう、重なりを少なくするなどの工夫も忘れてはならない。