1. いろいろなコーヒー

自宅でコーヒーを淹れる方法は様々だ。サイフォンについて学ぶ前に、コーヒーを淹れるいろいろな方法をおさらいしておこう。
インスタント
もっとも簡単な方法がインスタントコーヒーだ。挽いたコーヒー豆を粉末状にしたものと勘違いされがちだが、正しくはコーヒー豆から抽出した液体を乾燥させたものである。そのため、お湯に溶かすだけで飲むことができるのだ。各メーカーやブランドから様々な種類が販売されており、種類の豊富さと手軽さから家庭で飲まれるコーヒーの中ではダントツに多い。
ドリップ
ドリップコーヒーは挽いた豆からコーヒーを抽出する方法で、比較的手軽に家庭で本格的なコーヒーを淹れることができる。挽いた豆を購入することもできるが、コーヒー豆をローストするところから自分自身で行うこともでき、こだわり派にも支持されている。
コーヒーメーカー(コーヒーマシーン)
コーヒー豆やフィルターをセットしてスイッチを押すと、機械のタンク内の水が沸騰して自動的にコーヒーが抽出される。他にも、メーカー専用のカプセルを使ってコーヒーを淹れるタイプも人気が高い。
その他
他にも、空気圧を利用するエアロプレス、紅茶を抽出する容器としても知られるフレンチプレス、アウトドアなどで活躍するパーコレーター、今回紹介するサイフォンなど様々な方法がある。
2. サイフォンとは?どんな仕組み?

必要な道具
- ロート(上の容器)
- フラスコ(下の容器)
- ヒーター(ビームヒーター)
- 布フィルター
- 濾過器
- ドリップポット
- へら
サイフォンの仕組み
サイフォンは19世紀にヨーロッパで発明され、日本には大正時代に伝えられた。化学実験を行うかのような装置でフラスコ内の気圧を利用してコーヒーを抽出する方法である。一見すると難しそうだが、仕組みは至ってシンプルだ。フラスコを加熱して水を沸騰させると、水蒸気の圧力によってロートに水が移動する。ロートにはあらかじめコーヒー豆が入れられているため、コーヒーが抽出される。そして、加熱をやめるとコーヒー豆がフィルターで濾過されてコーヒー液がフラスコに下りてくるのだ。
コーヒーの淹れ方
① 濾過器に布製のフィルター(ネルフィルター)をセットする
② フラスコに1杯分のお湯を入れ、ヒーターで加熱する
③ 濾過器をロートにセットする
④ フラスコ内の水が沸騰したことを確認し、ロートにコーヒー豆を入れてフラスコに差し込む
⑤ ロート内のお湯とコーヒー豆を混ぜ、弱火にして30秒前後放置する
⑥ 火を止め、時々混ぜながらロート内のコーヒーがフラスコに落ちるまで待つ
⑦ ロートを外し、カップにコーヒーを淹れる
② フラスコに1杯分のお湯を入れ、ヒーターで加熱する
③ 濾過器をロートにセットする
④ フラスコ内の水が沸騰したことを確認し、ロートにコーヒー豆を入れてフラスコに差し込む
⑤ ロート内のお湯とコーヒー豆を混ぜ、弱火にして30秒前後放置する
⑥ 火を止め、時々混ぜながらロート内のコーヒーがフラスコに落ちるまで待つ
⑦ ロートを外し、カップにコーヒーを淹れる
3. サイフォンVSドリップ、どっちが美味しい?

味の違い
コーヒーの味の違いは使用するコーヒー豆に関係し、豆の種類はもちろんのこと、ロースト具合でも風味が異なる。しかし、あまり知られていないが、実は淹れ方によっても味わいが変わるのだ。ドリップコーヒーは、家庭でも本格的な味わいのコーヒーを淹れることができる。淹れ方はシンプルだが、ドリップポットの操作などによって味に変化があり、実はかなり奥深い。そして、同じコーヒー豆を使ってサイフォンでコーヒーを淹れると、まろやかさのプラスされた飲みやすいコーヒーに仕上がる。コクのあるコーヒー好きにはドリップ、飲みやすく繊細なコーヒーを好む人にはサイフォンがオススメだ。
サイフォンの魅力
サイフォンで淹れたコーヒーは美味しい。しかし、サイフォンの魅力はそれだけではない。上下に並んだ二つのガラス容器とそれを支えるスタンド、そして容器を加熱するためのヒーターはまるで大掛かりな化学実験である。水が沸騰して上のガラス容器に移動し、コーヒーとなって下の容器に戻る様子は見ているだけで楽しくなる。サイフォンは、コーヒーを抽出する間さえも楽しくしてくれるのだ。実際に、外見と抽出の工程を好んでサイフォンを採用するカフェもあるとか。
結論
サイフォンについて解説した。自宅コーヒーはインスタントやドリップがダントツで主流だが、見た目も淹れる工程さえも格好良いサイフォンがあれば"コーヒー通"を名乗れること間違いなし!想像よりも手頃な値段でゲットできるため、気になる人はリサーチしてみよう。