1. ほうとうってどんな料理?

ほうとうは、古くから日本にある麵類の一種である。諸説あるが、奈良時代に中国から来た「餺飥(はくたく)」という麵類がほうとうの起源だといわれている。また、戦国時代には武田信玄が自分の刀でほうとうの麺を切って食べたことから「ほうとう(宝刀)」という呼び方に変わったという説もある。
ほうとうの名産地である山梨県では、味噌で味付けをし、野菜をたっぷりと入れた鍋の中にほうとうを入れて食べるのが主流だ。味噌は信州味噌を使用し、カボチャと一緒に煮込んで食べる人が多い。
うどんとほうとうの違いは?
ほうとうは、うどんに似た食べ物として比較されることが多いが、実は見ため以外にも「異なる点」がいくつもある。
まず、うどんは麺に少量の塩が使用されていることが多いが、ほうとうは塩を一切使用しない傾向にある。塩を使用しないことにより、ほうとうならではのモチモチの食感を出すことができるのだ。
そして、麺の熟成方法や調理方法も微妙に異なる。うどんの場合、麺を打ってから2時間以上熟成し、茹でて食べる方法が一般的だ。しかし、ほうとうの場合は、麺を打ったあとに短時間の熟成で、そのまま下茹でもせずで鍋に入れて具材と一緒に煮込む方法が一般的である。
以上のように両者には違いがあるため、うどんの麺はのどごしのよさが際立ち、ほうとうは弾力性の強さが際立つのだ。
2. ほうとうのカロリーや栄養は?

ほうとうの麺のカロリーは、100gあたり約267.5kcalである。ちなみに、うどんの麺のカロリーは、100gあたり約105kcalなので、うどんよりもほうとうのほうが高カロリーだといえるだろう。
また、カボチャやイモ類といった高カロリーな具材入りの鍋にほうとうの麺を入れて食べる方法が一般的であるため、さらにカロリーを摂取することになる。以上のことから、ほうとうは体重制限中は不向きな食事であることが分かる。
ほうとうにはどんな栄養がある?
高カロリーという印象が強いほうとうだが、その一方でほうとうに含まれている栄養は非常に豊富である。たとえば、ほうとうの麺やイモ類には、炭水化物が多く含まれている。炭水化物は過剰に摂取すると脂肪として蓄えられる栄養でもあるが、人間の身体の生命活動に欠かせないエネルギー源でもあるのだ。
また、鍋の具材として入れるカボチャやニンジン、ハクサイなどには食物繊維が多く含まれている。食物繊維は腸内環境を整え、排便を促す作用がある。とくに便秘に悩んでいる人にはありがたい栄養といえるだろう。
3. ほうとうの作り方

それでは最後に、ほうとうの作り方について紹介していこう。実はほうとうの麺は材料さえ揃えば、自宅でも作ることができる。打ち立ての手作りのほうとうは、モチモチ感をより感じられるため、美味しいほうとうを食べたい人は、ぜひ以下の手順を参考にしながら作ってみてはいかがだろうか。
ボウルに中力粉と水を入れて混ぜる
まずボウルの中に、中力粉と水を入れて指を使って少しずつ混ぜていく。水は一気にボウルの中に入れるのではなく、生地の様子を見ながら数回に分けて入れるのがポイントだ。また、中力粉がない場合は薄力粉と強力粉をミックスしたものを代用しても構わない。
ボウルに粉や水がついておらず、生地がひとつのかたまりになるまで混ぜたら、ビニール袋に生地を入れてそのまま10分ほど寝かせよう。
打ち粉をしてめん棒で伸ばす
小麦粉を使って打ち粉をし、めん棒を使って生地を薄く伸ばしていく。そして、食べやすい細さの麺になるように包丁で切っていこう。鍋に入れて煮込むと、ほうとうの麺は膨張するため、やや細めに切るとよい。
すぐにほうとうを茹でないのであれば中力粉を軽くまぶして、麺を四つ折り状態のびょうぶ畳みにし、密封できる容器に入れて保存をしておこう。
結論
ほうとうの麺は自宅で簡単に作ることができるため、麺にこだわりがある人でも気軽にトライすることができる。自分好みの野菜や具材と一緒に煮込めば、高い満足感を得られる豪華な鍋料理になるため、ぜひ作ってみてはいかがだろうか。
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