1. ラザニアのようなムサカとは

日本でムサカというと、ギリシャ料理のイメージが強いかもしれない。実はムサカは中東やバルカン半島などで食べられている、ポピュラーな料理だ。最初はギリシャ料理ではなく、アラブ料理として食べられたのが起源といわれている。ムサカという言葉には、「冷めても美味しい」という意味がある。当初は温めなくても美味しい食べ物として発祥した可能性も高い。一見ラザニアのような見ためなので、日本人でも食べやすい。国により使う食材や作り方もまちまちで、それぞれの味わいがあるのも魅力だ。ただ、どんな食材を使ったとしても、ベシャメルソースをかけてオーブンで焼くのが一般的である。
■ベシャメルソースとは
別名のホワイトソースのほうがなじみ深いだろう。トルコ料理をはじめとした洋風料理に多く使われている。小麦粉をバターで炒め、牛乳を混ぜて作るなめらかなソースのこと。いろいろな国のムサカがあるが、中東では基本的なソースとして知られる。
2. ムサカは国により作り方が違う?

ムサカはエジプトが発祥とされ、その後中東を始め、各国に広まった人気料理だ。国により、必ずしも使う食材が同じではない。それぞれの国の特徴を活かしたレシピが魅力のムサカは、どのようなものを使うのかを調べていこう。
■ギリシャ
ギリシャのムサカは、基本的に野菜のみ。たくさんの茄子と揚げたじゃがいもを使用し、ベシャメルソースと上手に層にして作る、ラザニアスタイルが主流だ。トマトの風味を出すのにはミートソースを使い、ひき肉類を使う。しかし野菜主流なのでしつこくなく、酒のおともにも最適だ。
■トルコ
トルコのムサカは、ベシャメルソースを使わないのがポイント。胃に残りにくい食べやすさが魅力。ひき肉や野菜をトマトでしっかり煮込むことで、やさしい味わいとなる。
■エジプト
トルコと同様、エジプトのムサカはベシャメルソースを使わない。また、オーブンで焼かないのが特徴だ。食材はやはり茄子などの野菜と肉だが、トマトで煮込むだけのやさしいレシピである。煮込むことで、食材の本来の味わいをしっかり表現できるのだ。
3. ムサカの簡単な作り方とポイント

ムサカは日本の一般家庭では、そこまでなじみ深くない料理である。しかし、ラザニアを好む日本人にとって、ムサカも好きな人が多いだろう。そこで簡単にムサカのレシピや作るポイントを紹介していこう。まずは作り方が違うので、どの国のムサカがよいか選ぼう。また、野菜も好みのものを選び、アレンジするのもおすすめだ。
・ラザニア風ギリシャのムサカ
ラザニアのように食べたいならギリシャ料理がおすすめ。ギリシャのムサカを作る場合は、ベシャメルソースを最初に作ろう。小麦粉を溶かしたバターで炒め、牛乳を入れてのばしたら、まろやかなソースになる。次は、ナスやじゃがいもなどの野菜に火を通す。オリーブオイルで最初に炒めておくと、香りもよいのでおすすめだ。また、トマトとひき肉を煮込んで、ミートソースを作っていこう。それぞれの具材を耐熱容器に重ね、最後にチーズをのせ、オーブンで焼いたら完成だ。なお、ベシャメルソースを使わない場合、同様の手順でトルコ風のムサカになる。
・トマト煮込み風エジプトのムサカ
エジプト風のムサカを作るときは、オーブンを使わないので簡単だ。肉や茄子、じゃがいもなどの野菜を炒めたら、トマトを入れしっかり煮込むだけ。オーブンで作るよりも野菜がトロっとしているので、子どもも食べやすいのがポイントだ。
結論
こちらではギリシャやトルコなど、主に中東で大人気の料理であるムサカについてまとめてきた。それぞれの国により食べ方が違うムサカは、オーブンで焼いたり、鍋で煮込んだりと、さまざまな魅力がある。自分で作る場合はぜひ、好みのものを探して参考にしてみよう。
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