1. そぼろご飯のカロリーは高い?
そぼろご飯とはご飯の上に肉そぼろや卵そぼろをのせた料理で、そぼろ丼とも呼ばれる。使用する具材に決まりはないが、肉そぼろと卵そぼろが使われることが多い。そこに彩りとしてほうれん草などの葉物野菜が加わることもある。そぼろご飯のカロリーを知るうえで重要なのが、ご飯とひき肉、卵のカロリーである。とくにひき肉に関しては牛、豚、鶏、合いびきのうちどれを使うかで大きくカロリーが変わる。
ここでひき肉を100g(生の状態)使うと仮定して考えてみよう。肉のなかでも低カロリーとされる鶏ひき肉が186kcalであるのに対し、豚ひき肉だと236kcal、牛ひき肉だと272kcalとなり、鶏と牛では100kcal近い差が生まれる。また、合いびき肉は割合によってカロリーが異なるのだが、一般的な牛と豚の割合が7対3の合いびき肉の場合、およそ260kcalとなる。当然ながら、そぼろを作るためにひき肉を炒めたり調味料を加えたりするため、肉そぼろのカロリーはさらに高くなる。
そこにご飯とそのほかの具材のカロリーが加わる。ご飯1杯を150gと考えると約250kcalが加わり、肉そぼろのみで作るそぼろご飯でも500kcal前後になる。もし卵そぼろを加える場合はMサイズの卵(約50g)1個分が約75kcalであるため、550~600kcalとなる。ご飯の量や具の量によってカロリーの数値は多少前後するが、そぼろご飯のカロリーは高めであると思ってよい。
2. そぼろご飯の栄養は具次第
そぼろご飯は一度にさまざまな具を食べられるのが大きな魅力だ。1食でできるだけ多くの栄養素が摂れるのが理想だが、そぼろご飯の栄養素は具によって大きく左右される。具として人気の肉と卵の三大栄養素は以下のようになっている。
鶏ひき肉(生)100gの場合
たんぱく質17.5g 脂質12.0g 炭水化物0g
豚ひき肉(生)100g
たんぱく質17.7g 脂質17.2g 炭水化物0.1g
牛ひき肉(生)100g
たんぱく質17.1g 脂質21.1g 炭水化物0.3g
合いびき肉(牛:豚=7:3)100g
たんぱく質17.2g 脂質19.8g 炭水化物0.2g
Mサイズの卵(生)1個
たんぱく質6.2g 脂質5.2g 炭水化物0.2g
肉、卵ともにたんぱく質と脂質が多く含まれている。肉は種類によって脂質の含有量が大きく異なるため選び方には注意が必要だ。肉と卵だけでは不足している炭水化物もご飯が加わることで補える。そのため三大栄養素は十分なのだが、肉と卵だけではビタミンやミネラルといったほかの栄養素に偏りが出てしまう。そのため、そぼろご飯を作る際にはほうれん草などの葉物野菜を加える、または野菜の煮物や具沢山の味噌汁をセットにして食べるなどの工夫が必要だ。
3. そぼろご飯に含まれる糖質量は?
そぼろご飯の糖質量を語るうえでポイントとなるのがご飯だ。そもそも糖質とは炭水化物の一部であるため、炭水化物の量が少ない肉や卵にはあまり含まれていない。しかし、ご飯の炭水化物量は高く、ご飯1杯分(150g)には約55g含まれている。ただし、ここで注意したいのが炭水化物と糖質量はそのまま直結するわけではないということだ。
炭水化物は糖質と食物繊維の2つで構成されており、炭水化物量が多くても食物繊維が多ければ糖質は少ないのだ。そのため、炭水化物と食物繊維の2つの値を知っておかなければ糖質量はわからない。ご飯1杯分の食物繊維は3gであるため、炭水化物量55gから食物繊維量3gを引いた数、つまり52gが糖質量となるわけだ。具の肉や卵にはほとんど糖質が含まれていないことから、そぼろご飯の糖質はほぼご飯の糖質ということになる。そのため、糖質制限中にそぼろご飯を食べたくなったときは、ご飯の量を減らして対策しよう。
4. そぼろご飯をカロリーオフする食べ方とは?
そぼろご飯をカロリーオフする場合、いくつか方法がある。それぞれ単独で行なってもよいのだが、組み合わせるとよりカロリーオフできる。
方法1 食材を変えてカロリーオフ
肉そぼろを作るときに使うひき肉の種類を変える方法だ。一番低カロリーである鶏ひき肉に変えるだけでも大幅なカロリーオフが期待できる。また、油を変えるのも1つの手だ。そぼろを作る際に油は欠かせないのだが、使用する油を低カロリーなものに変えるのも有用だ。油はほかの料理にも使うため、低カロリーのものを常備しておくとほかの料理でもカロリーオフが期待できる。さらにカロリーオフしたい場合はご飯に麦を加えてみるとよい。麦は米よりも低カロリーであるため、ご飯の量を変えずにカロリーオフできる。
方法2 そぼろご飯の量を減らす
そぼろご飯は単体でも食事として成り立つのだが、満腹になるためにはしっかりとした量が必要だ。しかし、ほかにおかずや汁物を用意すればそぼろご飯の量は減り、カロリーオフに繋がる。注意点としてはおかずの選び方だ。揚げ物やいも類を使った料理など高カロリーなおかずだと、結局カロリーオフにならない。野菜中心で油を使わないおかずにすることがカロリーオフでは重要だ。おかずを作るのが大変ならば汁物にするのもよい。根菜類を使った知るものであれば食べごたえがあり満腹になりやすい。
結論
そぼろご飯は具次第でカロリーや栄養素が変わる料理だ。肉そぼろや卵そぼろに目がいきがちだが、甘辛い味付けはついついご飯が進んでしまうため、ご飯の食べ過ぎにも注意しなくてはならない。カロリーオフしたい場合は肉の種類を変えたり、おかずを増やしたりといろいろ方法があるので、自分がやりやすい方法を選ぶのがおすすめだ。