1. 基本のカレースープは、シンプルこのうえなし!

カレースープの作り方はきわめて簡単だ。最低限、コンソメスープにカレー粉を加えればそれで完成となるが、もちろんそれだけでは味気ない。カレースープの定番の食材は、カレールウの具とはまったく異なり、カレースープらしさを際立たせる。代表的なものはウインナーとキャベツだ。どちらからも出汁がしっかり出るため、単なるコンソメとカレー粉に留まらない美味しいスープに仕上がる。くたくたになるまで煮込んでもよいし、たとえばキャベツの食感を残す程度の煮込み具合でも美味しい。カレースープ自体の味はあっさりしているため、ほかに具材を加えるなら同じくあっさりしたものがおすすめだ。たとえばスライスした玉ねぎ、薄切り大根などがよく合う。ほかにもベーコンや牛肉、豚肉などを入れる手もある。しかし、あまり凝り過ぎるとカレースープの味を消してしまうため、具材はシンプルに留めておくのがおすすめだ。それだけでも十分美味しい。
2. ベースのスープを変えて、カレースープのさまざまな味わいを楽しむ

カレースープはシンプルが美味しいと書いたが、もちろんアレンジも可能だ。具材を追加する手もあるものの、思いきってスープ自体の味を大きく変えてしまうのも面白い。代表的な例を紹介する。
・和風出汁を使う
昆布やカツオなどで出汁をとり、カレー粉を加えるのも美味しい。一見奇抜に思うかもしれないが、和風出汁とカレー味の組み合わせはカレーうどんなどで親しまれている。したがって、味について心配する必要はない。和風出汁に合わせ、和の食材、たとえば味噌汁に加えるような葉物野菜などを入れても美味しい。また、ごはんとの相性がバツグンであるほか、パンにも意外とよく合う。カレー粉は和にも使えるという発想で作ると、意外と面白い。
・エスニック風にする
クミンなどのスパイスをスープに加え、エスニック風のスープに仕立てても美味しい。基本のカレースープと同じ具材を美味しく食べられるほか、セロリなどの香味野菜とも相性がよい。辛さが苦手な人でも、スパイスの量と種類を調節すれば問題なく食べられるだろう。どちらかというとインドなどのカレールウに近い味になるかもしれないが、それはそれで美味しい。自宅にスパイスをストックしている人は、ぜひ積極的に試していただきたい。
ほかにも、スープの味を変えるアプローチをいろいろ試せるはずだ。もし基本のスープではもの足りなければ、ぜひ各自で美味しいスープを探していただきたい。
3. カレースープとほかの料理との組み合わせにこだわる

カレースープは単体で十分に美味しい料理だ。その一方で風味の癖が強いため、ほかの料理との組み合わせが少し難しい。たとえば主菜の味とぶつかり合ってしまうと、献立全体としての味のバランスが悪くなってしまう。そこでひとつの目安として、主菜のメインの風味がスパイス以外であれば、カレースープと問題なく組み合わせられると考えられる。たとえばしょうゆを使った和風ハンバーグ、塩を主に使う魚のムニエルなどであれば、カレースープの風味と衝突なく楽しめそうだ。また、塩味がきいているステーキなどであれば、こしょうが入っていてもカレースープと干渉せずに楽しめるだろう。カレースープは、カレー粉をうまく使えば塩分を抑えられるため、主菜に多少塩気があっても塩分過多にはなりにくいはずだ。また、カレー風味をあくまでほんのり感じさせる程度に薄くするなら、相性のよい料理の幅はより広がるだろう。ここで紹介した目安に限らず、料理の美味しい組み合わせをぜひ探していただきたい。
結論
カレースープは、基本的にはコンソメスープにカレー粉を入れるだけだ。シンプルだからこそ具材にこだわる余地があるほか、ベースとなるスープ自体を変える方法も試せる。美味しい作り方は無数にあるはず、ぜひいろいろ試していただきたい。ほかの料理との組み合わせにもこだわれば、より美味しい献立を組み立てることもできるはずだ。研究しがいがあるのが面白い。
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