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【お屠蘇】とは一体何?平安時代から続くしきたりの意味を徹底解説

【お屠蘇】とは一体何?平安時代から続くしきたりの意味を徹底解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年1月 1日

年越し蕎麦もお節も餅も準備するのに、なぜか忘れられている感がある「お屠蘇」。ひと昔前は、元日の朝家族一同揃って、朱の盃で飲んでいたような記憶もあるのだが…。そもそもこのお屠蘇、なぜ年の初めに飲むのか、意味合いや歴史を紐解いてみた。

  

1. 「蘇」という悪鬼を「屠る」屠蘇散

正月に無病息災や健康長寿を祈ってお屠蘇をいただく風習は、もともと中国にあったもの。「蘇」という病をもたらす悪鬼を「屠る」、または、邪を屠り生気を「蘇生」させるという所以から、この名がつけられたそうだ。日本に伝わったのは平安時代。嵯峨天皇の頃に宮中の正月行事として始められ、江戸時代に広く庶民にまで普及した。今でも東京・大阪・京都などの旧家では、特に尊重される年始行事の1つとされている。

現在も飲まれるお屠蘇は、「屠蘇散(屠蘇延命散)」という生薬を、酒やみりんで浸け込んだ薬用酒。この屠蘇散には山椒、肉桂、桔梗、白朮、防風、大黄、蜜柑皮といった漢方薬が調合され袋入りになっていて、薬局などで市販されている。これを大晦日までに自宅で清酒に浸し、元日の朝から飲めるよう一晩置く。さらに屠蘇器に移し、床の間の脇床などにセットしておけば、正月飾りにもなって華やかだ。

2. 元日の朝、朱盃で年少者から一献

さて、一家揃って座敷に集い酌む際のルールもあるようなのでふれておこう。順序は、息災を祝う意味合いか、年少者ファースト。順次年長者へ移っていく。飲めない人は口をつけるだけでもOK。また、盃が三三九度のように三枚あるが、上の小さい盃のみを用いるだけでもよしとされる。

消化吸収を促し身体を温める配合の薬酒なだけに、飲むと胃のあたりがすっきりするようだ。つい食べ過ぎや飲み過ぎになりがちなお正月。お屠蘇を準備しておくことは、形式上だけでなく、なかなか理にかなっているようだ。

結論

昔は医者が暮れに配ったという屠蘇散。次の正月は家長として、家族の無病息災を願って、お屠蘇の準備をしてみるのも一興。元旦にみんなで飲み笑顔を交わせば、良い新年の幕開けになるに違いない。

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  • 更新日:

    2021年1月 1日

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