1. そもそもMCTオイルとは?

MCTオイル(中鎖脂肪酸油)とは、ココナッツやパームなどに含まれる中鎖脂肪酸を主成分とする食用油のこと。中鎖脂肪酸を英語で書くと「Medium Chain Triglyceride」になることから、一般的にはMCTオイルという名前で知られている。医療現場やスポーツ分野における栄養補給などに使われており、最近は一般的なスーパーなどでも中鎖脂肪酸100%の「MCTオイル」が販売されている。
2. MCTオイルに期待される効果

MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸にはさまざまな効果が期待されているが、特に注目すべきは特定保健用食品としても表示が認められている「体に脂肪がつきにくい」というものだ。このような特定保健用食品は、体脂肪が気になる方や肥満気味の方などにおすすめとなっている。また、特定保健用食品ではないものの、機能性表示食品となっているMCTオイルもいくつか販売されている。
なぜ中鎖脂肪酸だと脂肪がつきにくいのか?
MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸とは、長鎖脂肪酸よりも炭素の数が約半分となっている。そのため、脂肪酸の長さが短くて、短時間でエネルギーになると言われている。エネルギーとして消費されるため体内には残りにくいことから、中鎖脂肪酸だと脂肪がつきにくくなっているのだ。(※1)
3. 市販のおすすめMCTオイル

近年のオイルブームも相まって、現在はさまざまな食品メーカーから健康オイルやMCTオイルが販売されている。ここではそんな中鎖脂肪酸を含むおすすめのMCTオイルをいくつか紹介する。
1.日清オイリオ「日清ヘルシーリセッタ」(特定保健用食品)
「日清ヘルシーリセッタ」は、日清オイリオから販売されている中鎖脂肪酸を含んでいる食用油のことだ。ベースはなたね油であり、そこにヤシ類から取り出した中鎖脂肪酸を加えていることが特徴である。そのため、100%MCTオイルではない点には注意が必要になる。特定保健用食品として認められており、パッケージなどには「体に脂肪がつきにくい」という表示がされている。
2.日清オイリオ「日清MCTオイル」(機能性表示食品)
「日清MCTオイル」は、日清オイリオから販売されている中鎖脂肪酸100%の食用油のことだ。こちらは機能性表示食品となっており、BMIが高めの方の体脂肪や内臓脂肪、ウエストサイズを減らす働きがあると期待されている。なお、MCTオイルは煙が出やすいため、揚げ物や炒め物などには不向きとなっている。炒飯やケーキなどに使うようにしよう。
4. MCTオイルに関するよくある質問

最後に、MCTオイルに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.MCTオイルは1日にどれくらい摂ればいい?
日清オイリオ「日清MCTオイル」の場合は、1日2gを目安にするよう説明書きがされている。1日の摂取量が多くなり、お腹が緩くなってしまう可能性があるという。また、MCTオイルは「健康に良い」とはされているが、あくまでも食用油なので摂り過ぎると肥満などのリスクもあるだろう。
Q2.MCTオイルはどのように保存すればいいか?
一般的なMCTオイルは、未開封の状態であれば1~3年程度は保存できる。また、開封後は賞味期限や保存方法など関係なく、1~2か月以内に使い切るのがおすすめだ。開封後も冷蔵保存する必要はないため、風通しの良い冷暗所などに置いておくようにしよう。
結論
MCTオイルにはさまざまな健康効果が期待されているが、特に注目すべきなのが「体に脂肪がつきにくい」というものだろう。この理由には、主成分である中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸よりも脂肪酸が短いため、早くエネルギーとして使われることが関係しているという。もし興味があったら中鎖脂肪酸入りの健康オイルやMCTオイルなどを試してみると良いだろう。
(参考文献)
- ※:消費者庁「特定保健用食品について」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_specified_health_uses/ - ※:消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/search/ - ※1:日清オイリオ「日清ヘルシーリセッタ」
https://shop.nisshin.oilliogroup.com/shop/g/g01773200/
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