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ビタミンAが多い食べ物や効果を紹介!妊娠中の摂取量の目安は?

ビタミンAが多い食べ物や効果を紹介!妊娠中の摂取量の目安は?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年10月16日

今回はビタミンAについて学んでいこう。ビタミンはAをはじめ、B・C・Dなどあるが、どのような特徴があるかを皆さんはご存じだろうか。ビタミンAの摂取におすすめの食べ物や、摂りすぎには注意が必要なことも紹介するので、ぜひ参考にしてもらいたい。

  

1. ビタミンAとはどんなビタミン?

野菜と新鮮な生肉
ビタミンAとはレチノール・レチノイン酸・レチナールの総称で、脂溶性ビタミンに分類される栄養成分だ(※1)。ではどのような働きがあり、どういった健康効果が期待できるのだろうか。

ビタミンAの働きや効果

ビタミンAの主要成分であるレチノールには、目と皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を強める働きがある(※1)。また、骨や皮膚の作りかえに役立つほか、肝臓機能を正常化したり、IgA抗体を作ったりする効果が期待できる(※2)。

ビタミンA不足の症状

次に、ビタミンAが不足するとおきやすい症状を見てみよう(※2、3)。
  • のどと気管支をいためやすくなる
  • アレルギーになりやすい
  • 感染症にかかりやすくなる
  • 胃腸が弱くなる
  • 毛髪と皮膚のうるおいがなくなる
  • 手やかかとがあれやすい
  • イボやウオノメができやすい
  • 夜間にものが見えにくい
  • 視力の低下
  • 目が乾燥する

ビタミンAの1日の摂取量の目安

ビタミンAの1日に摂取すべき推奨量を、年齢や性別ごとに紹介しよう。(※1)

男性

15~17歳:900μgRAE
18~29歳:850μgRAE
30~49歳:900μgRAE
50~69歳:850μgRAE
70歳以上:800μgRAE

女性

15~17歳:650μgRAE
18~29歳:650μgRAE
30~49歳:700μgRAE
50~69歳:700μgRAE
70歳以上:650μgRAE
男女ではやや差があるが、年齢ではあまり大きな差はないようだ。

2. ビタミンAの摂取におすすめの食べ物

ニンジン
ここではビタミンAが多い食品を紹介しよう。

ビタミンAが多いのは動物性の食品

ビタミンAが多い食材や100g当たりの含有量(レチノール活性当量)、それが30~49歳男性の摂取推奨量に対してどのくらいにあたるかを紹介する。

【肉類(※1)】

ぶた スモークレバー:17,000μg(約1,889%の量)
にわとり 肝臓(レバー)生:14,000μg(約1,556%の量)
ぶた 肝臓(レバー)生:13,000μg(約1,444%の量)

【魚介類(※1)】

うなぎ かば焼:1,500μg(約167%の量)
ぎんだら 生:1,500μg(約167%の量)
ほたるいか 生:1,500μg(約167%の量)

【乳類(※1)】

ナチュラルチーズ マスカルポーネ:390μg(約43%の量)
ナチュラルチーズ チェダー:330μg(約37%の量)
プロセスチーズ:260μg(約29%の量)

【油脂類(※1)】

食塩不使用バター:800μg(約89%の量)
発酵バター:780μg(約87%の量)
有塩バター:520μg(約58%の量)

【卵類(※1)】

鶏卵 卵黄 生:480μg(約53%の量)
うずら卵 全卵 生:350μg(約39%の量)
鶏卵 全卵 生:150μg(約17%の量)

【藻類(※1)】

あまのり ほしのり:3,600μg(400%の量)
あまのり 味付けのり:2,700μg(300%の量)
あまのり 焼きのり:2,300μg(約256%の量)
食べ物の中では、とくにレバーなどの肉類に多く含まれていることがわかる。

野菜や果物からもビタミンA摂取はできる

野菜や果物からもビタミンAは摂取できる。多く含まれる食材や100g当たりの含有量(レチノール活性当量)、それが30~49歳男性の摂取推奨量に対してどのくらいの量にあたるかを紹介する。

【野菜類(※4、5、6)】

にんじん:720μg(約80%の量)
ほうれんそう:350μg(約39%の量)
かぼちゃ:330μg(約37%の量)

【果物類(※7、8、9)】

みかん:92μg(約10%の量)
マンゴー:51μg(約6%の量)
かき:35μg(約4%の量)
ちなみに植物に含まれるβ-カロテンは、摂取すると小腸上皮細胞でビタミンAに変換されるため、プロビタミンAと呼ばれており、ビタミンAの仲間に分類される(※1)。

油と一緒に調理するのが効率的

ビタミンAは脂溶性のビタミンで、油脂に溶けやすい特徴がある。そのため、油と一緒に炒めて摂取すると吸収率がアップする(※10)。せっかく食べるなら効率よく摂取できる調理方法で食べたいものだ。

3. ビタミンAは摂りすぎに要注意!

鶏卵と鴨卵
ビタミンAは脂溶性なので体内に溜まりやすく、過剰摂取の害が知られている(※1)。

ビタミンA過剰症の症状

通常の食事ではビタミンAの過剰症はほとんど起こらない。ただしサプリメントを利用するときや、ビタミンAがとくに多いレバーの食べすぎには注意が必要だ。過剰症の症状として知られているのは頭痛をはじめ、疲労感や吐き気などだ。そのほか、食欲不振・筋肉痛・皮膚のはげ落ち・口唇炎・脱毛症なども挙げられる。(※1)

妊娠中の過剰摂取は高リスク

妊娠中の女性のビタミンA(レチノール活性当量)の摂取推奨量を紹介しよう。

【妊娠中の女性(※11)】

初期~13週:+0μgRAE
中期14週~27週:+0μgRAE
後期28週~:+80μgRAE
先述したようにビタミンAは体内に溜まりやすく、サプリメントによる過剰摂取は注意が必要だ(※11)。妊娠中の女性の過剰摂取による影響として、胎児の耳の形態異常が報告されている(※12)。

サプリメントやレバーでの摂取は注意が必要

通常の食事では過剰摂取になることはほとんどないが、サプリメントやレバーをたくさん食べると過剰摂取になりやすい。これから妊娠を予定している人などは、ビタミンAの含有量が多い食べ物とサプリメントの継続的な大量摂取を避けるようにしよう(※11)。

プロビタミンAは過剰摂取にならない

ちなみに、β-カロテンなどのプロビタミンAは、必要なだけビタミンAに変換されるので、たくさん摂取しても過剰摂取にはならないといわれている(※13)。

結論

ビタミンAの特徴や多く含まれる食品、100g当たりの含有量、効率的な摂取方法、不足や過剰摂取のリスクを紹介した。身体にいい効果が期待できるなら、たくさん摂取したいと考える人もいるだろう。先述したように通常の食事では過剰摂取になることはほとんどないが、サプリメントやレバーをたくさん食べると過剰摂取になりやすいため、注意が必要だ。
(参考文献)
※1出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」
※2出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所「ビタミンAの種類」
※3出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「キーワードで知る栄養不良」
※4出典:文部科学省「野菜類/(にんじん類)/にんじん/根/皮つき/生」
※5出典:文部科学省「野菜類/ほうれんそう/葉/通年平均/生」
※6出典:文部科学省「野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/生」
※7出典:文部科学省「果実類/(かんきつ類)/うんしゅうみかん/砂じょう/普通/生」
※8出典:文部科学省「果実類/マンゴー/生」
※9出典:文部科学省「果実類/かき/甘がき/生」
※10出典:公益財団法人 やまがた健康推進機構「野菜を食べよう ~栄養編~」
※11出典:東京かつしか赤十字母子医療センター「妊娠中のサプリメントの利用について」
※12出典:公益社団法人 日本産婦人科医会「食事と先天異常」
※13出典:厚生労働省「ビタミン A」
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  • 更新日:

    2021年10月16日

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