1. ビタミンB2とはどんな栄養?

ビタミンB2とは、水溶性のビタミンでリボフラビンという化合物のことだ。発育のビタミンとも呼ばれ、発育促進に大切な役割を果たしてくれ、健康な皮膚や髪、爪の健康維持に一役かってくれる。
ビタミンB2の働きや効果
公益財団法人長寿科学振興財団(※1)によると、ビタミンB2は皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きをする栄養素だ。体内に吸収されたリボフラビンであるビタミンB2は、糖質やたんぱく質、脂質の代謝などエネルギー産生に必要な酸化還元酵素の補酵素としての働きもあるのだ。
ダイエットや妊娠中にも必須
ビタミンB2は株式会社わかさ生活(※2)によると、脂質を体内に溜め込まないようにする効果が期待できる。食事から吸収した脂質や糖質を分解してエネルギーに変えるのに必要な役割をもっているからだ。つまり減量中にも欠かせない栄養素だ。また、バイエル薬品株式会社(※3)によると、妊娠中にもビタミンB2は必要で、妊娠中に必要なエネルギーの産生を助けてくれるのだ。ほかにも授乳中の母乳にもビタミンB2が分泌されることから、妊娠中から授乳中にかけて、大切な働きをもっている。
2. ビタミンB2は不足しやすい栄養

ビタミンB2は不足しやすい栄養素だといわれている。なぜ不足しやすいといわれるのだろうか?不足した際の症状や一日の摂取量の目安を見てみよう。
ビタミンB2が不足しやすい理由
ビタミンB2は不足しやすい栄養素でもある。ビタミンB2は加熱には強いが、光に当たると分解されやすい性質をもっているからだ。
不足するとどうなる?欠乏症の症状
ビタミンB2は、不足してしまうと口内炎や口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎、角膜炎などの症状を引き起こすことがある。さらに成長期の子どもの場合は、成長障害を起こすことがあるので、注意が必要だ。とくにエネルギー消費量が多い人はビタミンB2が不足しないように注意しよう。
ビタミンB2の一日の摂取量の目安
- 1~2歳 男性0.6mg 女性0.5mg
- 3~5歳 男性0.8mg 女性0.8mg
- 6~7歳 男性0.9mg 女性0.9mg
- 8~9歳 男性1.1mg 女性1.0mg
- 10~11歳 男性1.4mg 女性1.3mg
- 12~14歳 男性1.6mg 女性1.4mg
- 15~17歳 男性1.7mg 女性1.4mg
- 18~49歳 男性1.6mg 女性1.2mg
- 50~74歳 男性1.5mg 女性1.2mg
- 75歳~ 男性1.3mg 女性1.0mg
3. ビタミンB2が多い食べ物

ビタミンB2は不足しやすい栄養素でもあるので、積極的に摂取したい。そんな時に知っておきたいビタミンB2が多い食べ物を紹介しよう。
ビタミンB2摂取におすすめの食材
- 豚レバー100g 3.6mg
- 牛レバー100g 3mg
- 焼きのり100g 2.33mg
- 糸引き納豆100g 0.56mg
- パルメザンチーズ100g 0.68mg
- ほうれん草100g 0.2mg
コンビニで手軽に買えるおすすめ食品
- 牛乳100g 0.15mg
- アーモンド100g 1.06mg
- 低脂肪無糖ヨーグルト100g 0.19mg
不足するならサプリや薬で補充できる
ビタミンB2の不足が気になるのなら、サプリや薬で補充するのもいいだろう。なかなか普段の食生活でビタミンB2の摂取が難しい場合は、手軽にサプリから始めてみてはいかがだろうか?
4. ビタミンB2を効果的に摂取するコツ

ビタミンB2を効果的に摂取するには栄養を損なわないように摂取にする必要がある。さらにほかのビタミンと一緒に摂るのもおすすめだ。
栄養を損なわない料理のコツ
ビタミンB2は、水溶性のビタミンだが酸や熱には比較的安定しているので、調理しても栄養素が失われにくい性質をもっている。しかし光やアルカリには分解されやすいので、ビタミンB2を含む食材を保管する際は、冷暗所など光が当たらない場所で保管しよう。
ほかのビタミンB群と一緒に摂る
ビタミンB2は同じビタミンB群と一緒に摂るのがおすすめだ。ビタミンB群は互いに助け合うことで、より向上効果が期待できる。皮膚や口内炎の健康維持にはビタミンB2とビタミンB6が一緒だとスムーズにエネルギーに変換されるのだ。
5. ビタミンB2の過剰摂取のリスク

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所(※4)によると、ビタミンB2は尿中に排出されるので、過剰摂取の影響をあまり受けないといわれている。過剰に摂取すると尿が黄色やオレンジ色に変化するが、それは尿中にビタミンB2が排出されているからだ。
結論
ビタミンB2 は皮膚の健康維持などに必要な栄養素だ。ビタミンB2は尿として排出されるので、不足しやすい栄養素ともいわれている。そのため、ビタミンB2の多い食品を摂取するように心がけたり、ほかのビタミンB群と一緒に摂取したりと効率的な摂取方法をするといいだろう。
(参考文献)
※1 公益財団法人長寿科学振興財団
※2 株式会社わかさ生活
※3 バイエル薬品株式会社
※4 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
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