1. 亀の手ってどんな生き物?
亀の手とは、岩の隙間などに貝のように張り付いて群生している生き物。貝のような見た目だが、カニやえびと同じ甲殻類の一種だ。
生息域
亀の手は、ほぼ日本全国の沿岸で見ることができる。また、海外ではマレー半島や東シナ海に面した沿岸などに見られ、広い地域に生息している。
2. 食品としての亀の手
亀の手がどのような生き物か分かったところで、今度は食品としての亀の手について見ていこう。
旬の時期
亀の手は6~8月ごろに産卵期を迎える。産卵のために栄養を蓄える5~8月頃が旬の時期といわれている。
漁獲域
日本全国で採取することはできるが、水産物として扱っているところは少ない。九州や四国から出荷されているものが多い。
可食部
脚の部分と身が可食であり、えびとカニを合わせたような味である。内臓は食べないほうがよいだろう。
亀の手の入手方法
流通量は多くないがまれにスーパで見かけることもある。通販で購入することも可能だが値段はやや高めな食材。
亀の手の取り方と注意点
亀の手は岩場やテトラポットなどに生息している。満潮時は水没してしまうので干潮時を狙って採取するのがよいだろう。しかし、岸壁から採取するため慣れない場合は落下の危険を伴うので避けたほうがよい。また、禁止区域では漁獲はできないので注意が必要だ。
3. 亀の手の食べ方
えびやカニの仲間ではあるが貝と同じようにプランクトンを食べるため、有毒のプランクトンを捕食している可能性がある。そのため、貝毒の危険性があるので、貝毒プランクトンが発生した地域の亀の手を食べるのは避けてほしい。また、甲殻類に分類されるのでえびやカニのアレルギーがある人は注意が必要だ。ここでは、亀の手の食べ方について見ていこう。
亀の手を良く水洗いする
調理をする前に、ゴカイや石などが付着しているのでキレイに洗う。
酒で蒸す、または水で茹でる
亀の手は水で茹でるか酒蒸しにして食べるのがおすすめ。水で茹でるときは、塩茹でにしてアクをとりながら5分ほど茹でる。酒蒸しの場合は、酒を少量注ぎふたをして5分ほど蒸したら完成だ。
殻の取り方
殻の取り外し方は、亀に手の茶色い根元部分を持って、爪の部分をくるくると回す。皮がはがれて可食部である中の筋肉が見える。
4. 亀の手を使った料理
ここでは、亀の手を使った料理を紹介していこう。
亀の手の味噌汁
えびやカニなど甲殻類の仲間なので味噌汁にするとよい出汁が取れる。また身も美味しく食べられるのでおすすめだ。
亀の手の酒蒸し
亀の手を酒蒸しにすると、お酒の匂いが香り臭みも取れるため、より美味しく食べることができる。日本酒の代わりにワインで蒸してもよい。
亀の手の煮物
亀の手は佃煮のような煮物にしても、美味しく食べることができる。塩茹でした亀の手を甘辛いタレで絡めれば、コリコリ食感の佃煮のような味になるのでおすすめだ。
結論
亀の手とは、貝のような見た目をしているがえびやカニなどと同じ甲殻類の一種である。えびとカニを合わせたような味で、塩茹でや酒蒸しなどにすると美味しく食べることができる。この記事を読んで、亀の手を食べる際の参考にしてみてはいかがだろうか。