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黒豆

黒豆とはどんな豆?種類やおせちに入っている意味も解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2022年3月19日

今回は、黒豆とはどのような豆なのかを解説しよう。おせち料理の定番のひとつである黒豆は、枝豆としても食べることができる食材だ。なんとなく身体によさそうと思っている人もいるようだが、食べると身体にどういった効果をもたらしてくれるのだろうか。黒豆の種類や含まれる栄養を見ていこう。

  

1. 黒豆とは?

黒豆
豆はダイズ属やソラマメ属といった生物学的な分類以外に、野菜や穀物といった食べ物としての分類もある。さやいんげんやさやえんどうはスーパーの野菜コーナー、小豆や黒大豆は乾物コーナーに並べてあるイメージだが、豆は野菜なのだろうか、それとも穀物なのだろうか?まずは、黒豆と黒大豆の違いや、黒豆と枝豆の違いを見ていこう。

黒豆と黒大豆の違い

黒豆と黒大豆の違いを皆さんはご存知だろうか。実は両者は同じものを指し、黒豆の正式名称が黒大豆というわけだ。黒豆は平安時代にはすでに栽培されており、江戸時代の後期には黒豆を砂糖やしょうゆで煮て、煮豆としたものが正月のおせち料理で食べられていた。現在もおせち料理の黒豆煮として食べることが多いが、枝豆として食べられることもある。

黒豆と枝豆の違い

では黒豆と枝豆の違いとは?豆は収穫時期により、食べ物としての分類が変わるのが特徴のひとつだ。葉とさやが緑色で未成熟な状態の豆を食べるときは「野菜」に分類され、成熟した豆を乾燥した状態で収穫して脱穀したものは「穀物」に分類される。つまり、枝豆は若い時期に収穫した大豆であるため、これは「野菜」に分類され、よく見かける乾物の黒豆は「穀物」に分類されるということだ。

2. 黒豆の種類

スパイシーな黒い豆の煮込み
ここでは黒豆の種類について紹介しよう。

丹波黒大豆

黒豆の種類のひとつが、丹波黒大豆(たんばくろだいず)だ。見ための特徴として、丸くて粒が大きい点が挙げられる。完熟前に収穫したものは、甘くて美味しい枝豆として味わえる。ちなみに大豆は紫色のきれいな花を咲かせ、約1か月で咲き終わる。

光黒

黒豆の品種である光黒(ひかりぐろ)の特徴は、北海道で栽培されていることだ。表面に光沢があり、煮崩れが少ないのも特徴のひとつである。

雁喰

雁喰(がんくい)とは、昔から東北地方に根付いている黒豆だ。真ん中にシワが寄っており、渡り鳥の雁がついばんでいるように見えるため、雁喰豆といわれるようになった。

玉大黒

玉大黒(たまだいこく)とは長野県や北関東、北陸地方で栽培されている黒豆だ。上品な甘みがあるため、煮豆におすすめの品種である。

3. 黒豆の栄養

黒豆
ここでは黒豆に含まれている栄養成分について解説する。

タンパク質

黒豆に含まれている栄養成分のひとつがタンパク質で、煎り黒豆100gあたりの含有量は36.4gだ(※1)。タンパク質には多くの働きがあり、具体的な働きとして、皮膚・毛髪・爪・骨・歯・筋肉を作ることが挙げられる。不足すると、血管がもろくなったり、代謝が悪くなったり、皮膚の美しさや髪のしなやかさがなくなるといった症状が起きる場合もある(※2)。

ビタミンB群

黒豆の栄養成分のひとつがビタミンB群だ。100gあたりの含有量は、ビタミンB1が0.12mg、ビタミンB2が0.27mg、ビタミンB6が0.41mgである(※1)。ビタミンB1は神経の働きを正常に保ち、ビタミンB2は脂質をエネルギーに変え、ビタミンB6は脳の働きに関与するといわれている(※3)。

ビタミンE

黒豆に含まれている栄養成分のひとつがビタミンEで、100gあたりのビタミンE(αトコフェロール)の含有量は3.1mgだ(※1)。ビタミンEは強い抗酸化作用を有し、細胞の酸化を防ぐ働きがある。不足すると関節痛・腰痛・冷え・肩こり・頭痛といった症状を引き起こすことがある(※4)。

ミネラル類

黒豆にはミネラル類も含まれており、100gあたりの含有量はカリウムが2100mg、カルシウムが120mg、鉄分が7.2mgだ(※1)。カリウムは精神を安定させて、心臓を正常に働かせる役割がある。カルシウムは丈夫な歯や骨を作ったり、代謝を助けたり、脳を活性化させる。鉄分は貧血を予防し、肉体疲労の回復に役立つ(※5)。

アントシアニン

黒豆の種皮には色素として、アントシアニンが含まれている(※6)。アントシアニンは血流を促し、目の毛様体筋の緊張をほぐす働きがある(※7)。

4. おせちに黒豆が入っている理由は?

おせち料理
最後におせち料理に黒豆が入っている理由を解説しよう。おせち料理に黒豆を入れる理由は諸説あるようだが、マメ(豆)に元気に働けるようにという願いや、無病息災を祈って食されることが多い。
関東ではシワが寄るまで長生きできますように......と、あえてシワが寄るように煮るという。しかし関西ではシワがないほうが長生きの象徴だと考えられており、不老長寿を願ってシワのないつややかな黒豆煮が作られる。ちなみに近年では、全国的にシワのない黒豆が好まれているようだ。

結論

甘く煮て食べることが多い黒豆は、大豆の品種のひとつだ。紹介したようにタンパク質や ビタミンB群・ビタミンE・ミネラル類・アントシアニンといった栄養成分を含んでいる。おせち料理はもちろん、日頃から積極的に食べるのもありだろう。
(参考文献)
  • ※1出典:文部科学省「豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/いり大豆/黒大豆」
  • ※2~4出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所
  • ※5出典:特定医療法人 丸山会 丸子中央病院「薬の伝言板~ミネラル~」
  • ※6出典:一般社団法人 日本植物生理学会「黒大豆の色素について」
  • ※7出典:医療法人つかさ会 山田眼科「食事について」
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  • 更新日:

    2022年3月19日

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