目次
- 断面が白い:時間が経ち水分が抜けていることが原因
- 断面が赤みを帯びている:低温障害が原因
- 断面が黄色っぽい:熟れすぎている
- ※1出典:農林水産省「夏秋きゅうりはいつ収穫されたきゅうりなのでしょうか。」 https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1807/02.html
- ※2出典:農研機構 食品研究部門 食糧56号p57 表3 主な野菜の最適貯蔵条件 https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/nfri_syokuryo56_4.pdf
1. きゅうりは腐るとこうなる

きゅうりが腐ると、見た目や感触、臭いや味に下記のような異変が見られる。
見た目や感触
きゅうりは傷みはじめると水分が抜けていき、張りや弾力が落ちてしなびた状態になる。さらに傷みが進行すると、表面に白濁の液体が付着する、ヘタの部分が茶色く変色する、白カビが生えるなどの異変が見られるようになる。また、きゅうりを切ったときに、腐敗が進んでいる場合は断面が茶色く変色していたり、ネバネバと糸を引いていたりすることもある。
新鮮なきゅうりなら触ったときに硬さを感じるはずだが、腐るとぶよぶよと柔らかくなるのも特徴だ。
臭いや味
きゅうりは腐るとすっぱい臭いやツンとした腐敗臭のような臭い、カビ臭さなどの異臭がするようになる。また、味の面でも酸っぱさや強い苦みを感じるようになる。しかし、味で判断すると腐ったきゅうりを食べてしまう可能性があり、食中毒のリスクを考えると危険な行為だ。見た目や食感、臭いでチェックできるよう、見分け方をよく覚えておこう。
2. きゅうりが腐る前触れ?変色について

きゅうりは腐ると変色することが多い。しかし、状態によっては問題なく食べられる場合もある。食べられる状態なのか、捨てたほうがよいのか、見分け方をおさえておこう。
食べられる状態
下記のような状態が見られ、ほかに異常がない場合は腐っているわけではない。ただし、鮮度は落ちているため加熱調理などで食べたほうがよい。
また、きゅうりの表面に白い粉のようなものが付着していることがある。これは「ブルーム」(※1)と呼ばれる無害な成分のため、食べても問題ない。ただし、農薬と間違えられることを防ぐために、最近はブルームのないきゅうりが主流のようだ。
捨てたほうがよい状態
きゅうりの断面が断面が茶色っぽい場合は傷みがかなり進んでいる。変色以外にも異変が出てくることが多く、食べられないことがほとんどだ。
また、表面に付着している白いものが綿状の場合は、ブルームではなく白カビである。速やかに廃棄しよう。
3. きゅうりの保存方法について

きゅうりは腐ると廃棄するしかなくなってしまう。できるだけ鮮度を保ち腐るのを防ぐには、保存方法が重要である。きゅうりの正しい保存方法を見ていこう。
保存は野菜庫か冷暗所
きゅうりの貯蔵最適温度は10~12℃、最適湿度は85~90%とされている(※2)。基本は冷蔵保存が適しているが、温度が低すぎると低温障害を招いてしまう。そのため、冷蔵室ではなく野菜室に入れよう。冬場など気温の低い時期は、風通しのよい冷暗所で保存するとよい。乾燥を防ぐためにラップで包むかポリ袋に入れて、立てた状態で保存しよう。
保存期間
野菜室や冷暗所(冬場)で保存した場合は、4~5日程度は日持ちする。しかし、夏場に常温保存した場合は1~2日ほどで傷みはじめてしまう。すぐに食べない場合は必ず冷蔵保存し、そのうえでできるだけ早めに食べきろう。
結論
きゅうりは傷みはじめると水分が抜け、しなびた状態になる。さらに傷みが進み本格的に腐ると、変色やぬめり、白カビなどが見られ、感触や臭いにも異変が出てくる。変色が軽度なら食べられる場合もあるが、口にする前に感触や臭いも必ずチェックしよう。正しい保存方法できゅうりの鮮度をできるだけ長く保ち、腐る前に食べきるようにしたい。
(参考文献)