目次
- カロリー 11kcal
- 糖質 0g
- カルシウム 96mg
- 鉄 0.3mg
- ヨウ素 960μg
- βカロテン 330μg
- ビタミンK 40μg
- 食物繊維 3.7g
- ※1.日本ひじき協議会「ひじきQ&A」 https://www.hijiki.org/faq/
- ※2.農林水産省「ヒジキにはヒ素が含まれていると聞きましたが、ヒ素を減らす工夫があれば教えてください。」 https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1906/01.html
- ※3.厚生労働省「食物アレルギーとは」 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-08.pdf
- ※4.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)藻類/ひじき/ほしひじき/ステンレス釜/ゆで」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09051_7
1. 芽ひじきとは?長ひじきとの違い

答えから言うと、芽ひじきと長ひじきはひじきの部位を指す名称である。1本の藻の形を想定してみよう。茎の部分が長ひじき、葉の部分が芽ひじきと呼ばれているのである。芽ひじきと呼ばれている部分も成長するとひじきの茎となっていくのである。では、それぞれの部位にはどんな特徴があるのだろうか。
芽ひじきの特徴
芽ひじきは食感が柔らかいのが特徴である。その形状から米ひじきや姫ひじきといった別称もある。長ひじきと比較すると、海藻の風味は薄いといわれている。ごはんに炊きこんだり、サラダにする場合に食べやすいタイプだ。乾燥した芽ひじきの場合は、水で戻す時間も短いのがメリットである。
長ひじきの特徴
長ひじきは芽ひじきと比べると歯ごたえがあり、ボリュームもある。海藻類の醍醐味を味わえるのが長ひじきといえるかもしれない。炒めたり煮物にしたり、その風味を活かせる料理に向いている。
2. 乾燥芽ひじきの使い方

芽ひじきは通常、乾燥された状態で販売されている。この乾燥芽ひじきを調理に用いるには、どのような下処理が必要だろうか。芽ひじきを調理するまでに行う工程を説明する。
芽ひじきの戻し方
乾燥の芽ひじきは、何度か水を替えながら20~30分ほど浸けておくとふっくらとしてくる。日本ひじき協議会では、水で戻す時間がない場合の方法を紹介している。乾燥芽ひじきをたっぷりの水に入れ、そのまま鍋で7分弱火にかけて沸騰させる。これによってボイルした状態になり、ひじきの風味をより楽しめるとしている。(※1)
芽ひじきの戻し率と戻し時間
乾燥ひじきを水に戻すとどのくらいの量に増えるのだろうか。ひじきの産地や状態によって多少の相違はあるものの、芽ひじきは平均して8~11倍になるとされている。10gの乾燥芽ひじきは、水に戻した後に100g前後になるということになる。
芽ひじきは長ひじきに比べると戻す時間が短くて済むが、水の場合なら30分弱、お湯であれば10分ほど要する。ただし水に浸けすぎると栄養が流出する可能性もあるので、だらだらと長時間浸けておくのは避けよう。
芽ひじきは生で食べられる?
ひじきは生のままで食べることは可能だろうか。実はひじきにはヒ素が含まれている。農林水産省では、食品から体内に入るヒ素については健康への影響は認められないとする一方、ひじきは水で戻し茹でこぼしを行うことで、含まれるヒ素の9割を除去できるとしている。そのため、生で食べずに加熱することは重要といえるだろう。(※2)
3. 芽ひじきのおすすめ料理

戻す時間も短く、食感がやわらかい芽ひじき。芽ひじきはどんな料理に使用すればより美味しく食べることができるだろうか。日常的に気軽に作ることができるレシピを中心に、アイデアのいくつかを紹介する。
芽ひじきのサラダ
癖のない芽ひじきはサラダに加えて美味しく食べることができる。豆類のサラダに加えたり、アボカドとサラダ菜に芽ひじきをトッピングしドレッシングで食べたりしてみよう。またきゅうりや玉ねぎにツナを加えて、芽ひじきを具として足しても美味しい。子ども達も食べやすいようにマヨネーズベースのソースでトライするのもよい。
芽ひじきの煮物
ひじきといえば煮物を思い浮かべるほど、ひじきの煮物はメジャーな料理である。芽ひじきを煮物にする場合には、ニンジンや油揚げ、大豆などとともに料理することが多い。ひじきは油との相性がよいことから、ごま油などで炒めてから煮詰めていくとよいだろう。
芽ひじきの炊き込みごはん
芽ひじきはそのサイズからも炊き込みごはんにもってこいである。芽ひじきだけではなく、ニンジンや油揚げとともに、だし汁や酒、みりんで品よく味付けしたい。芽ひじきは戻しておき、研いだ米の上に乗せ、さらにその上にニンジンや油揚げを乗せていく。生姜の千切りをともに炊いても、香り高い炊き込みごはんとなるだろう。
4. 芽ひじきを使った離乳食

大きさといい柔らかさといい、芽ひじきは離乳食にも使える食材である。長ひじきと比べて癖がない芽ひじきは、工夫次第で子どもにも食べさせやすい料理に仕上がる。とはいえいくつかの注意点もある。芽ひじきを離乳食に使う場合のコツとともに紹介する。
芽ひじきスタート時期の目安
芽ひじきを離乳食に使えるのは、離乳食中期後半?後期からとされている。月齢でいうと9か月頃だ。しっかりと戻して柔らかくなった芽ひじきを用意し、3gほどの量から開始する。細かく刻んでうどんやおかゆなどに加えてみるとよい。初めて食べさせる場合にはアレルギーなどが起きないかの注意も必要である。(※3)
芽ひじきを使った離乳食
離乳食のメニューは大人の食事とは様相を異にする。芽ひじきを使う離乳食にはどんなレシピがあるのだろうか。お粥やうどんに混ぜるほか、子どもが手に取って食べられるお焼き、やわらかく食べやすいハンバーグ、おやつにも食べられる蒸しパンなどが例に挙げられる。
5. 芽ひじきの栄養

芽ひじきにはどのような栄養が含まれているのだろうか。カロリーや糖質はどのくらいあるのだろうか。日本ひじき協議会によれば、芽ひじきと長ひじきの栄養価の相違は不明であるが、それほど大きな違いはないという見解が示されている。(※1)ここでは、文部科学省の食品成分データベースからひじきの茹でた状態の数値を紹介する。
ステンレス釜で茹でたひじき100g中の栄養素(※4)
カロリーが低く、ミネラルやビタミンなどの栄養素を含む芽ひじきは、健康に寄与する食材といってよいだろう。
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結論
芽ひじきはひじきの葉の部分を指す。長ひじきと呼ばれる茎の部分と比べると、柔らかく繊細な味わいを特徴としている。そのサイズや食べやすさから、芽ひじきは煮物だけではなくサラダやごはんものなどの料理に使える食材である。ミネラルやビタミンも豊富に含む芽ひじき、離乳食としても活用してみてほしい。
(参考文献)