目次
1. アイゴは料理して食べられる?

アイゴは硬骨魚綱スズキ目アイゴ科に属し、25cm以上に成長する魚である、日本近海でも中部から西部で釣れることが多い。毒を持つともいわれるアイゴ、食用にすることは可能である。アイゴの特徴を見ていこう。
釣りでは外道だがアイゴは美味しい魚
アイゴは沖縄県では食用の魚として流通しているが、それ以外の地域では好まれることが少ない。太公望にとっては外道であり、アイゴを釣ってもそのまま海に戻すことも多い。実際のアイゴは上質な白身を持つ魚で、調理法も多い。決してまずい魚ではないのである。
アイゴは臭いという評価もある
食べれば美味しいアイゴがなぜ好まれないのか。その理由は、アイゴが持つ臭みにあるといわれている。アイゴの別名バリとはションベンという意味があり、それはアイゴの臭いに由来しているという説もある。とくに内臓部分はその臭いがきついため、食べる際にはそれを除去するための処理が必要となる。
2. おすすめのアイゴの料理方法

流通が少ないアイゴ、手に入った場合にはどんな食べ方をすればより美味しく食べられるのだろうか。上質な白身を持つアイゴは、さまざまな調理法に対応可能である。この項では、アイゴの美味しい食べ方について紹介する。
アイゴの煮付け
アイゴは煮付けにするとその臭みが軽減するといわれている。内臓を除去せずに煮付けにする沖縄県では、昆布と酒に塩を加えるだけというシンプルな調理法がよく知られている。四国では唐辛子と煮付けるところもある。臭みがとれた内臓の美味はやみつきになるという説もあり。
アイゴの塩焼き
魚料理の常道といえば塩焼きだが、アイゴの場合は一夜干しにすると臭み対策にもなり美味である。アイゴを釣ったら、まをおかずに頭部と内臓を廃棄して、2枚おろしにした身を立て塩にし一晩干す。こうすることで身がほどよく引き締まり、癖のない美味しさを堪能できる。
アイゴの刺身
アイゴは刺身にすると、鯛のような食感を味わうことができる。ただし、刺身にする場合には臭みをしっかりと取るための下処理が必須である。釣ったあとに締めたら、頭部と内臓はキレイに除いて、薄造りにするとよいだろう。臭いが気になる場合には、韓国風の酢味噌で食べるとお酒も進む。
アイゴの唐揚げ
白身魚の常で、アイゴは唐揚げやフライにしても美味しい。塩と胡椒でシンプルに味付けしたアイゴの身に唐揚げ粉をつけて揚げるだけである。醤油や生姜で臭い対策してもよい。フライにしても、アイゴの美味しさが中にギュッと凝縮してよいおかずとなる。
3. アイゴの料理の仕方・注意点

マイナーな魚ながら美味しく食べることができるアイゴ。しかしアイゴは、臭みのほかにも注意すべき点がある。アイゴを処理したり料理したりする際の注意点を見てみよう。
アイゴの毒針に注意する
剣呑なことにアイゴの尾びれと背びれには毒がある。触れると痛みが続くこともある毒であるため、アイゴの処理の第一は毒針を除くことから始める。手袋をし、キッチンバサミで尾びれと背びれを切り落としてしまおう。
釣ったらすぐに下処理する
アイゴの欠点である臭みの対策のためには、釣ってすぐに下処理することが重要である。アイゴを釣ったら血抜きをして、臭みの原因となる内臓ものぞいてしまうのがベターである。内臓を傷つけると、その臭いが骨に移ることもある。なるべく内臓を傷つけずに取り出す工夫をしてほしい。
鮮度を保つ
釣ってすぐに下処理をしたアイゴは、氷を入れたクーラーボックスに入れて持ち帰り、鮮度の保持に務めよう。海水で作った氷などを使用すると、よりよい状態で保存できる。
結論
釣り人の間でもあまり人気がないといわれるアイゴは、日本での流通が多くない魚である。その理由は、内臓の臭みやヒレの毒にあるといわれている。実際のアイゴは上質な白身を持つ魚で、処理さえきちんとすれば美味しく食べることができる。正しい処理とさまざまな調理法を用いて臭み対策をし、アイゴを美味しく食べてほしい。