- 表面に白い膜がはっている
- カビが生えている
- 具材が糸を引いている
- 酸っぱい匂いがする
- ※1:島根県「ウェルシュ菌による食中毒とは? https://www.pref.shimane.lg.jp/
1. 豚汁の保存方法
豚肉に大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、芋類など、さまざまな具材を炒めてから煮込み、味噌で味付けするのが豚汁の定番だ。そんな豚汁、そもそも保存がきく食品なのか?もしできるのであれば、どのような方法が適切なのだろう?ここでは冷蔵と冷凍に分けてその方法について解説していこう。
豚汁の保存の基本
本来、味噌汁や豚汁は、保存にはあまり適していない。これは時間経過によって味の劣化が顕著にあらわれるからだ。また具材が複数入っているので、なかには冷凍や冷蔵に向かない食材もある。美味しくいただきたいのであれば、大量に作って保存するというスタイルではなく、その都度簡単に作ることができるよう工夫する方がベターだといえよう。
冷蔵保存する方法
とはいえ、豚汁が残ってしまったという場合もあるだろう。その場合は、適切な方法で冷蔵保存するのがおすすめだ。ポイントは素早く冷やして、密閉容器に入れること。鍋を氷水などにあてて、冷やしたら、1食分ずつ密閉容器に小分けにして、冷蔵庫へ入れよう。
冷凍保存する方法
冷凍の場合は、冷凍に向かない食材を取り除く必要がある。こんにゃくや芋類、豆腐などを冷凍するのは、あまりおすすめしない。これらを取り除き、あとは冷蔵と同じく、素早く冷やして密閉容器に入れて冷凍庫へ。
2. 豚汁を保存できる期間
豚汁は本来、作りたてが旨い。しかし、余ってしまった場合は冷蔵または冷凍保存することもできる。ここではそれぞれの日持ちについて確認していこう。
豚汁の日持ち
冷蔵2日程度
冷凍2週間程度
豚汁の日持ちは、以上に記載の通り。この期間内で食べ切るのがベストだ。ただし、湿気の多い梅雨の時期や真夏はより注意が必要だ。また、きちんと冷えていない状態で冷蔵、冷凍するなど、適切な方法をとっていないと腐りやすいので気をつけたい。
3. 保存した豚汁が腐っている?
いくら保存期間内だとしても、豚汁が腐ることもある。その場合は、もちろん食べるのは危険である。ここで豚汁が腐っている場合の見分け方について記載していこう。
見た目や味
豚汁が腐っているときの目安となる見た目や匂いは以下のようだ。
豚汁に限らず、カレーやシチューなど長時間煮込む料理に起こりやすい食中毒がある。それがウェルシュ菌による食中毒だ。この菌はほかの菌と異なり、過酷な環境でも生き残る。100℃で5~6時間加熱しても死ぬことはなく、さらに空気を嫌う。大きな鍋で作りがちな豚汁をはじめとする煮込み料理は、煮込んでいる間に空気が押し出され、鍋内が空気のない状態になっていく。まさにウェルシュ菌の大好きな環境といえるのだ。ウェルシュ菌による食中毒を予防するには、なるべく残さず食べ切ることが最善だが、残ってしまった場合は、素早く冷やして冷蔵し、再加熱と撹拌をしっかりすることが求められる。(※1)
結論
豚汁は作った当日と翌日で食べ切るのがベストであるということをまずはしっかりと覚えておきたい。残ってしまった場合は、別の鍋や容器に移し、素早く冷やしてから、冷蔵、冷凍保存をすること。そしてなるべく早く食べ切ることをおすすめする。
(参考文献)