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緑のアイスバーグレタス

レタスがピンクに変色しても食べられる?原因や予防方法

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 藤井千晃(ふじいちあき)

鉛筆アイコン 2022年4月28日

レタスをしばらく置いておくと、ピンクに変色してしまうことがある。本記事では、レタスがピンク色になる原因や食べても差し支えないのか解説する。また、ピンクに変色したレタスの扱い方や、変色を防ぐ方法についても紹介する。

  

1. ピンクになったレタスは食べられる?

木製のまな板にアイスバーグレタス
食品が腐るとピンクに変色する場合もあるため、カビなども原因として疑われる。しかし、レタスがピンクに変色した場合は、違う理由であることが多いようだ。では、なぜレタスはピンクになるのだろうか。

ピンクになる理由はポリフェノールと空気

レタスに含まれるポリフェノールは、空気に触れるとポリフェノールオキシダーゼという酵素の働きにより酸化が促進される。その結果、褐変物質に変化する。(※1、2)
つまり、レタスがピンクになるのは、ポリフェノールが酸化することによる褐変現象ということだ。とくにカットされたレタスの切り口はポリフェノールが露出しやすいため、ピンク色になりやすい。
また、生育遅れによる老化症状であるピンクリブ(葉脈が赤い色になる)が原因のケースもある。

レタスはピンクになっても食べられる

レタスがピンクになるのは褐変が原因のため、食べても問題はない(※1)。ただし、褐変は空気に触れる時間が長引くほど起こりやすいため、鮮度は落ち始めているということになる。レタスを食べる前に、変色の具合やほかに異変がないかチェックすると安心だ。

傷んだレタスと変色の見分け方

食べても問題ないか見分けるには、下記のポイントをチェックするとよい。
  • 色:赤やピンクは食べられるが、茶色や黒は傷んでいる
  • におい:傷むと異臭がする
  • 質感:傷むとぬるぬるしてくる
レタスがピンク色に褐変しているだけなら問題ないが、上記のように異臭やぬめりが見られたり、カビが生えたりしている場合は、傷んでいるため廃棄しよう。

2. レタスがピンクに変色するのを防ぐ方法

水を入れたボウルで洗う新鮮な緑のレタス
レタスがピンク色に褐変していても食べられるが、見栄えは劣る。切り口などはとくに変色しやすく、気になる場合もあるだろう。褐変する前になるべく早く食べるのがベストだが、下記の方法でも変色を予防することができる。

酢水で洗う

酢を加えた水でレタスを洗うか、切ったレタスを酢水に浸しておく。酢の効果により、褐変の原因となる酵素の働きを抑制することができる(※1)。

手でちぎる

金属製の包丁でレタスを切ると、金属に触れた断面が酸化しやすくなる(※1)。そのため、包丁ではなく手でちぎることも酸化防止に効果的だ。また、金属以外の素材で作られたレタス専用のナイフも販売されている。そのような道具を利用するのも一つの方法だ。

繊維に沿って切る

レタスの繊維を分断するように切ると、細胞が壊れポリフェノールが露出しやすくなってしまう。そこで、細胞をなるべく壊さないよう、繊維に沿う切り方を心がけるとよい。

50度のお湯で洗う

レタスを50度のお湯に浸しながら、10~20秒ほど洗ってザルなどにあげる。「50度洗い」(※3)と呼ばれる方法で、野菜の鮮度を維持する効果があるといわれる。50度という熱によるショックから耐熱タンパクが生成され、レタスの細胞が守られるとも考えられている。(※3)

丸ごとレタスの場合

レタスは、芯の部分に生長点があり褐変も進みやすい。そこで、生長点の働きを止めるために、芯に下処理を行っておくとよい。芯に爪楊枝を2~3本刺し込む方法が簡単だ。ほかにも、芯をくり抜きキッチンペーパーを詰める方法や、芯の切り口に水溶き小麦粉を塗る方法などがある。(※4)
そのうえで、酸化を防ぐためにポリ袋やラップでレタスを包んで保存するとよいだろう。

3. ピンクに変色したレタスを戻す方法はある?

レタス シズル感
レタスが褐変によりピンクに変色した場合、残念ながら元に戻すことはできない。一度変色した部分は元の色には戻らないため、そのまま食べるか、気になる場合は褐変した部分を取り除いて食べるしかない。元に戻す方法はないが、変色した部分が気にならないよう、調理で工夫することはできる。

4. ピンクになったレタスのおすすめの食べ方

スープ
褐変したレタスは食べても問題がないが(※1)、サラダなどにするとピンク色が目立ってしまい、見た目が気になるかもしれない。そこで、ピンクに変色したレタスは下記のような食べ方がおすすめだ。
  • スープ:汁物にすることで、レタスが透き通りピンク色が目立たなくなる
  • チャーハン:さまざまな具材と合わせるため、レタスの色が気にならない
  • 肉とレタス炒め:醤油やオイスターソースなどで調味すると色が目立たない

5. 変色ではなくピンク色のレタスもある

ロロロッソレタス
一般的なレタスは白?黄緑色をしているが、元からピンク色のレタスも存在する。いずれも褐変による変色ではなく美しいピンク色が特徴の野菜で、サラダの彩りにも使える。代表的なものを紹介しよう。

ピンクロースター

シルクレタスやロロロッサなどの別名をもつ、サニーレタスの一種だ。葉先が鮮やかな濃いピンク色で、細かいちぢれがある。全体的に小ぶりなサイズで柔らかく、クセがない。

ラディッキオ・ラ・ローザ・デル・ヴェネト

イタリア・ヴェネト州の特産品で、イタリアやアメリカなどで栽培されるチコリーの一種だ。短期間土に植えたのち秋に収穫し、日陰に移植するという特殊な栽培方法により、ピンク色になるそうだ。

結論

元々ピンク色のレタスもあるが、一般的なレタスがピンクになるのは褐変が原因の場合がほとんどである。食べても問題はないが、見た目が気になる場合は調理を工夫しレタスの色味が目立たないようにするとよい。褐変を元に戻すことはできないため、酸化しないうちに早めに食べるか、酸化を防ぐ方法を実践することをおすすめする。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2022年4月28日

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