目次
- 油漬け 279kcal(※1)
- 油漬けライト 265kcal(※2)
- 水煮 96kcal(※3)
- 水煮ライト 70kcal(※4)
- 味付け 134kcal(※5)
- DHA 370mg
- EPA 77mg
- DHA 120mg
- EPA 27mg
- ※1〜※5※7.文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※6.厚生労働省「不飽和脂肪酸」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
- ※8.麻布大学 生命・環境科学部 海洋素材機能解析研究室「市販ツナ缶は有用な n-3 系脂肪酸源にはならない」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln/26/2/26_217/_pdf/-char/ja
1. ツナ缶の種類とカロリーの量

一口にツナ缶といっても、陳列されている商品の種類は多い。ツナ缶に加工されるマグロはどのような種類を使用するのだろうか。それぞれの種類、そしてカロリーを見てみよう。
ツナ缶の種類
ツナ缶に加工されるマグロの種類は、キハダ、ビンナガが代表格である。また、カツオも使用されることが多い。ビンナガマグロは、身が白く柔らかいため生食に向かず、加工品向きのマグロとされている。ツナ缶といえば思い浮かぶのがシーチキンである。シーチキンにも、身の形状を崩さないソリッドタイプ、少しだけほぐしたチャンクタイプ、またフレーク状にした商品がある。ツナ缶は油漬けが基本であるが、近年の健康志向を反映して、ライトタイプやノンオイルの水煮タイプも増えている。
カロリーの量
ツナ缶の選択に迷ったら、カロリー量を参考にするのもひとつの手である。それぞれのタイプのツナ缶のカロリーを紹介する。参考にしたのはフレークタイプのツナ缶100gあたりのカロリー量である。
油漬けと水煮タイプでは、カロリー量に大きな差があることがわかる。ダイエットをする際にはぜひ頭に留めておきたい相違である。
2. ツナ缶のカロリーを減らす方法

食べやすく調理にも使いやすいツナ缶。栄養を見ても、タンパク質やミネラルなど有益な要素を多く含んでいる。(※1)こうした栄養を摂取しつつ、ツナ缶のカロリーを軽減させる方法はあるのだろうか。いくつかの方法を紹介する。
カロリーを低くするには
ツナ缶のカロリーを減らすのならば、まずは水煮タイプを選ぶのが得策である。上述したように、油漬けと水煮の間にはかなり大きなカロリー量の差異がある。水煮タイプを選ぶだけで、簡単にカロリーの軽減は可能となる。油漬けのタイプの場合は、油をしっかり切って使うとよいだろう。また、過剰摂取に気をつけたり、マヨネーズなどの調味料を加えすぎないこともカロリーを抑えるためのコツである。ダイエット向きのタイプを選択したり、調理方法に工夫をして、ツナ缶のカロリーを減らしてみてほしい。
3. ツナ缶にもDHAやEPAは含まれてる?

とくにヘルシー志向ではない人でも、DHAやEPAという言葉は頻繁に耳にしていることだろう。これは不飽和脂肪酸と呼ばれる油脂成分であり、動脈硬化の予防やコレステロール値の低下に寄与するとされている栄養である。(※6)魚に多く含まれているこれらの栄養は、ツナ缶からも摂取できるのだろうか。
種類によって違う
文部省の食品成分データベースを参考に、ツナ缶と生のマグロのDHAとEPAの量を比べてみよう。
ツナ缶(※1)
生のマグロ(※7)
この数値だけ見ると、加工されたツナ缶のほうが不飽和脂肪酸量に恵まれているように見える。しかし、2017年に発表された麻布大学の研究によると、この数字が一概にツナ缶のすべてを網羅しているとはいえないという。原料となるマグロの種類、使用する油のタイプ、加工法によっては、それぞれのツナ缶が有するDHA量とEPA量はばらつきがあることが報告されている。(※8)また、カロリーを考慮しツナを食べる量を減らすと、当然摂取できるDHAやEPAの量も減る。ツナ缶に記載されている栄養成分の表示だけではわかりにくい点があることも、消費者として覚えておくとよいかもしれない。
結論
子どもも喜んで食べるツナ缶は、原料や加工法によってさまざまな種類がある。また種類によってカロリー量に差があるのだ。ダイエットやカロリー制限に興味がある人は、水煮のツナ缶を選ぶと簡単にカロリーオフができる。ツナ缶は、タンパク質や不飽和脂肪酸など有効な栄養素も多く含んでいる。ただし、使われる油や加工方法によってはそのメリットを生かせないタイプもあることを覚えておこう。
(参考文献)