- カロリー 70kcal
- 脂質 1g
- 糖質 11g
- ※1.Sunkist Growers, Inc「Minneola Tangelos」 https://www.sunkist.com/nutrition/minneola-tangelos/
- ※2.地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所「ビタミンCが足りないと老化が進む!?」 https://www.tmghig.jp/research/topics/201606/
- ※3.小学館日本大百科全書「葉酸」 https://kotobank.jp/dictionary/nipponica/
- ※4.厚生労働省「食物繊維の必要性と健康」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
1. ミネオラとはどんなオレンジ?
ミネオラという柑橘類は原産国のアメリカから輸入されることが多く、サンキスト・ミネオラと呼ばれることもある。まずはミネオラとはどのようなフルーツであるのかを紹介する。
タンジェロ系オレンジの一種
ミネオラは、ミネオラ・タンジェロと称されることでも明らかなように、タンジェロ系のオレンジである。タンジェロとは、みかん類(tangerine)、グレープフルーツ(pomelo)、ブンタン類(pummelo)の交雑によって生まれたフルーツの種類である。それぞれの英名から文字をとりタンジェロ(tangelo)と呼ばれるようになった。そのタンジェロの1種であるミネオラは、1931年にフロリダ州ミネオラで誕生したことからこの名がある。アメリカでは全土のスーパーでよく見かけるフルーツとして、安定した人気を誇っている。
ミネオラの特徴
ミネオラのサイズは、日本で人気のデコポンをひと回りほど小ぶりにした感じである。ミネオラには種がないため食べやすく、芳醇な甘さとピリッとした酸っぱい味わいを特徴としている。みかんとグレープフルーツの味わいがミックスされていることを感じるオレンジといえるかもしれない。
ミネオラの旬や産地
ミネオラは和歌山県でごく少量生産されているものの、大半はアメリカからの輸入ものである。カリフォルニア産が多いミネオラは、2月の終わりから5月頃が旬とされている。3~4月の時期、とくに美味しくなるのである。
2. ミネオラの食べ方
国産のオレンジと違って手にする機会が多くないミネオラ。ミネオラを美味しく食べるにはどんな方法があるのだろうか。生食から調理して使う方法まで、ミネオラの美味しい食べ方を紹介する。
ミネオラは手でむいて食べられる
ミネオラは皮が厚めのオレンジであるが、むき方は簡単である。比較的容易に手でむいて食べることができるからである。果肉を包む皮も薄く、食べることが可能である。甘みと酸味のバランスがよいミネオラは、生食で十分に美味しく気軽に食べられるのである。
ナイフでカットして食べる
ミネオラの皮が固く手でむきにくい場合は、ナイフでカットすると食べやすい。縦に数等分に切ると、ナイフでも皮がむきやすくなる。果汁が豊富なミネオラは、ナイフを使ったほうが手もべとべとしないで食べることができるだろう。
スイーツに加工する
ミネオラは生食以外にもさまざまな楽しみ方ができる。ジュースにして飲めば、まさに果汁100%の美味しさを堪能できる。その果汁を使用してゼリーにしたり、パウンドケーキなどのフレーバーに使用するのもおすすめだ。タルトにトッピングしても、美しいオレンジ色が映えるだろう。気軽に楽しみたい場合は、ヨーグルトに混ぜて甘酸っぱさを味わえる。そのほか、アメリカでは肉料理のソースに用いることも多いようだ。
3. ミネオラのカロリーや栄養
みずみずしさが魅力のミネオラは、どのくらいのカロリーを有しているのだろうか。また、含まれる栄養や、その摂取から期待される効果について見てみよう。
ミネオラ1個(109g)(※1)
・ビタミンC
ミネオラには柑橘類の例にもれずビタミンCが多く含まれている。ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠であり、皮膚や血管、骨の強度を維持するための一助となっている。体内の重要な臓器の健康に必須のビタミンCは、不足すると老化に拍車がかかるという研究もある。(※2)
・葉酸
葉酸はビタミンB群のひとつである。葉酸はDNAの合成に重要な役割を果たす栄養であり、不足すると貧血などを引き起こす可能性もある。とくに妊婦にはその積極的な摂取が推奨されている。(※3)
・食物繊維
1個のミネオラにはおよそ2gの食物繊維が含まれている。食物繊維は大腸まで到達する栄養素のひとつである。このため、便通をよくし腸内の環境を調整する働きを担っている。近年の日本人には不足しがちな栄養であるため、意識して摂取する必要があるとされている。(※4)
4. ミネオラの選び方と保存方法
アメリカ産の甘酸っぱさが魅力のミネオラ。購入する際にはどんな点に注意すればよいのだろうか。まず注目すべき点は皮の色と張りである。濃いオレンジ色が艶やかであることが望ましい。水分がたっぷり入っていることを確かめるには、手に持ってより重量があることが条件となる。またへたの部分が枯れている場合は鮮度が低い場合もあるので注意が必要である。こうして美味しいミネオラを入手したら、正しい保存方法で美味しさを維持したい。ミネオラは風通しがよく、高温にならない場所に保管するのが基本である。気温が高くなる夏季は、野菜室に入れておくとよいだろう。野菜室に入れる場合は乾燥しないよう、袋に入れるのがベターである。
結論
ミネオラは、アメリカ生まれのオレンジである。いくつかの柑橘類の交配種であるタンジェロ系に属している。デコポンのような形状、ほどよい大きさ、メリハリのある甘酸っぱさなど、食べやすいオレンジといえるだろう。日本で見かけるミネオラはほぼ輸入ものである。柑橘類の例にもれず豊富な栄養を含むミネオラ、生食やスイーツで豊かな味わいを楽しんでみてほしい。
(参考文献)