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ブリ

ツバスは出世魚!味の特徴や旬の時期・美味しい食べ方とは

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2022年5月 6日

海に囲まれた日本の食文化は、魚を欠いては語れない。ツバスという名の魚を知っている人は、関西に多いかもしれない。ツバスは出世魚のひとつであり成長過程で名前を変えるほか、地域によっても異なる呼称がある。本記事ではツバスという魚について、料理法も含めて詳しく説明する。

  

1. ツバスとは出世魚ブリの別名

ぶり
ツバスとは硬骨魚綱スズキ目アジ科の魚であり、ブリの別称である。ブリは成長過程で名前を変える出世魚のひとつである。15cm以下の小さい状態において、ツバスやモジャコなどと呼ばれるのである。ツバスは通常はカタカナで表記され、漢字は存在しない。関西の食文化に深く根付いているツバスは、地方によって別の呼び方もされる。

ツバスは関西でも名称

関東や中部ではワカシやワカナゴと呼ばれる小さなブリは、関西、山陰地方でツバスという呼称が定着している。関西地方では、ツバスやブリは正月の食材としてとくに愛されている。生活史や習慣と深い関連のあるこうした呼称、ブリは以下のように変化する。正確な大きさや地域差は、事典や資料によっても多少異なる。
  • 稚魚 モジャコ
  • 10~15cm ツバス(関西)、ツバエソ(富山)、ワカシ(関東)、ワカナゴ(静岡)
  • 20cm前後 ワカナ
  • 20~30cm フクラギ(富山・石川)
  • 40cm前後 イナダ(静岡)、ワラサ(関東)、ハマチ、メジロ(関西)、ガンド(富山・石川)
  • 60cm以上 ブリ、オオブリ、オオイナ
呼称が多様なツバスであるが、これはすなわち日本の食文化と古い関連がある証拠でもある。古文書では、500年以上も前の室町時代に魬 (はまち) という名で登場している。

ツバスの特徴や味

ハマチやブリの小型版といってもよいツバス。実はツバスとハマチの違いは明確である。ハマチの多くが養殖ものであるのに対し、ツバスは天然物が大半である。養殖物は、ハマチと呼ばれる大きさになるまで出荷されないため、必然的にツバスは天然物となる。ツバスは自然の波に洗われているだけに、ハマチ特有のまったりとした脂分がなく、あっさりとした美味が楽しめる。天然物特有の上質感が、ツバスの最大の特徴といえる。照り焼きや漬け丼にしても、しつこさがないのがありがたい。

ツバスの旬

俗に寒ブリは美味しいといわれるが、ツバスも同様である。秋から冬にかけて美味しくなるツバスは、釣り人たちの憧憬の的でもある。天然物のツバスの美味しさを、刺身で楽しむ人は多い。しゃぶしゃぶや煮付けにしても、冬の食卓にぴったりのおかずやつまみとなる。

2. ツバスはどう料理する?美味しい食べ方

ぶりの照り焼き
ハマチやブリを食べ慣れている人も、ツバスの料理法には疎い場合も多い。天然物の美味を引き出すために、ツバスはどんなふうに料理するのがよいのか。調理時の注意も含めて、ツバスの美味しい食べ方を紹介する。

ツバスの刺身

天然物のツバスは刺身で食べることを好む人が多い。脂のノリはハマチやブリに劣るため、ツバスの刺身はまずいという意見もある。しかし、回遊魚として引き締まった身を持つツバスの刺身の美味しさは格別である。脂分が足りない場合には、カルパッチョなどで食べるのもオツである。ただし、ツバスを刺身で食べる場合には、注意点もある。農林水産省によれば、ツバスをはじめとするブリ属の魚にアニサキスの寄生虫が存在することがあるという。(※1)アニサキスによる中毒は、激しい腹痛や嘔吐を引き起こす可能性もある。(※2)ツバスを刺身で食べる際には新鮮であることを確認し、一度冷凍処理をする(-20℃で24時間以上冷凍)とよいだろう。また、アニサキスは内臓に寄生することが多いため(※1)、ツバスの内臓を食べないようにしよう。

ツバスの漬け

脂っこさがないツバスは、漬けにするとほどよいまろやかさが生まれる。醤油や酒、みりんやワサビで漬けにして、白飯とともに漬け丼にするという手もある。アボカドやカイワレ大根を加えれば、彩りも美しい一品となる。

ツバスの煮付け

ブリは大根と煮付ける料理がよく知られているが、ツバスも煮付けにすると美味しい。この場合には、ツバスをさばいた後に霜降りという作業で臭みを除去できる。下処理したツバスは湯につけてしばらく置き、冷やして血合いなどを取り除いてから煮付けるのである。みりんや生姜、梅干しを使ってじっくりと煮ると、おふくろの味を彷彿とさせるツバスの煮付けが完成する。

ツバスの塩焼き

ツバスをシンプルに塩焼きにする場合には、ゆずやレモンなどの柑橘類でアクセントをつけると洗練された味わいになる。脂が少ないツバスは、大根おろしとともに食べるとまろやかさが加わり、食味がよくなる。調理前に塩をふって数分おくと、仕上がりがよい。

ツバスの照り焼き

フライパンひとつで手軽にできるツバスの料理、それが照り焼きである。塩をふって水分をぬいたツバスをフライパンで焼き、ほどよく火が通った頃合いを見て醤油やみりん、酒などを混ぜた調味液をフライパンに投入する。スプーンを使って調味液をツバスの身にかけながら煮詰めればできあがり。

3. ツバスの捌き方

魚をさばく様子
魚の大きさとしては小ぶりのツバスは、家庭でもさばきやすい魚のひとつである。まな板の上にツバスをのせて、まず包丁を使ってうろこをキレイに落とす。エラを切り落とし、内臓も取り出す。新鮮なツバスが手に入ったら、ぜひ下処理からトライしてみてほしい。流水で全体をキレイにしながら、中骨のあたりにある血合いを除去する。これが基本のツバスのさばき方である。状況に応じて、頭を落としたり3枚におろして調理に使用することになる。新鮮なツバスが手に入ったら、ぜひ自宅での下処理にトライしてみてほしい。

結論

ツバスは関西でよく耳にする魚の名前である。出世魚のひとつであるツバスはブリの別称であり、20cm以下の成長段階にあるものをツバスと呼ぶことが多い。日本で古くから食べられてきたブリは、大きさや地方によって呼称が多いのも特徴である。ツバスは天然物が多く、脂分が少ないとはいえ独特の美味を有している。刺身や照り焼きなど調理法も多い。アニサキスなどの寄生虫には十分注意し、新鮮なツバスを自宅で楽しんでほしい。
(参考文献)
  • 更新日:

    2022年5月 6日

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