目次
- 整腸作用・便秘解消作用
- 満腹感が得られるため、お腹の持ちがよくなる
- 脂肪の燃焼
- アンチエイジング・美肌効果
- (※1)日本豆腐協会│豆腐と健康 http://tofu-as.com/health/01effect/02.html
- (※2)(※3)厚生労働省e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- (※4)アクネクリニック|豆乳でニキビを治す https://www.nikibic.net/lab/treatment/self/soymilk/
- (※5)エンパワーヘルスケア株式会社|月経の仕組みと不順「エストロゲン」の役割~婦人科スポーツドクター高尾美穂が答える!【連載】第3回 https://kenko-pita.com/miho-takao-vol-3-special-column
- (※6)〜(※9)食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/
1. おからを食べ過ぎるとどうなる?

おから(※1)とは、大豆から豆腐を作るときに必要な豆乳を絞るとできる搾りカスのことだ。低カロリーで食物繊維などが含まれている食材ではあるが、おからを食べ過ぎると以下のような悪影響を及ぼすといわれている。
腹痛や便秘・下痢になる
おからには、食物繊維が含まれているため、腸内環境を改善したい方には有効な食材だ。しかし、おからを食べ過ぎると下痢になる可能性がある。また、おからの食物繊維(※2)は胃や腸で水分を吸収し膨らむ不溶性食物繊維であるため、便が硬くなるケースも。おからを食べ過ぎることで、便秘につながることもあるのだ。おからが腸内の水分を吸収することでお腹が張り、苦しいと感じたり、腹痛を起こしたりといったケースも少なくない。
胃痛や気持ち悪くなる
おからは、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむ特性がある。そのため、おからを食べ過ぎると胃痛を起こしたり、おからを食べ過ぎて吐き気を感じたりなど気分が悪くなることもあるのだ。おからは低カロリーで栄養があるからと食べ過ぎないよう注意していただきたい。
生理に影響が出る
おからなどの大豆製品には、コラーゲン(※3)の生成や肌質の改善に効果が期待されるイソフラボン(※4)が含まれている。イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲン(※5)に類似した構造のため、おからを食べ過ぎると、女性ホルモンのバランスが崩れ、生理不順につながる恐れもあるのだ。
太る
糖質を抑えたいときに適しているとされるおからだが、実は意外とカロリーが高めだ。木綿豆腐(※6)100gあたりのカロリーは73kcal、絹ごし豆腐(※7)は100gあたり56kcal。一方、生おから(※8)は100gあたり88kcalと、同じ大豆製品とカロリーを比較した場合、おからのほうが高い。また、おから料理の代表格である卯の花には砂糖や油、醤油などが使用され、味付けが濃いため、食べ過ぎは体重が増える原因の1つになるともいわれている。
おならが臭くなる
おからを食べ過ぎると、便秘や下痢が続き、腸の動きが悪くなることもある。腸の動きが鈍ると排出物が滞り、さまざまな症状が出てくるのだ。おからを食べ過ぎると、おならが臭くなるのも、こうした影響の1つといえよう。
2. おからパウダーは食べ過ぎになりやすい

おからパウダーとは、おからを乾燥させた粉のことだ。おからパウダーには、食物繊維(※2)により腸内環境を整えるなどのメリットがある。また、糖質が少ないため、ダイエット向きともいわれているのだ。
しかし、おからパウダーを食べ過ぎると腹部が異常に膨らみ、激痛をともなうことがある。それは、おからパウダーの水分を吸収すると4~5倍に膨らむ性質によるものだ。小さじ1杯ほどをハンバーグに混ぜれば、ひき肉の量が少なくても満腹感を得られやすいが、ケーキなどに小麦粉の代わりとして使うと大量に摂取するリスクがある。不溶性食物繊維の多いおからパウダーは、食べ過ぎると胃液を吸収して、お腹がさらに膨れる危険性をもつ。おからパウダーは摂取しやすい粉状だからこそ、食べ過ぎには注意したい。
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3. 200gは多い?食べ過ぎにならないおからの適量

おからを食べ過ぎるとさまざまな悪影響があることをご理解いただいたところで、ここからは、おからの適量を見ていきたい。
生おからの摂取量の目安
生おからの1日の摂取量は50gを目安にするのがよいといわれている。200gの場合、おからを食べ過ぎているため、半分以下に抑えるのが理想的だ。1日50g程度であれば、おからの食べ過ぎとはならないため、身体への悪影響は低いと考えられる。しかしながら、1人ひとり体質や感受性は異なるため、おからを食べたあとの自分の体調をよく観察することは重要だ。
おからパウダーの摂取量の目安
成人男性の1日あたりの食物繊維の目標量は21gとされている。おからパウダー(※9)に含まれる食物繊維は100gあたり43.6gのため、大さじ2~3杯程度(30~40g)がよい。また、料理などでおからパウダーを使用するときは、液体であれば150ccに対して小さじ1ほどがよいとされている。おからの食べ過ぎを防ぐためにも、適量のおからパウダーをごはんやヨーグルト、スムージーなどに加えて食べるのがよいだろう。
4. 食べ過ぎずに適量摂取したおからの効果

おからを食べ過ぎることなく適量を摂取した場合、栄養が摂取できる以外にも以下のような効果が期待できる。
手軽に取り入れられる食材だからこそ、おからを食べ過ぎてしまいがちだが、しっかりと適量を摂取することで上記のようなメリットが期待できるのだ。書籍やネットでも、おからの食べ過ぎにならないレシピがあるため、ぜひ参考にしたいところである。
結論
低カロリーでありながら食物繊維が豊富なおからは、食べ過ぎることで身体に悪影響をもたらすこともある。しかし、適切な量と頻度を心がければ、おからを食べることはダイエットなどにもつながるのだ。おからを上手に取り入れて、健康的な毎日を過ごしてみてはいかがだろうか。
(参考文献)