目次
- ※1※2出典:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※3※5出典:公益財団法人 長寿科学振興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
- ※4出典:医療法人社団 麻布医院「β?カロテン」 https://www.azabu-iin.com/expedia/76002.html
- ※6※10出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所 https://www.orthomolecular.jp/
- ※7出典:一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会「キャベジン」 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ka/kyabejin/
- ※8出典:東北農政局「キャベツ」 https://www.maff.go.jp/tohoku/monosiritai/syokutaku/kyabetu.html
- ※9出典:公益財団法人 日本缶詰びん詰レトルト食品協会「知っていますか?缶詰・びん詰・レトルト食品の魅力(12月)」 https://www.jca-can.or.jp/useful/column/183
1. キャベツの栄養素

サラダや回鍋肉、焼きそば、お好み焼き、スープ、野菜炒めなど、いろいろな調理法で味わえるキャベツにはどのような栄養素が含まれているのだろうか。
100gあたりの栄養素
キャベツ100gあたりの生と加熱したときの栄養素をピックアップして紹介しよう。
生のキャベツ100gあたりに含まれる栄養素(※1)
タンパク質:1.3g
炭水化物:5.2g
カリウム:200mg
カルシウム:43mg
葉酸:78μg
食物繊維:1.8g
糖質:3.4g
加熱したキャベツ100gあたりに含まれる栄養素(※2)
タンパク質:0.9g
炭水化物:4.6g
カリウム:92mg
カルシウム:40mg
葉酸:48μg
食物繊維:2.0g
糖質:2.6g
加熱するとほとんどの栄養素の含有量が減るが、食物繊維は増えることがわかるだろう。
2. キャベツの栄養と効果効能

ここではキャベツの栄養素と食べることで期待できる効果効能を紹介しよう。
カロテン
キャベツに含まれる栄養素のひとつがカロテンだ(※1、2)。カロテンにはβ(ベータ)型をはじめα(アルファ)型や、γ(ガンマ)型などがある(※3)。キャベツに含まれるβ-カロテンは強い抗酸化作用があり、活性酸素を除去して老化や動脈効果、発ガンを予防する。また体内でビタミンAに変換されて免役バリアを正常な状態に保つ働きがあり、免疫力を高める(※1、2、4)。
葉酸
キャベツに含まれる葉酸はビタミンB12と一緒に赤血球の生産をサポートするビタミンだ。代謝にも関与しているため、DNAやRNAのような核酸、タンパク質の生合成を促して細胞の生産、再生を助ける。身体の発育に重要なビタミンといえるだろう。また細胞の分裂と成熟を大きく左右するので、とくに胎児にとって重要な栄養成分である。妊婦が十分に摂取すると、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らせる(※1、2、5)。
ビタミンC
キャベツに含まれるビタミンCはコラーゲンを作ったり、免疫力を高めたり酸素の働きを強めたり、メラニン色素をストップする効果が期待できる。逆に不足するとシワができやすく、ストレスに弱くなり、肝臓の解毒作用が低下し、毛細血管がやぶれやすくなる(※1、2、6)。
ビタミンU
別名キャベジンと呼ばれるビタミンUはキャベツから発見された栄養素だ。人間の身体で大切な働きをしている胃腸を強くする効果が期待できる。とくに胃潰瘍と十二指腸潰瘍の予防に効果的である。また、胃酸により傷ついた粘膜細胞を健康に保ったり、アレルギー症状を緩和したり、美容と健康をサポートしてくれる(※1、2、7、8)。
3. キャベツの栄養をしっかりと摂る食べ方

最後にキャベツの栄養素をしっかりと摂る食べ方を紹介しよう。
食べ方のポイント
水や加熱に注意
キャベツに含まれるビタミンCは水に溶けやすく、酸化しやすい栄養素だ(※1、2、9)。また先述したように加熱すると減る成分がある。食べ方のポイントは水や加熱に注意することだ。キャベツを茹でて調理するときは、茹で汁ごとスープで飲むと溶け出した栄養素を逃さずに摂取できるだろう。
油と一緒に食べる
キャベツに含まれるビタミンKは食べ物の中に油で溶けて存在する。食後は身体の中で加工されて、小腸の上の方で吸収される。吸収されるとほかの脂溶性ビタミンとともにタンパク質のボールであるキロミクロンに取り込まれて、リンパ管を経由して血液にのり、全身に運ばれる。さらに先述したようにビタミンKは油に溶けるため、吸収率は一緒に食べる食材の油の量により大きく異なる。健康な大人の吸収率は高いときで70~80%、低いときで10~20%だ。ビタミンKを摂取するときは、運んでくれるタンパク質をしっかりと食べ、油と一緒に摂ること(※1、2、10)。
結論
キャベツに含まれる栄養素と摂取することで期待できる効能効果、栄養をしっかりと摂る食べ方を紹介した。これまでとくに栄養を気にせず食べていたという人もいるだろう。これから調理して食べるときは、水や加熱に注意して、油と一緒に摂取するようにしよう。
(参考文献)