目次
- ※1※9出典:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※2〜※4※7※8出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所 https://www.orthomolecular.jp/
- ※5出典:一般社団法人 FLAネットワーク協会 食生活アドバイザー「「海のフォアグラ」ってな~んだ?」 http://www.flanet.jp/column/201901.html
- ※6出典:特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「あんこう ~四季を感じる食~」 https://www.japa.org/tips/kkj_0602/
- ※10出典:公益財団法人 痛風・尿酸財団「食品中プリン体含量(mg/100g)」 https://www.tufu.or.jp/pdf/purine_food.pdf
- ※11出典:公益社団法人 千葉県栄養士会「痛風の予防と食事」 https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/preventive/tuuhuu/
- ※12出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html
1. アンコウの栄養素と効能

刺身で食べることの少ない魚のアンコウだが、どんな栄養が含まれているのだろうか。
ナイアシン
アンコウに含まれる栄養のひとつが、ナイアシンだ(※1)ナイアシンは熱に強く、調理過程であまり失われることはない。期待できる健康効果は、エネルギーを作ったり、脂質や糖質を分解したり、皮膚と粘膜の炎症を防いだり神経症状を防ぐことだ(※2)。
ビタミンB12
アンコウにはビタミン12が含まれており、葉酸と一緒に摂取するとたんぱく質の代謝や核酸の合成に関与し、脳の発育を助ける働きがある。逆に不足すると集中力の低下や食欲不振、下痢、便秘、異常興奮といった症状がおきやすい(※1、3)。
タンパク質
アンコウに含まれるタンパク質は抗体やインターフェロン、血液、血管、ホルモン、骨、歯、筋肉などを作る働きがある。不足すると代謝が悪くなり、皮膚の美しさや髪のしなやかさがなくなる(※1、4)
コラーゲン
アンコウの皮にはコラーゲンが含まれている(※5)。摂取すると期待できる効果は弾力性があるので、肌にハリと弾力をもたらす。また関節痛を緩和したり骨を丈夫にしたり、血管をしなやかさを保つ(※6)。
2. アンコウの栄養素と効果:肝

あん肝と呼ぶアンコウの肝には、どのような栄養が含まれているのだろうか。
EPAやDHA
アンコウの肝に含まれている栄養のひとつがDHAやEPAだ。この栄養成分はコレステロール値を下げるので、血栓予防に効果的だ(※6)。
ビタミンD
アンコウの肝に含まれているビタミンDは骨の健康を保つ働きがある。最近では免疫力アップや、ガン・糖尿病・妊娠しやすい身体作り・自閉症に有効かもしれないといった報告があるという(※2、7)。
ビタミンA
ビタミンAもアンコウの肝に含まれる栄養のひとつだ(※2)。摂取すると粘膜を守り、骨と皮膚の作りかえに役立ち、視力のもとになり、肝臓機能の正常化に働きかける(※8)。
3. アンコウ100gの栄養価とカロリー

ここではアンコウ100gあたりの栄養価とカロリーを紹介しよう。
アンコウの身の栄養価とカロリー
アンコウ100gあたりに含まれる栄養価と量(※1)
タンパク質:13.0g
ナトリウム:130mg
カリウム:210mg
カルシウム:8mg
マグネシウム:19mg
リン:140mg
糖質:0.3g
アンコウ100gあたりのカロリー(※1)
カロリー:54kcal
アンコウの肝の栄養価とカロリー
アンコウの肝100gあたりに含まれる栄養価と量(※9)
タンパク質:10.0g
ナトリウム:110mg
カリウム:220mg
カルシウム:6mg
マグネシウム:9mg
リン:140mg
糖質:2.2g
アンコウの肝100gあたりのカロリー(※9)
カロリー:401kcal
アンコウ全体のカロリーに比べて肝のカロリーがかなり高いことがわかるだろう。
4. アンコウの栄養の注意点

アンコウには100gあたりで70.0mgのプリン体が含まれている(※10)。プリン体を多く含む食品を食べ過ぎると高尿酸血症の原因になる可能性があるため、食べ過ぎには注意が必要だ(※11)。またアンコウに含まれるビタミンAは過剰摂取すると、健康障害が起こる可能性がある。症状としては頭痛をはじめ、急性の過剰症として脳脊髄液圧の上昇がある。さらに慢性的な過剰症として頭蓋内圧亢進症や皮膚のはげ落ちがある。ほかに口唇炎・脱毛症・食欲不振・筋肉痛といった症状がみられることがある(※1、12)。
5. アンコウの栄養が摂れるおすすめ料理

最後にあんこうのおすすめの食べ方を紹介しよう。鍋で食べることの多いアンコウだが、ほかに美味しい食べ方はあるのだろうか。
アンコウの味噌汁
アンコウのおすすめ料理のひとつが、アラを使う味噌汁だ。アンコウの旨みたっぷりで美味しく、七味唐辛子で味変するのもおすすめ。
アンコウのから揚げ
アンコウのから揚げもおすすめの料理のひとつだ。めんつゆで味付けすると調理が簡単で、おいしくできるのが嬉しいポイント。食べると身がふっくらで美味しい。
アンコウのコッペパン
から揚げにしたアンコウのアレンジレシピが、コッペパンだ。大人はもちろん、子供も美味しく味わえるのが特徴のひとつ。
結論
アンコウに含まれる栄養や摂取することで期待できる効果、カロリー、鍋以外で食べるのにおすすめの料理を紹介した。高価なイメージがあり、あまり食べる機会はないかもしれないが、手に入ったときは味噌汁や、から揚げ、コッペパンで味わってみてはいかがだろうか。
(参考文献)