- 1. キハダマグロとはどんな魚?
- 2. キハダマグロのおすすめの食べ方
- 3. キハダマグロの釣り方
- 4. キハダマグロ釣りの釣果の捌き方
- 5. キハダマグロのカロリーや栄養
- 6. キハダマグロの水銀の危険性
- 7.
- エネルギー:102kcal
- タンパク質:24.3g
- 脂質:1.0g
- 炭水化物:Tr
- ミネラル
- ナトリウム:43mg
- カリウム:450mg
- カルシウム:5mg
- マグネシウム:37mg
- リン:290mg
- 鉄:2.0g
- 亜鉛:0.5mg
- 銅:0.06mg
- マンガン:0.01mg
- ヨウ素:14μg
- セレン:74μg
- ビタミンA:2μg
- ビタミンD:6.0μg
- ビタミンE:0.4mg
- ビタミンB2:0.09mg
- ナイアシン:18.0mg
- ナイアシン当量:22.0mg
- ビタミンB6:0.64mg
- ビタミンB12:5.8μg
- 葉酸:5μg
- パントテン酸:0.36mg
- ビオチン:1.4μg
- 飽和脂肪酸/0.21g
- 一価不飽和脂肪酸/0.12g
- 多価不飽和脂肪酸/0.25g(※1)
- ※1:文部科学省 食品成分データ「魚介類/<魚類>/(まぐろ類)/きはだ/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10252_7
- ※2:京都府「DHA・EPAの効果」 http://www.ktgyokyo.jf-net.ne.jp/dha.html
- ※3:厚生労働省「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて」 https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/051102-1.html#01
1. キハダマグロとはどんな魚?
スズキ目サバ科マグロ属に分類されるキハダマグロは、ツナ缶の原料に使われることでも知られる存在だ。鰭や体色が黄色なのでこの名がついたとされ、英語でもYellowfin tunaと呼ばれている。ここではキハダマグロの基礎知識を学んでいこう。
キハダマグロの特徴
マグロの仲間のなかでは、細長い体長で体の色や鰭が黄色っぽい。マグロ類の中では漁獲量がとても多く、生食だけでなく缶詰など加工品にも広く活用されている。
体長は大きいもので2mくらい。体重は200kgに達し、マグロの仲間のなかでも南マグロやメバチマグロと同じ中型に属している。主な漁場は、赤道付近。南北25度くらいの場所。旬の時期は夏、7~8月くらい。
キハダマグロがまずいといわれる理由
キハダマグロはまずいというレッテルを貼られがち。これは、キハダマグロが脂質が少なくあっさりとした味わいであることが理由だろう。
ここ数年は、赤身に注目が集まっているが、数年前まではマグロには大トロ信仰が強くあった。このため、あっさりとした味わいのキハダマグロやメバチマグロは、まずいという認識を持たれてしまったのだ。実際には、好みの問題なのでキハダマグロが美味しいと感じる人もいるはず。
キハダマグロの値段の目安
キハダマグロの卸値は1kgあたり、1500円以上であることが一般的だ。スーパーなどでは、100g200円程度で販売されていることが多いようだ。
2. キハダマグロのおすすめの食べ方
キハダマグロは、あっさりとした肉質が美味しいマグロである。この味わいを生かした料理にすると印象がガラリと変わる。ここではおすすめの食べ方を紹介していこう。
キハダマグロの刺身
キハダマグロは、刺身で食べるとその美味しさがもっともよく味わえる。ねっとりとした食感と旨みが特徴だ。トロはなく、赤身が中心だ。刺身で食べるときは、ぜひ一度塩で食べてみて欲しい。いつもとは違った味わいを楽しむことができる。もちろん、醤油とわさびでも旨い。
キハダマグロの漬け
キハダマグロは、漬けにも向いている。漬けを美味しく仕上げる秘訣は、煮切り醤油を作ること。作り方は、醤油、みりん、酒を火にかけるだけ。配合のおすすめは6:1:1だ。煮立つ直前で火を止め、冷めたところでマグロをつけるだけ。美しい赤身の色を保ちたい場合は、湯引きして、表面にだけ、火を通しておくといい。
キハダマグロの煮付け
キハダマグロのなかでも尻尾に近い部位は、筋が多いので火を通す調理がおすすめだ。できればぶつ切りになったものを手に入れるとよりジューシーな味わいを楽しむことができる。火が通れば食べることができるので、加熱しすぎないことが重要である。味付けは醤油、砂糖、酒、みりんでシンプルに仕上げるといい。
キハダマグロのステーキ
キハダマグロはステーキにもぴったり。生食用を購入して、レアに仕上げるとさらに旨い。ソースは少し酸味を効かせたものがおすすめで、赤ワインビネガーやケイパーを活用するのがおすすめだ。
キハダマグロのツナ
キハダマグロは自家製ツナにもぴったり。塩をして無駄な水分を抜いたら、スパイスを入れた油で煮るだけなのでとても簡単。そのまま食べても美味しいツナは、一度作ったら病みつきになるはず。
3. キハダマグロの釣り方
これまでは遠征しないと釣れないとされてきたキハダマグロだが、ここ数年相模湾などで釣れることがわかり人気が高まっている。これは水温上昇などが関係しているとされているが、詳しくはわかっていない。
大型のトップウォータープラグでマグロを狙うことをマグロキャスティングゲームという。50kgくらいまでのキハダマグロを狙うのであれば、PE4~6号クラスのタックルを選ぶこと。仕掛けはエビング、ルアーフィッシング、コマセ釣りなどがメインだ。
4. キハダマグロ釣りの釣果の捌き方
釣りでキハダマグロを釣った場合、できればプロに捌いてもらうのが理想だ。というのもマグロは大きいため、捌くのに技術がいる。5枚おろしにするのが基本で、専用包丁または出刃や牛刀など大きめの包丁を用意するといい。頭と尻尾を落として、5枚におろすという流れだ。
5. キハダマグロのカロリーや栄養
生のキハダマグロ100g
特筆すべきはタンパク質が多いことであろう。人間の生命維持に欠かすことのできない栄養素で、キハダマグロのタンパク質含有量は高タンパク質・低カロリーで知られる皮なしの鶏胸肉100gのそれよりも多い。
そのほか、DHAやEPAなど、体内合成ができない不飽和脂肪酸も多く含まれている。これらは脳細胞を活性化したり、脂肪産出の抑制、血液をサラサラにするなど、身体に嬉しい効果が多く、現代人に必須の栄養素ともいえるだろう。(※2)
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6. キハダマグロの水銀の危険性
マグロには、水銀が含まれているといわれることがある。実際に魚介類には、食物連鎖の関係により水銀が含まれている可能性がゼロではない。ただし、健康を害するような量でないという認識が一般的だ。ただし、妊娠中や授乳中、離乳食においては、少し気を使う必要がある。とはいえ、魚介類は身体にとてもいい成分を豊富に含んでいるので、無闇に食べないとするのではなく、バランスを考えながら摂取するのが妥当だとされている。
ちなみにキハダマグロをはじめ、びんなが、メジマグロは、通常の食べ方で問題はないとされている。(※3)
結論
キハダマグロは、マグロのなかでもあっさりとしていて食べやすくリーズナブルなところがうれしい。昨今は釣り人の間で、「釣れるマグロ」として注目を浴びている存在でもある。栄養も豊富な上、ヘルシーなので、毎日の食卓に上手に取り入れるといいだろう。
(参考文献)