目次
1. ブライン液とは何?デメリットはある?

鶏肉をジューシーに仕上げるブライン液とはそもそもなんだろうか。ブラインとは元来、高濃度の海水を指す。料理においては、長期保存に使用する塩水を意味している。燻製に使用するソミュール液との違いは、塩分の濃度にある。ソミュール液が15%ほどの濃度であるのに対し、ブライン液は5%ほどである。昨今のブライン液は、塩だけではなく砂糖も加えて、ブライングと呼ばれる工程で知られている。美味しい肉料理のためによいことずくめに見えるブライン液にも、デメリットはある。以下、その詳細を説明する。
2. ブライン液の5つのデメリット

ブライン液を作るのは簡単な作業であるため、料理初心者でもすぐにトライできる。しかしいくつかのデメリットは頭に入れておく必要がある。ブライン液のデメリットにも留意し、美味しい料理を作ってみよう。そのデメリットはこちらである。
1:砂糖を使わないと塩辛い
ブライン液に食材を漬けこむ場合、数時間を要する。そのため、塩だけのブライン液では肉が塩辛くなってしまう可能性がある。塩だけのブライン液を使用したほうが食感はよいものの、しょっぱさを緩和するためには砂糖を加える必要があるのである。
2:焦げやすくなる
塩辛くなりすぎないように砂糖を加えるブライン液を使用すると、オーブンで料理した場合に焦げやすくなるデメリットがある。鶏皮をパリッと仕上げる前に焦げてしまうため、ロースト肉は仕上がりが理想通りにいかないこともあるのである。
3:肉のうまみや水分が逃げる
ブライン液を作る場合、塩と水の割合が正しくないと逆効果になることもある。塩分が強すぎると、肉のうまみや水分が飛んで風味が損なわれてしまうこともあるので注意が必要である。
4:漬け込み時間が必要
ブライン液を活用して肉を美味しくする場合、漬け込む時間が必要となる。最低でも2時間、大きめの肉の場合ならば一晩は漬け込むのが望ましい。漬けすぎれば当然塩辛くなってしまうため、肉の量と漬けこみ時間の加減が難しいのである。
5:再利用はできない
肉が上手く漬かったからといって、そのブライン液を再利用することは衛生上危険である。雑菌が繁殖する可能性もあることから、面倒でもブライン液はそのたびに作る必要があるのである。
3. ブライン液のデメリットをなくす調理のコツ

ブライン液を使用する際のデメリットは、材料の正しい割合、漬け込み時間の会得によっていくつかは解決できる。ブライン液の作り方を含めて、デメリットからの脱却方法を紹介する。
ブライン液の基本の作り方
ブライン液の基本は、塩と砂糖の濃度が5%であることである。この数字をおろそかにすると、しょっぱくなったり焦げやすくなったりという現象が発生する。水200mlに対して塩と砂糖はそれぞれ10gであるのが基本である。これが、肉料理を成功に導く比率と覚えておこう。
ブライン液の漬け込み時間
肉料理を美味しく仕上げるための漬け込み時間は、肉の大きさによって変わる。鶏むね肉1枚程度であれば2~4時間、それ以上の塊肉であれば一晩が目安である。カットした肉ならば、30分~1時間で問題ない。また塩の量はそのままに、ハーブを加えて漬け込んでおくとより本格的な味わいになる。
この記事もチェック!
結論
ブライン液というハードルが高そうな名を持つ液体は、実は水と塩が主成分である。これに砂糖も加えて食材を漬け込むことで、仕上がりがレベルアップすることになる。ただしブライン液にはデメリットもあり、正しい濃度や漬け込み時間に留意する必要があるだろう。ブライン液の正しい使い方を習得して、さらに美味しい料理を作ってほしい。