目次
- 体長50cmで長円形の体
- 小さな口
- 黒青色の背中
- 淡色の腹部
- 青色に縁どられた眼球
- エラと側線の延長線上で交わる部分を締め具などで突く(脳締め)
- エラにナイフを差し込み、背骨ごと血管を断ち切る
- 海水を溜めたバケツにメジナの頭を入れ、尾を持ち2分間ふって血を抜く
- クーラーボックスに入れて保管する
- 水洗いしてぬめりを取り、うろこを取り除く
- 胸ビレの下に包丁を斜めに入れ、頭を落とす
- 腹に切れ目を入れてワタ(内臓)を出す
- 腹の中をキレイに水洗いし、水気を拭き取る
- 背ビレに沿って包丁を入れ、中骨に向かって切れ目を入れていく
- 5と同様に腹ビレにも切れ目を入れる
- 中骨主骨と腹骨を接合している軟骨を切り離す
- 尻尾の根元に包丁を入れ、中骨に沿って半身を切り離す
- 8と同様に反対の半身も切り離す
- 腹骨を薄く削ぐ
- まきエサをシャクで撃つ
- ハリにエサを刺す
- 潮上に向かって仕掛けを投入する
- 流れに合わせ、仕掛けに適度な張りを持たせるよう糸を調整する
- アタリ(エサを食べる)が来たら素早くアワセ(竿を操作してハリをかける)をする
- 魚の動きに合わせてやりとりし、釣り上げる
1. メジナとはどんな魚?

まずは、メジナとはどんな魚なのか説明していこう。標準和名は「メジナ」であるが、関西や四国では「グレ」、静岡では「クシロ」と呼ばれることも。東アジアにはメジナのほかにも、「クロメジナ」や「オキナメジナ」といったメジナ科の魚が生息している。
もっとメジナの特徴や味わいについて深掘りしていこう。
メジナの特徴
メジナは、スズキ目・メジナ科・メジナ属の魚だ。ゆっくりと成長していくのが特徴で、受精卵から孵化するまで60時間、生後から1年かけて体長が11cmになり、成熟するまでに3年を要する。雑食性で、夏季は小さな甲殻類、冬期は海藻などが主食だ。
メジナの見た目には、以下のような特徴がある。
【メジナの見た目の特徴】
メジナは、見た目で鮮度が分かりにくい。黒さが色褪せておらず、エラが鮮やかな紅色のものを選ぶとよいだろう。
メジナの味わい
メジナは、秋から春にかけて旬を迎える。とくに冬季は脂ののりがよく、美味しさのピークだ。ただし、暖かい時期のものは時折磯臭いものがあるだろう。臭みがあることで「まずい」と感じてしまうかもしれないが、内臓を傷つけないように捌けば臭さを軽減できる。
メジナの身は白く透明感があり、ほどよく柔らかい。鮮やかな赤い血合いも特徴だ。皮は厚みがあってしっかりしている。身のほかにも、白子や卵巣も絶品だ。
2. メジナのおすすめ料理は?美味しい食べ方

メジナを美味しく味わうには、どんな料理がおすすめだろうか。ここでは、とくにおすすめしたい刺身と煮付け、塩焼き、しゃぶしゃぶを紹介しよう。
メジナの刺身
脂ののったメジナは甘みがあり、刺身にうってつけだ。口に入れると、脂が溶けて口の中に広がっていく。刺身醤油やポン酢を付けて食べると絶品である。漬けにするのもおすすめだ。
皮は厚くて少々食べにくいので、メジナを刺身で食べる際は引いておこう。
メジナの煮付け
メジナの身は火を通しても硬くなりにくいという特徴がある。そのため、煮付け料理もおすすめだ。
ポイントは、煮付ける前にしっかりぬめりを取っておくこと。水洗いしたあと湯通しし、冷水に晒してぬめりを取ろう。大きなものは切り身で、小さなものはまるごと煮付けてOKだ。醤油、酒、みりんで甘辛く煮ていくが、臭みが気になる場合は生姜を多めに入れるとよいだろう。
メジナの塩焼き
旬のメジナを塩焼きにすると、あふれ出す肉汁が楽しめる。メジナは切り身にし、塩をふって1時間以上寝かせておく。じっくりと火を通せば完成だ。
ただし、旬のメジナを使わないと磯臭さを感じてしまう可能性がある。塩焼きにする際には、旬の時期のメジナを選ぼう。
メジナのしゃぶしゃぶ
釣り師の間で評判なのが、メジナのしゃぶしゃぶだ。あえて皮を残しておき、皮目の食感や旨みをまるごと味わう。火の通り具合で食感が変化するので、その違いを感じるのも楽しみ方のひとつだ。
3. メジナの締め方や捌き方

メジナは、生でも加熱しても美味しい魚だということがお分かりいただけたのではないだろうか。新鮮なメジナを味わうために、締め方と捌き方もおさえておこう。
メジナの締め方
メジナの締め方の手順を説明する。
ポイントは、活き締めにすること。野締めにすると風味が損なわれやすくなってしまう。また、クーラーボックスで保管するときは、メジナに直接氷が当たらないように気を付けよう。
メジナの捌き方
次に、メジナの捌き方を紹介する。ここでは、刺身やしゃぶしゃぶに使いやすい3枚おろしのやり方についてまとめた。
注意したいのが内臓の処理だ。前述したように、捌いている途中で内臓を傷つけてしまうと臭みの原因となってしまう。とくに胆のうは強烈なにおいを放つので気を付けたい。
4. メジナ釣りにチャレンジ!釣り方やコツ

メジナは日本近海の沿岸にも広く生息しており、釣りのターゲットにもしやすい魚である。そこで、釣り方やコツをおさえて、メジナ釣りにチャレンジしてみよう。
メジナ釣りの基本は、ウキフカセ釣りだ。ウキフカセ釣りとは、円錐ウキの下に仕掛けを垂れ下げ、ハリに付けたエサを水中に漂わせて魚を釣る方法である。
場所は堤防や磯がおすすめだ。堤防は、潮通しのよい場所や外海に面したほうを選んでほしい。堤防での釣りに慣れたら、磯釣りにチャレンジしてみよう。
メジナ釣りの流れは、以下の通りだ。
【メジナ釣りの流れ】
メジナ釣りのコツは、潮の流れを読むことである。メジナは、潮によってエサが運ばれてくる場所に集まりやすい。潮の流れを見極め、メジナの集まりそうな場所にまきエサをしよう。また、ウキが風に流されないように糸の軌道修正を加えながら、アタリを待ってほしい。
5. メジナに寄生虫はいる?

メジナは、寄生虫がほとんどいない魚だ。よく耳にするアニサキスも過度に心配しなくてよいだろう。アニサキスはエビやオキアミを食べる魚に多い寄生虫であるが、ほとんどのメジナはそれらを口にしないからだ。ただし、絶対存在しないとは言い切れないので、アニサキスが筋肉に移動する前にしっかり内蔵の処理をしておこう。
また、メジナにはウオノエ科の寄生虫が生息しているケースがある。ウオノエ科の寄生虫は、口腔内やエラの中、腹腔内に生息しやすいので注意しよう。
結論
メジナは刺身にしても焼き物にしても絶品の魚である。美味しいメジナを食べるには、旬の時期を逃さず、捌くときの内臓の扱いに気を付けてほしい。寄生虫の心配もほとんどないので、安心して食べられるだろう。
今回紹介したメジナの料理や捌き方のコツを参考に、ぜひメジナを味わってもらいたい。