目次
- ボウルにためた水の中でなでるようにして鱗を落とす
- ナイフか手で頭を落とす
- PPバンドの輪っかをエラ部分にあて、そのまま尾っぽまで引く
- 氷水の中で洗う
- ※1:文部科学省 食品成分データ「魚介類/<魚類>/(いわし類)/かたくちいわし/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10044_7
- ※2〜※4:公益財団法人長寿科学復興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
1. カタクチイワシの特徴とは

イワシは、古くから日本人に愛されてきた魚の一種である。なかでもカタクチイワシは、出汁に欠かすことのできない煮干しの原料でもある。まずはそんなカタクチイワシが一体どんな魚なのかを調べていこう。
カタクチイワシの特徴と見分け方
カタクチイワシは、ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属の魚である。北海道から九州南岸で広く漁獲されている。大きさは12~15cmくらい。旬は群れが沿岸を回遊する5~11月頃だ。背中部分が黒いことから、別名セグロイワシとも呼ばれている。
大きな特徴はその名前の由来にもなった口の形。下顎が小さく、口が片方しかないように見えることから、カタクチイワシと名付けられたらしい。ほかのイワシよりも小ぶりであること、そしてこの口の形で見分けることができる。
煮干しやアンチョビの原料
カタクチイワシは鮮度が落ちやすいため、加工品にされることも多い。代表的なものが煮干しやアンチョビである。どちらも保存食なので、長期保存が可能である。
煮干しやアンチョビになるのは、およそ5~7cm程度のもの。それ以上大きくなったものは、日本では乾物になることも多い。これをめざしと呼ぶ。
カタクチイワシの稚魚はちりめんの原料
ちなみにカタクチイワシの稚魚は、みなさんがよく知るちりめんの原料のひとつである。カタクチイワシの稚魚は、鮮度が落ちやすいので、漁獲後、釜上げされる。これがシラスだ。さらにそれを干したものがちりめんである。
ただしシラスという言葉は、カタクチイワシの稚魚以外のイワシの稚魚、ウナギやあゆの稚魚を含んだ意味で使われることもある。
2. カタクチイワシのおすすめの食べ方

カタクチイワシが一般に流通することは少ない。前述の通り、鮮度が落ちやすいのだ。ただ、漁港の近くであったり、産直通販であれば、新鮮なものを手に入れることができる場合もある。そんなときに便利な美味しい食べ方についてもまとめていこう。
カタクチイワシの刺身
新鮮なものであれば、おすすめは断然刺身だ。脂がのっていて、非常に旨い。生姜醤油や青唐辛子醤油で食べるのがおすすめ。
カタクチイワシの唐揚げ
粉をつけて唐揚げにするのもおすすめだ。これは日本ではもちろん、スペインでもよく食べられている。シンプルに塩胡椒で味付けをし、仕上げにレモンを絞って食べるのがおすすめ。市販の唐揚げ粉を使うとより簡単だ。この場合は、塩胡椒はいらない。
カタクチイワシのオイルサーディン
カタクチイワシを使って自家製のオイルサーディンやアンチョビを作るのもおすすめだ。それぞれほかの料理にアレンジできるところもうれしい。
3. カタクチイワシの捌き方

カタクチイワシは、小さいため、捌くのがなかなか難しい。上手に捌くには、梱包などに使われているPPバンドを使うといい。これをホッチキスなどで止めて輪っかのようにして使う。
4. カタクチイワシの栄養素と効果

カタクチイワシは、良質なタンパク質を含む栄養満点の魚である。
生のカタクチイワシ100gあたり
タンパク質/18.2g
鉄/0.9mg
カルシウム/60mg(※1)
タンパク質は血液や筋肉を作るのに欠かすことのできない成分である。(※2)鉄は血中のヘモグロビンの構成成分で、酸素を運ぶ重要な役割を果たしている。不足すると貧血になることでも知られている存在だ。(※3)また、カルシウムは骨や歯の構成成分としてはもちろん細胞の分裂や神経興奮の抑制など、体内でさまざまな働きを担っている。どれも現代人に不足しがちな栄養素であり、これらをバランスよく含むところが栄養満点といわれるゆえんだ。カタクチイワシは加工品にするとまるごと食べることができるため、これらの栄養素を余すことなく摂取することができる。
そのほかEPAやDHA、タウリンなども含まれている。
5. カルシウムたっぷり!カタクチイワシのおやつ

栄養満点のカタクチイワシは、実はおやつにぴったり。ヘルシーなので、体重管理をしているときにもうってつけである。手軽に摂取できる商品をピックアップしてお届けしていこう。
通販生活「薄焼イワシ」
長崎県のカタクチイワシをふんだんに使ったおせんべい。新鮮なうちに加工するので、美味しさもバツグン。1枚でカタクチイワシおよそ4尾分のカルシウム26mgが摂取できるところもうれしい。
八百金「たべる小魚」
広島県で漁獲されたカタクチイワシを使った煮干し。瀬戸内で育ったカタクチイワシは、身が柔らかく、そのまままるごと食べることができる。塩水で炊いているのでほんのり塩味が感じられる。塩無添加タイプもあり。
海と太陽「食べるにぼし&アーモンド」
瀬戸内産のカタクチイワシとアーモンドをミックスしたスナック。大容量なので、小分けにしておやつとして持ち歩くのがおすすめ。アーモンドが入っているので満足度も高め。
結論
カタクチイワシは、煮干しやアンチョビの原料にもなっている魚。稚魚はシラスとしても親しまれている。ヘルシーで栄養価が高い上、まるごといただけるので、減量時のおやつにもぴったりだ。新鮮なものであれば、生食や唐揚げにもできるので、手に入った場合は挑戦してみてほしい。
(参考文献)