- ※1〜※4:文部科学省 食品成分データ https://fooddb.mext.go.jp/
- ※5:厚生労働省「オメガ3系脂肪酸」 https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/10.html
1. タチウオは脂質が多くカロリーが高い!
白身のふんわりと柔らかな身を持つタチウオは、淡白な味わいから一見ヘルシーだと感じられる魚だ。しかし、実はそうでもないらしい。ここではタチウオのカロリーについて解説をしていこう。
タチウオのカロリー:100g
タチウオは白身の魚である。塩焼きにするのが定番で、新鮮なものであれば、皮をつけたまま焼き霜造りにして食べることもできる。
タチウオ100g/238kcal(※1)
マアジ100g/112kcal(※2)
マダイ100g/129kcal(※3)
マダラ100g/72kcal(※4)
ほかの魚と比べてみてもこの通り。タチウオはカロリーがやや高い印象だ。淡白なその味わいとのギャップを感じるという人も少なくないだろう。
タチウオのカロリー:1匹
タチウオは個体にもよるが、1匹およそ1kgくらいのものが広く流通している。頭や内臓など食べられない部分を除くと、おおよそ1匹650gくらいになるだろう。
タチウオ1匹(650g)/1,547kcal(※1)
1匹まるごと食べるとすると、かなりカロリーが高くなることがわかる。
また、スーパーでカットして販売されているものは、80~100g前後のものが多い。
タチウオ1切(80g)/190.4kcal(※1)
1切れでも200kcal近くある計算になる。
2. タチウオ料理のカロリー
タチウオは塩焼きが定番だが、その淡白な味わいは和洋中幅広い料理に活用できる。ここでは代表的なタチウオの料理について、そのカロリーがどれくらいになるのか見ていこう。
タチウオの煮付けのカロリー
甘辛く炊いた煮付けはややカロリーが高くなりがちな調理法である。味付けが濃すぎないレシピであれば、カロリーは少々抑えられる。
タチウオの煮付け1人前/190kcal
タチウオの天ぷらのカロリー
タチウオの天ぷらは、身がほろほろとほどけて、非常に美味しい。
タチウオの天ぷら1人前小さめ3個程度/130kcal
天ぷらは油をたくさん使う調理法なので、量の割にカロリーはやや高めだ。たくさん食べるとカロリー過多が気になる。
タチウオの塩焼きのカロリー
タチウオのもっともポピュラーな食べ方といえば、やはり塩焼きであろう。脂の乗ったタチウオの旨みをダイレクトに感じることができる。身が崩れやすいので丁寧に焼くといい。味付けは塩だけがおすすめだ。
タチウオの塩焼き100g/263kcal
タチウオ自体のカロリーが高いので、シンプルに調理してもカロリーは高めになる。かぼすなど、柑橘を絞って食べるとさらに旨い。
タチウオの造りのカロリー
タチウオを刺身にするには、とくに新鮮であることが条件である。このためスーパーなどで見かけることは少ない。
タチウオの造り90g/239kcal
焼いたタチウオとはまた違った食感を楽しむことができる。寿司として提供されていることもあるだろう。
3. カロリー以外のタチウオの栄養
タチウオ100gには、DHA(ドコサヘキサエン酸)が1,400mgと非常に多く含まれている。DHAは、体内で生成できない不飽和脂肪酸のひとつなので、積極的な摂取が必要である。免疫反応の調整や脂肪燃焼の促進などさまざまな効果があるとされている。(※5)
タチウオ100gあたりに含まれる栄養素を以下に示す。(※1)
エネルギー/238kcal
タンパク質/16.5g
脂質/20.9g
炭水化物/0g
ナトリウム/88mg
カリウム/290mg
カルシウム/12mg
マグネシウム/29mg
リン/180mg
鉄/0.2mg
亜鉛/0.5mg
銅/0.02mg
マンガン/0.02mg
ビタミンA(レチノール活性当量)/52μg
ビタミンD/14.0μg
ビタミンE/1.2mg
ビタミンB1/0.01mg
ビタミンB2/0.07mg
ナイアシン/3.9mg
ナイアシン当量/6.9mg
ビタミンB6/0.20mg
ビタミンB12/0.9μg
葉酸/2μg
パントテン酸/0.56mg
ビタミンC/1mg
飽和脂肪酸/5.83g
一価不飽和脂肪酸/7.26g
多価不飽和脂肪酸/3.87g
コレステロール/72mg
4. 高カロリーのタチウオをダイエット中に食べるには
タチウオは高カロリーとされているが、ダイエット中は避けるべき、とまでは言えないだろう。ほかの魚に比べると比較的高カロリーだが、けして特別に高すぎるという印象ではない。塩焼きや刺身など、なるべく油を添加しない調理法であれば、ダイエット中にも問題なく食べることができると言えるだろう。
結論
タチウオは魚のなかではややカロリーが高めだといえるだろう。ただ、べらぼうに高いという印象ではないので、ダイエット中にもバランスを意識すれば、食べることができる。クセがなく、ほろほろと口の中でほどける味わいは、ほかの魚では味わえないもの。魚嫌いの人にもおすすめである。
(参考文献)