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ブロッコリー

ブロッコリーに含まれる栄養素が「あの病気」を予防するってほんと?現代人が必要とする優れた栄養素の正体とは

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2022年9月27日

日本の食卓にすっかり浸透しているブロッコリーは、地中海地方原産の野菜である。品種改良される前のブロッコリーは、現在のように花蕾部分ではなく、主に茎の部分を食べていたという説もある。(※1)ブロッコリーといえば鮮やかな緑色の花蕾部分をイメージするが、実際には茎の部分も美味しく食べることができる。栄養面でのメリットもあるブロッコリーの茎について、詳しく説明する。

  

1. ブロッコリーの茎は栄養満点で食べられる!

緑のブロッコリーの茎
ブロッコリーの茎は捨てるものという認識は、それこそ捨てるべきである。ブロッコリーの茎は、正しく処理して調理すれば花蕾部分に劣らないほど美味しく(※2)、また栄養価も高い。ブロッコリーの茎の部分を食べるべき理由を紹介する。

がん予防に注目のスルフォラファンが含まれる

ブロッコリーに含まれる栄養素の中でも注目に値するのが、スルフォラファンである。わずかな辛味の要因となるスルフォラファンは、体内に取り込まれた発がん物質を無毒化、さらに排出するという作用が認められている。(※3)スルフォラファンはさらに、抗酸化作用や抗アレルギー作用もあるといわれていて(※3)、ブロッコリーは茎の部分も破棄せずに食べることが望ましい。

そのほかの栄養素も豊富

ブロッコリーが栄養面で優れた食材であることはすでによく知られている。スルフォラファン以外にも、ブロッコリーはビタミンCやβカロテンなどのビタミン類を多く含んでいる。皮膚の健康に必須のビタミンC、骨の形成に役立つビタミンK、抗酸化作用が強いビタミンEなど(※2)、現代人が必要とする栄養素に恵まれているのである。カリウムやカルシウムなどのミネラル成分も含まれるブロッコリーは(※4)、ぜひ茎も捨てずに上手に食べきりたい野菜なのである。
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2. ブロッコリーの茎の美味しい食べ方

カットしたブロッコリー
ブロッコリーの花蕾部分の調理法やレシピは知っていても、茎の部分となると頭をかしげてしまう場合もある。脇役と思いきやブロッコリーの茎の部分、実は甘みがあって美味しいのである。この甘さと柔らかさを生かした人気のレシピを、いくつか紹介する。

ブロッコリーの茎のきんぴら

ブロッコリーの茎は、花蕾部分に比べて癖が少ない。そのため、さまざまな味付けが可能である。ブロッコリーの茎は和食の代表格、きんぴらにしても美味しい。縦に細長く切ったブロッコリーの茎は、人参の細切りとともにごま油と醤油で甘辛く味付けして副菜にしてみよう。マヨネーズの味付けで洋風きんぴらにしても洒落ている。

ブロッコリーの茎のザーサイ

おつまみにもってこいのおかずが、ブロッコリーの茎のザーサイ風である。ごま油、醤油、市販の鶏ガラスープに、鷹の爪やラー油で辛味を利かせればごはんもお酒も進む一品になる。

ブロッコリーの茎のスープ

ブロッコリーの茎が食べにくいなと感じる人には、スープの具にするのもおススメである。味噌汁に入れても美味しく食べられるし、中華風のスープでもよく合う。牛乳でポタージュにすれば、子どもも喜ぶスープになるだろう。

ブロッコリーの茎の炒めもの

ブロッコリーの茎の食べ方として最も気軽な方法、それが炒めものである。食べやすい大きさに切ったブロッコリーは、オリーブオイルやニンニクでシンプルに炒めるだけで美味しい副菜になる。ベーコンを加えたり、あるいはバター醤油風味にしたり、その日の気分や冷蔵庫にある食材と組み合わせて楽しむことができる。

ブロッコリーの茎のサラダ

ブロッコリーの茎は、細く切ればサラダにして食べることも可能だという。人参やネギとともにコールスローサラダ風にすると食べやすい。生で食べにくい場合は軽く火を通し、ポン酢をかけるだけでもサラダ風になる。食欲がない季節でも食べやすい。

3. ブロッコリーの茎の調理のコツ

ブロッコリー カット
JAも食べることを推奨しているブロッコリーの茎だが、どのような処理をすればよいのか。ブロッコリーの茎を調理するために準備しよう。

ブロッコリーの茎の皮のむき方

いくら美味しいブロッコリーの茎も、皮をむかずには食べられない。その皮はどこまでむくべきか。ブロッコリーの茎の部分は縦にしてみよう。断面をみて、茎の中心から白っぽくなっているところが可食部分である。周辺の緑色に変色しているところは皮とみなし、包丁でむく。また、ブロッコリーの茎に縦に切り込みを入れて電子レンジで加熱すると、皮がキレイにむけるという方法も話題になった。

ブロッコリーの茎の切り方

ブロッコリーの茎は、固い緑色の外皮部分を切り落とせば、好きな形にカットして調理に使うことができる。使いやすいカット法としては、細切りや短冊切り、角切りなどがある。ブロッコリーの茎の断面を見たとき、中心が空洞となっていることがあるが、これは植物に起こり得る自然の現象であるため、食べても問題ないという。(※5)通常食べる部分は茎の中心の白い部分である。ブロッコリーの外皮に、紫に近い黒い色が見える場合も心配はない。これはブロッコリーによって生成されたポリフェノールの1種であり、甘さの証拠ともされているためである。(※6)

ブロッコリーの茎の茹で方

ブロッコリーの茎を花蕾部分と茹でる場合は、茎の部分を1分ほど先に沸騰した湯に投入するとしっかりと火が通る。茎部分を調理のためにカットする場合は、料理や好みに合わせて加熱時間を調節しよう。また、レンジを使っても調理は可能である。せん切りにした茎ならば、1分ほどの加熱で火が通ることが多い。

4. ブロッコリーの茎には毒があって危険?

ブロッコリー
ブロッコリーをはじめとするアブラナ科の野菜は、ゴイトロゲンという物質を含んでいる。このゴイトロゲンは、甲状腺分泌にはよくない作用を及ぼすという説がある。(※7)そのため、ブロッコリーの茎にも毒があるという噂が生まれたようだ。医師によれば、ブロッコリーやキャベツも常識的な量を食す程度であれば、甲状腺の機能に異常をきたす可能性は低いという。(※7)体にいいからといって、度を越した量を食べ過ぎないことが肝要である。

結論

体にいい野菜としてのイメージが定着しているブロッコリー。実は茎の部分も美味しく食べることができる野菜である。栄養に優れたブロッコリーを無駄なく食べるために、茎の部分もきんぴらやスープにして、美味しく食べてほしい。調理のための処理方法も、慣れてしまえば難しくない。癖のない甘さのあるブロッコリーの茎、おかずとして活用してみてほしい。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2022年9月27日

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