目次
- ※1〜※7出典:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※8※14出典:農林水産省 https://www.maff.go.jp/
- ※9出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所「タンパク質」 https://www.orthomolecular.jp/nutrition/protein/
- ※10出典:一般社団法人FLAネットワーク協会 食生活アドバイザー「どうして「鱧」=「京都」になるの?」」 http://www.flanet.jp/column/201107.html
- ※11出典:一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/alphabet/dha/
- ※12出典:特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「カリウム ~体に必要な「ミネラル」ってなんだろう??~」 https://www.japa.org/tips/kkj_0802/
- ※13出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「カルシウムの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-ca.html
1. ハモのカロリーはどれくらい?

最初に100gあたりのハモのカロリーを紹介しよう。
カロリーの値
100gあたりのハモのカロリー(※1)
カロリー:132kcal
では、ほかの魚と比べるとハモのカロリーは高いのだろうか、それとも低いのだろうか。
100gあたりのほかの魚のカロリー(※2、3、4、5、6、7)
アジ(マアジ):112kcal
イワシ(マイワシ):156kcal
サケ(ベニザケ):127kcal
サバ(マサバ):211kcal
サンマ:287kcal
タイ(マダイ):129kcal
ハモはアジやサケ、タイに比べると少しカロリーが高めだが、イワシやサバ、サンマよりカロリーは低い。
ちなみに1日に必要なエネルギー量から、主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物の5つの料理グループごとに、1日にどれだけ食べたらよいかという量「つ(SV)」の数が決まる。活動量が少なめの成人女性の1日に摂取すべきエネルギー量は1400~2000kcalで、男性は2200(プラス、マイナス200)kcalほどが目安だ(※8)。
2. ハモのカロリー以外の主な栄養成分

次にハモに含まれる栄養成分と、摂取することで期待できる効能を紹介しよう。
タンパク質
ハモに含まれる栄養成分のひとつがタンパク質だ(※1)。タンパク質には多くの働きがあり、不足するとさまざまな症状を引き起こす。タンパク質には、皮膚・爪・毛髪・血管・血液・ホルモン・酵素を作るといった働きがある(※9)。
DHA
ハモにはDHAやEPAがたっぷりと含まれている(※10)。DHAは脳を構成する140億個もの脳細胞の膜に存在しており、記憶力と判断力を向上させる働きが期待できる。また血流を改善させたり視力を回復させたり、さらにはアレルギーを予防する効果なども報告されている(※11)。
カリウム
ハモに含まれる栄養成分のカリウムは血圧を下げる効果や、筋肉と心筋の活動を正常に保つ効果、老廃物の排泄の手助けをする効果が期待できる。基本的に普通の食事を食べていれば不足することはないが、下痢や嘔吐、利尿剤を長く服用してカリウム排泄量が増加すると、食欲不振や脱力感のような欠乏状態になる可能性がある(※1、12)。
カルシウム
ハモは、骨切りすることで小骨も一緒に味わえるので、カルシウムも多く摂取できる。カルシウムはおもに小腸で吸収されるが、その吸収率は成人で20~30%とそこまで高くない。カルシウムは骨と歯の主要な構成成分になったり、筋肉を収縮させたり、神経の興奮を抑えたり、細胞の分裂・分化にかかわったり、血液凝固作用を促すことなどに関与している(※1、13)。
3. ハモを低カロリーのまま食べる

刺し身や湯引き、塩焼き、照り焼きで食べることのあるハモだが、低カロリーで食べるためには、どのような調理法がベストなのだろうか。
調理法や調味料に注意
ハモを低カロリーで食べる方法のひとつが、そのまま味わえる刺し身だ。ハモの料理として有名なのは湯引きだが、しゃぶしゃぶとして食べるのもおすすめ。これらの料理は、調理の際に油をほとんど使用せず、また加える調味料もシンプルなものばかりなので、カロリーを抑えることができるだろう。
逆にカロリーを気にせず食べるなら、唐揚げや照り焼き、天ぷら、ハモカツ丼、ハモカツレーで食べると美味しい。
ちなみに自分の体型をチェックするのに便利なのが、BMIという体格指数だ。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、20~39歳が目標とすべきBMIの範囲は、18.5~24.9(kg/m2)だ。この範囲内の人は、範囲を超える人より病気のリスクが低いといわれている。ちなみにBMIの計算方法は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)だ(※14)。
結論
ハモのカロリーや含まれる栄養成分、摂取することで期待できる効能を紹介した。サケやサバのように日常的に食べることがないハモは、あまりなじみがない魚かもしれないが、 先述したように、さまざまな栄養を含んでいる。カロリーが気になる人はシンプルな刺し身で味わってみてはいかがだろうか。
(参考文献)